英文名 | Biomass Refinery | |
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科目概要 | グリーン環境創成科学科3年後期 [火曜日2時限]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎多胡 香奈子、 Aoyagi Luciano Nobuhiro | |
講義室 |
温室効果ガス排出量の急激な増加とそれに伴う気候変動により災害が頻発していることから 、脱炭素社会の構築が急務である。バイオマスリファイナリーとは、これまでの石油製品への過度な依存を見直し、バイオマス資源を変換し付加価値を高め製品やエネルギーなどとして利用する循環型社会へ向けた取り組みである。一方、環境中では生物のさまざまな「仕組み」により生態系が維持され、多様な生物の生存と共生を可能にしている。そのため、バイオマス資源の利用には生態系の仕組みを理解することが重要である。本講義ではバイオマスリファイナリーについて基本知識を習得するとともに、脱炭素社会を目指すための生物機能や生物資源を利用した様々な取り組みを学ぶ。
地球温暖化の仕組みや微生物との関わりについて講義を行う。またバイオマスに関する基礎知識と利用技術を紹介し理解を深める。
パワーポイントや配布資料を活用しながら、講義形式ですすめる。小テストにより講義内容の理解度を確認するとともに、理解度の低かった項目を中心に次回以降の講義で解説を行う。フィードバックとして、小テストの回答用紙に質問事項の記入欄を作り、質問があれば随時講義内で解説する。
◎DP4:地球環境における物質循環を理解し、環境修復に貢献できる能力
◎DP5:植物や微生物の生物機能の開発に関する技術を理解し、カーボンニュートラルおよび環境負荷低減の技術開発に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス | バイオマスリファイナリーとは | 多胡 香奈子 |
2 | 地球環境と人間活動I | 環境問題の歴史 | 多胡 香奈子 |
3 | 地球環境と人間活動II | 地球温暖化と土壌 | 多胡 香奈子 |
4 | バイオマスの基礎知識I | 土壌の構造と有機物 | 多胡 香奈子 |
5 | バイオマスの基礎知識II | 土壌生物の多様性 | 多胡 香奈子 |
6 | バイオマスの基礎知識III | 食物連鎖 | 多胡 香奈子 |
7 | バイオマスの基礎知識IV | 微生物の機能と代謝 | 多胡 香奈子 |
8 | 生物のシステムから学ぶ、小テスト | バイオミメティクスの概要、小テスト | 多胡 香奈子 |
9 | バイオマスの応用I | 食糧生産とバイオマス | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
10 | バイオマスの応用II | バイオマスの産業への利用 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
11 | バイオマスの応用III | バイオマスの環境浄化への利用 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
12 | 微生物バイオマスの研究手法I、小テスト | 分離培養法に基づく微生物研究、小テスト | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
13 | 微生物バイオマスの研究手法II | ゲノム情報に基づく微生物研究 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
14 | バイオマス利用のためのルール | ライフサイクルアセスメント、カルタヘナ法など | 多胡 香奈子 |
15 | まとめ | 講義内容に対する理解度の確認 | 多胡 香奈子 |
バイオマスリファイナリーについて具体的に説明ができる。また近年の地球温暖化や環境問題に関する知識を習得し、さらに微生物がこれらの課題解決に向けてどのように関わっているかや、微生物を産業へ応用する際のメリットとデメリットを正しく判断し伝えることができる。
定期試験(80%)と2回の小テスト(各10%、合計20%)により評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:事前に配布する各回の授業内容に関連する資料を読み、自分の意見・考えをまとめてくること。
復習:配布資料を見直し、ノートにまとめるなどして内容を振り返ること。
特になし
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 自作の資料 | ||
参考書 | 土壌学(朝倉農学大系 9) | 妹尾 啓史・早津 雅仁・平舘 俊太郎・和穎 朗太編 | 朝倉書店 |
参考書 | くらしに役立つバイオサイエンス | 岩橋均・重松亨編 | 放送大学教育振興会 |