Web Syllabus(講義概要)
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光合成科学
英文名Photosynthesis
科目概要グリーン環境創成科学科3年後期 [水曜日2時限]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎得津 隆太郎
講義室

授業の目的

本講義では、古典的に解明された光合成反応の基礎、そして最先端の現代科学を駆使して明らかになりつつある光合成反応の仕組みについて理解することを目的とする。

教育内容

光合成反応は、閉鎖環境である地球生態系において唯一の地球外エネルギーの獲得機構である。光合成反応では地球外から無尽蔵にふりそそく太陽光エネルギーを利用し、無機炭素を有機物へと変換することで、光合成生物以外の地球生命にとっても欠かせない生物化学エネルギーを作り出している。また、その反応過程における副産物である酸素の発生(水分解反応)は、生物の呼吸に欠かせないのみならず、地球史において最も地球環境に影響を与えた重要なファクターとしても良く知られている。本講義では、古典的に解明された光合成反応の基礎に加えて、光合成反応の誕生により地球環境がどのように変遷したのか、そして最先端の現代科学を駆使して明らかになりつつある光合成反応の仕組みについて解説する。

教育方法

講義毎に資料を配布し、パワーポイントを使って説明する。授業中に参考書を紹介しながら自己学習できるようにする。期末試験は、最終講義でまとめと過去の問題を解説し、問題に対する考え方や答え方を学習してフィードバックする。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

○DP1:グリーン環境創成科学の理解、豊かな教養と高い倫理観
◎DP5: 植物や微生物の生物機能の開発に関する技術を理解し、カーボンニュートラルおよび環境負荷低減の技術開発に貢献できる能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1光合成反応とは?光合成生物とは?「光合成」という言葉が示すもの、「光合成生物」という言葉が示すものについて学ぶ。得津 隆太郎
2生態系における光合成の役割地球の生態系における光合成生物の役割について学ぶ。得津 隆太郎
3光合成生物の誕生とその進化多様な光合成生物の起源、進化について学ぶ。得津 隆太郎
4光合成の反応場1葉緑体の成り立ち、構造・ゲノムについて学ぶ。得津 隆太郎
5光合成の反応場2葉肉細胞以外で行われる光合成について学ぶ。得津 隆太郎
6まとめ1および中間試験1光合成生物の進化と葉緑体の特徴について学ぶ。得津 隆太郎
7光合成反応1クロロフィル、カロテノイド、ビリン、集光と電化分離について学ぶ。得津 隆太郎
8光合成反応2シトクロムb6f、電子伝達反応、NADPH/ATP合成について学ぶ。得津 隆太郎
9光合成反応3炭素固定(還元的ペントースリン酸回路)について学ぶ。得津 隆太郎
10まとめ2および中間試験2光合成の主要反応を担う因子とその役割について学ぶ。得津 隆太郎
11光合成の環境応答1気孔制御、葉緑体運動制御について学ぶ。得津 隆太郎
12光合成の環境応答2光合成電子伝達系の光環境応答について学ぶ。得津 隆太郎
13水圏の光合成藻類の多様性形成と水圏における低炭素応答について学ぶ。得津 隆太郎
14光合成機能開発光合成の開発可能性とその意義について学ぶ。得津 隆太郎
15講義内容に関する総括および期末試験これまでの講義内容を整理するために期末試験を実施する。試験の解説も実施する。得津 隆太郎
No. 1
項目
光合成反応とは?光合成生物とは?
内容
「光合成」という言葉が示すもの、「光合成生物」という言葉が示すものについて学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 2
項目
生態系における光合成の役割
内容
地球の生態系における光合成生物の役割について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 3
項目
光合成生物の誕生とその進化
内容
多様な光合成生物の起源、進化について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 4
項目
光合成の反応場1
内容
葉緑体の成り立ち、構造・ゲノムについて学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 5
項目
光合成の反応場2
内容
葉肉細胞以外で行われる光合成について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 6
項目
まとめ1および中間試験1
内容
光合成生物の進化と葉緑体の特徴について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 7
項目
光合成反応1
内容
クロロフィル、カロテノイド、ビリン、集光と電化分離について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 8
項目
光合成反応2
内容
シトクロムb6f、電子伝達反応、NADPH/ATP合成について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 9
項目
光合成反応3
内容
炭素固定(還元的ペントースリン酸回路)について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 10
項目
まとめ2および中間試験2
内容
光合成の主要反応を担う因子とその役割について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 11
項目
光合成の環境応答1
内容
気孔制御、葉緑体運動制御について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 12
項目
光合成の環境応答2
内容
光合成電子伝達系の光環境応答について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 13
項目
水圏の光合成
内容
藻類の多様性形成と水圏における低炭素応答について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 14
項目
光合成機能開発
内容
光合成の開発可能性とその意義について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 15
項目
講義内容に関する総括および期末試験
内容
これまでの講義内容を整理するために期末試験を実施する。試験の解説も実施する。
担当者
得津 隆太郎

到達目標

光合成生物の多様性、光合成反応・光合成生物の環境応答を担う主要因子とその役割を具体的に説明できる。

評価方法

定期試験(60%)、毎回の授業内容についてのミニレポート(40%)

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:参考書を随時紹介するので読むこと。講義内容に関わる事項を文献やインターネットなどで調べる。
復習:講義資料の配布と文献検索方法を講義するので、それをもとに自己学習する。勉学は自分で興味を持って自分で調べ発展させ、問題に対して仮説を立て立証できることであることを理解する。

その他注意事等

積極的に講義に参加して下さい。質問などは、講義開始前あるいは講義後に聞いてください。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書(なし)
参考書光合成日本光合成学会(編)朝倉書店
参考書光合成の科学東京大学光合成教育研究会 (編集)東京大学出版会
参考書光合成とはなにか 生命システムを支える力園池公毅講談社
参考書Molecular Mechanisms of Photosynthesis, 3rd EditionRobert E. BlankenshipWiley-Blackwell
教科書
署名
著者・編者
発行所
参考書
署名
光合成
著者・編者
日本光合成学会(編)
発行所
朝倉書店
参考書
署名
光合成の科学
著者・編者
東京大学光合成教育研究会 (編集)
発行所
東京大学出版会
参考書
署名
光合成とはなにか 生命システムを支える力
著者・編者
園池公毅
発行所
講談社
参考書
署名
Molecular Mechanisms of Photosynthesis, 3rd Edition
著者・編者
Robert E. Blankenship
発行所
Wiley-Blackwell