
| 英文名 | Ethics Education | |
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| 科目概要 | グリーン環境創成科学科2年後期 [土曜日2時限(週1コマ)]、教職課程科目、必修、講義、2単位(30時間) |
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| 担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎齋藤 孝※ | |
| 講義室 | ||
| 備考 | 科目ナンバリング:VG601-TC25 |
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| 科目 | 教育の基礎的理解に関する科目等(道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目) |
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| 各科目に含めることが必要な事項 |
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義務教育および中等教育段階の教職従事に関心をもつ者を対象として、以下の目的のもとで授業を展開する。
・自身の道徳教育経験の検討などを通して道徳概念の内実と道徳教育の必要性について考察する。
・学校教育における道徳教育の特質と課題を考察する。
・教育行政における道徳教育政策の歴史的推移を確認する。
・道徳教育が学校教育でどのように考えられて実践されてきたのか理解する。
・道徳教育実施の諸方法論について,模擬授業などを通してその特質と課題を理解する。
現代社会の道徳と道徳教育に関する状況、および道徳教育の歴史的な理解のうえに立って、日本の近現代社会と学校教育の中で道徳教育がどのように位置づけられているかを検討する。
それらの検討をふまえて、道徳と道徳教育における代表的な理論と実践を模擬授業等を通して紹介する。また、中学校学習指導要領「特別の教科 道徳」編の内容を確認し、生徒の成長と発達、自律的な価値判断などの人間形成を視野に入れた、学校における道徳教育の概要を検討していく。
基本的には講義形式をとる。展開に応じて、グループ討議や模擬授業、ロールプレイ等も取り入れていく。また講義過程においては、道徳教育をめぐる社会の現況にも配慮し、時々の新聞雑誌記事、書籍等に現れた「道徳(教育)をめぐる言説状況」なども資料として提示しながら、受講者に考え議論してもらう材料と機会を提供していきたい。毎回の授業で課題(リアクションペーパー等)を課し、提出してもらう。提出内容に授業者からのコメント等を付すことで、理解の深化を狙いたいと考えている。
| 回 | 項目 | 内容 | 日時 |
|---|---|---|---|
| 1 | オリエンテーション 「道徳」概念について |
・講義の概要と進め方、および評価についてのガイダンス ・「道徳」概念についての説明(法律や宗教、Moral,Ethics等の言葉を参考に) ・日本の学校教育における「道徳」の捉え方(広義の「全面主義」について) |
9/5② |
| 2 | 中学校学習指導要領「総則」編における道徳教育 「特別の教科 道徳」実施に至る経緯 |
・「教育活動全体を通しての指導」について (特別活動や総合的な学習の時間などの事例確認) ・「道徳の時間」と「特別の教科 道徳」成立との関連 ・道徳教科書の概要と過去資料集等との関連 |
9/12② |
| 3 | 道徳教育の近代史 ー戦前・戦中の日本を中心にー |
・大日本帝国憲法の公布と「教育二関スル勅語」の関係 (近代国民国家形成と国民意識涵養の関係) ・「教育二関スル勅語」の内容と道徳教育への影響 ・国定教科書「修身」の内容 (第三期国定教科書を例に) (補足:第二次大戦期の学校教育) |
9/19② |
| 4 | 道徳教育の現代史 ー戦後日本を中心にー |
・日本国憲法=教育基本法の成立とその意味(慈恵的教育観の転換) ・初期社会科創設と狭義の「全面主義」 ・「道徳の時間」特設から「読み物資料」重視の授業へ |
9/26② |
| 5 | 現行学習指導要領における「道徳」の位置づけ | ・道徳教育と法令(日本国憲法、教育基本法、学校教育法等の確認) ・学習指導要領「総則」編の内容について ・学習指導要領「特別の教科 道徳」編について |
10/3② |
| 6 | 道徳教育の「全体計画」と「年間指導計画」 道徳教科書にみる教材選定の特徴と課題 |
・道徳教育の「全体計画」概要 ・「特別の教科 道徳」の「年間指導計画」について ・代表的な授業方法:「基本型/心情追究型」について ・授業事例の検討 (文部科学省「道徳教育アーカイブ」を参照して) |
10/10② |
| 7 | 道徳授業の方法:心情追究型の授業方法(1) | ・心情追究型授業の概要と特徴 ・教材分析による心情追究型授業の課題 ・学習指導案形式の概要と模擬授業 |
10/17② |
| 8 | 道徳授業の方法:心情追究型の授業方法(2) |
・教材を用いた心情追究型授業の事例検討と模擬授業 ・教材の扱いについて(省略等の実施とその効果、課題) |
10/24② |
| 9 | 道徳授業の方法:葛藤資料と道徳性発達段階論(1) |
・葛藤資料の概要 ・L.コールバーグによる道徳性発達段階論 ・「ハインツのジレンマ」と道徳性の「普遍的発達段階」 |
10/31② |
| 10 | 道徳授業の方法:葛藤資料と道徳性発達段階論(2) | ・道徳性発達段階論への批判 ・日本の学校教育への導入経緯の検討と示唆 ・L.コールバーグによる学校改革 (ジャスト・コミュニティ・アプローチについて) |
11/14② |
| 11 | 道徳授業の方法:価値の明確化の考え方 | ・米国の道徳教育と1960年代公民権運動について ・価値の明確化の考え方:多様性重視と相対主義 ・実践事例の紹介(思考過程の重視と価値シート) |
11/21② |
| 12 | 道徳授業の方法:カウンセリング、臨床心理学などを背景とした方法(1) |
・「教育病理」問題とスクールカウンセラー導入 ・「アサーション」による実践例の紹介 ・「構成的グループエンカウンター」による実践例の紹介 |
11/28② |
| 13 | 道徳授業の方法:カウンセリング、臨床心理学などを背景とした方法(2) | ・「道徳教育」の内実について (「価値」を直接扱わない道徳教育はありうるか?) ・疑似的体験活動とみなす立場からの批判 ・カウンセリング等の手法への「心理主義」批判 |
12/5② |
| 14 | 道徳教育と評価 | ・学習指導要領における評価にかかわる記載概要 ・個人内評価について ・学習指導要録の概要と記述参考例 |
12/12② |
| 15 | まとめと残される問題 |
・要点整理(道徳教育の現状と課題のまとめ) ・まとめとしての筆記試験 |
12/19② |
・現代日本の学校における道徳教育の意味と必要性について、生徒が理解できる言葉を用いて説明することができる。[※知識・判断]
・近代日本学校教育における道徳教育の歴史的な展開とその特徴について説明することができる。[※知識・理解]
・学校教育全体を通して行われる道徳教育と「特別の教科 道徳」における指導の概要を理解し、構想することができる。[※意欲・関心・技能]
次に示す3点を基に総合的に評価します。
・毎回実施のまとめとしての提出課題
・道徳科学習指導案
・まとめとしての筆記試験
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:毎回の講義の最後に、次回の講義に関する課題や資料等を提示する(ウェブ上特集記事や研究者の小論、その他の配布物等に関連したもの)。これらに事前に目を通すこと。
復習:原則として毎回、LMSを利用して講義に関する小課題を課す(提出内容については、授業者がコメントを付して返却する)。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編』(2018年) |
文部科学省 |
東洋館出版社。なおデータとして文部科学省HPで公開されている。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387016.htm |
| 教科書 | 『中学校学習指導要領(平成29年告示)総則編』(2018年) | 文部科学省 | 東山書房。なおデータとして文部科学省HPで公開されている。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1387016.htm |
| 参考書 | (なし) |