
| 英文名 | Veterinary Anesthesiology and Critical CarePractice | |
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| 科目概要 | 獣医学科4年後期(前半) [火曜日4・5・6時限(週3コマ)]、3群科目、必修、実習、0.5単位(22.5時間) |
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| 担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎左近允 巌※、 岡野 昇三※、 岩井 聡美※、 前田 賢一※、 石野 寛和※、 島田 昌和※、 担当者全員 | |
| 講義室 | B11講義室、小動物臨床実習室 | |
| 備考 | 科目ナンバリング:VV304-GC46 |
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1) 獣医臨床に必要な鎮静薬および全身麻酔薬によって実際に動物に麻酔を施し、薬理作用の観察と生体情報のモニター法を経験することよって適切な麻酔管理および周術期管理を行うための基本的な知識と技術を習得する。
2) 動物モデルを使用して血管の確保、気管内挿管および心臓マッサージ等の救命処置に必要な基本的な技術と知識を習得する。
麻酔とは、各種の外科的手技または動物を不動化する必要がある際に行われる手技である。麻酔には主に注射薬と吸入麻酔薬の投与によって行われる鎮静と全身麻酔があり、これに加えて周術期における鎮痛処置も麻酔に含まれる。一方、麻酔薬投与後の動物には様々な副作用が発現するため、生体情報(体温、心拍数、血圧等)モニター法や副作用に対する対処法を習得する必要がある。また、救急医療とは、患者の生命を脅かす様々な事象に対して対処するための手技である。救急処置には、生体情報モニター法や薬物の使用方法等において麻酔と共通する部分が多く、麻酔のトラブル発生時にも必要となる。本実習では、実際の動物に対して各種の麻酔処置を行い、その薬理作用を観察しながら麻酔および生体情報のモニター法における基本的な手技および副作用への対処方法を習得する。また、救急医療では、動物モデルを用いて救命処置に必要な基本的手技を習得する。
【教育方法】
配布資料およびパワーポイントを用いた講義を行った後、動物および動物モデルを用いて麻酔および救命救急の手技を実践する。また、学生が実際の犬で実習を行う前にデモンストレーションの時間を設け、教員が種々の麻酔薬を使用して動物に麻酔を行うことで各麻酔に対する動物の反応の違について理解を深める。
【フィードバック】
実習講義においては、講義終了後に学生からの質問を受ける時間を設け、講義内容について生じた疑問点について解説を行う。また、実習では動物の麻酔・鎮静記録を元にレポートを作成し、麻酔中に生じた様々な事象に対する対処法の成否についてディスカッションを行う。
○DP1: 生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
◎DP2: 動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
○DP5: 野生動物の保全に寄与する能力
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 麻酔モニター法 | 五感によるモニタリング法(聴診、可視粘膜の視診および触診、体温測定、呼吸数の評価、各種反射による麻酔深度評価等) 生体情報モニターを使用したモニタリング法(心電図、血圧計、カプノグラム、プレスチモグラムの読み方と評価方法等) |
前田 賢一 |
| 2 | 注射麻酔法Ⅰ |
注射麻酔薬(トランキライザー)の投与量計算法と投与方法、注射麻酔薬(トランキライザー)投与後における麻酔管理、各種注射麻酔薬(トランキライザー)による鎮静時間の比較、副作用に対する対処方法、麻酔深度の評価法 |
左近允 巌 |
| 3 | 注射麻酔Ⅱ | 注射麻酔薬(麻酔導入薬)の投与量計算法と投与方法、注射麻酔薬(麻酔導入薬)投与後における麻酔管理、各種注射麻酔薬(麻酔導入薬)による麻酔時間の比較、副作用に対する対処方法、麻酔深度の評価法、局所麻酔薬の種類と特性、局所麻酔薬による鎮痛法法(静脈内投与、局所浸潤麻酔、伝達麻酔、表面麻酔、硬膜外麻酔、脊椎麻酔) | 左近允 巌 |
| 4 | 注射麻酔・吸入麻酔・モニタリングのデモンストレーション | 各鎮静薬を投与した後の動物の反応を観察すると同時に、注射麻酔から吸入麻酔への移行および生体情報のモニター方法を習得。 | 担当者全員 |
| 5 | 心肺蘇生法Ⅰ | 救命救急措置の基本。血管確保、気道確保、胸部圧迫、モニタリング、薬物治療等 | 前田 賢一 |
| 6 | 心肺蘇生法実技 | 動物モデルを使用して血管確保、気道確保、胸部圧迫、モニタリング等の心肺蘇生手技 | 担当者全員 |
| 7 | 注射麻酔・吸入麻酔実技Ⅰ | 麻酔前投与薬、麻酔導入薬の投与量計算、注射麻酔から吸入麻酔への移行手技 | 担当者全員 |
| 8 | 注射麻酔・吸入麻酔実技Ⅱ | 吸入麻酔導入後の呼吸管理方法、人工呼吸器の使用方法、周術期の輸液管理法 | 担当者全員 |
1) 五感および生体情報モニターを使用した麻酔管理を実施できる。
2) 注射麻酔薬を使用した鎮静および麻酔導入処置を適切に実施できる。
3) 局所麻酔薬を使用した鎮痛法を適切に実施できる。
4) 吸入麻酔装置および人工呼吸器を適切に操作し、麻酔の維持と管理を実践できる。
5) 心肺蘇生法を実践できる。
1) 定期試験の成績で評価する(90%)。
2) 実習への参加および実習状況のレポート提出の有無で評価する(10%)
レポートは内容を確認し、必要に応じて内容の修正を行った後に返却する。
【授業時間外に必要な学習の時間:15時間】
「予習」:麻酔薬の作用機序および呼吸循環器へ与える作用を理解するためには、薬理学および生理学の知識が必要となる。特に生理学における呼吸、体温および循環器の恒常性維持、薬理学における迷走神経遮断薬、昇圧剤および降圧剤の種類や作用機序等を予習しておくこと。
「復習」:各回の講義前に配布されたハンドアウトに再度目を通し、かつ実習中に生じた疑問点や理解できなかった部分は薬理学および生理学の教科書を再度見直すことで理解するよう努めること。
【実務経験の授業への活用方法】:本学附属小動物臨床センターにおける各種手術およびその周術期管理から得られた臨床経験を踏まえ(整形外科:左近允、島田、軟部外科:岡野、岩井、前田、神経内科および外科:石野)、各疾患に適した麻酔を解説するとともに、臨床現場に則した麻酔の使用方法および救命救急における基本的な手技と使用薬物を説明する。
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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| 教科書 | Webclassを介して講義資料およびスライドのPDFを配布 | ||
| 参考書 | 獣医臨床麻酔学 | 佐々木伸雄・多川正弘・西村亮平 監修 | 学窓社 |
| 参考書 | 犬と猫とエキゾチック動物の臨床麻酔・疼痛管理学 | 日本獣医麻酔外科学会 麻酔・疼痛管理委員会編 | 学窓社 |