Web Syllabus(講義概要)
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生物機能開発学
英文名Green Engineering Biology
科目概要グリーン環境創成科学科3年前期 [金曜日2時限]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎得津 隆太郎八木 宏樹
講義室

教員免許取得のための必修科目

科目教科に関する科目(中学校及び高等学校 理科)
施行規則に定める科目区分
  • 生物学

授業の目的

人類はこれまでに多くの地球生物を利用し、その文化水準を押し上げてきた。例えば、微生物が作り出す化合物から薬となる成分を特定・精製し、育種分野においては数十世代を経て生じた特定の形質を生かした農作物や酪農物の生産などが挙げられる。近年では、ゲノム編集を駆使した作物の人工育種や、種々の遺伝子工学を利用した生物機能の上昇といった「新たな生物機能の開発・付与」の将来性が期待されている。本講義では、遺伝子や代謝の改変を通した生物機能開発の基本概念を解説し、その発展がどのように人類社会に貢献可能かについて受講者が自発的に提案、考察する力を身につけることを目的とする。

教育内容

人類が現在直面している環境・食料問題への解決策として、近年ではゲノム編集を駆使した作物の人工育種や、種々の遺伝子工学を利用した生物機能の上昇といった「新たな生物機能の開発・付与」の将来性が期待されている。本講義では、植物や微細藻類を用いた生物機能開発の手法と、遺伝子や代謝の改変を通した生物機能開発ケーススタディについて理解を深める。

教育方法

講義毎に資料を配布し、パワーポイントを使って説明する。授業中に参考書を紹介しながら自己学習できるようにする。期末試験は、最終講義でまとめと過去の問題を解説し、問題に対する考え方や答え方を学習してフィードバックする。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

○DP1:グリーン環境創成科学の理解、豊かな教養と高い倫理観
◎DP5:植物や微生物の生物機能の開発に関する技術を理解し、カーボンニュートラルおよび環境負荷低減の技術開発に貢献できる能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1生物機能を開発するとは?人類が行ってきた生物機能開発の歴史について学ぶ。得津 隆太郎
2生物機能の開発・形質転換植物および藻類の形質転換技術について学ぶ。得津 隆太郎
3生物機能の探索1・ゲノム解読ゲノムおよびその解読法について学ぶ。八木 宏樹
4生物機能の探索2・遺伝子発現解析遺伝子の発現を確認する手法について学ぶ。八木 宏樹
5生物機能の探索3・遺伝子情報データベース遺伝情報データベースを実際に触りながら学ぶ。八木 宏樹
6遺伝子組み換え作物の現状遺伝子組み換え作物の作出の歴史や,それらが抱える問題点について学ぶ。得津 隆太郎
7育種とゲノム編集作物の育種法およびゲノム編集技術について学ぶ。得津 隆太郎
8藻類の生物機能開発1・探索と単離有用藻類を環境から探索・単離する方法について学ぶ。得津 隆太郎
9藻類の生物機能開発2・培養藻類の培養手法について学ぶ。得津 隆太郎
10藻類の生物機能開発3・有用株の作出藻類の機能改変技術および、新規有用株のスクリーニング法について学ぶ。得津 隆太郎
11藻類の生物機能開発の実例1・バイオ燃料藻類を利用したバイオ燃料開発について紹介する。得津 隆太郎
12藻類の生物機能開発の実例2・有用物質藻類を利用した有用物質開発について紹介する。得津 隆太郎
13植物と藻類を用いた生物機能開発の利点と限界植物や藻類を利用した新規な生物機能開発の利点および現状の限界について紹介する。得津 隆太郎
14講義内容に関する総括・討論これまで学んだ植物・藻類による生物機能開発を総括する。得津 隆太郎
15これからの人類社会に求められる藻類の生物機能開発・グループディスカッションこれまで学んだことを基に、これからの生物機能開発技術が担う未来についてグループディスカッションを行う。得津 隆太郎
八木 宏樹
No. 1
項目
生物機能を開発するとは?
内容
人類が行ってきた生物機能開発の歴史について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 2
項目
生物機能の開発・形質転換
内容
植物および藻類の形質転換技術について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 3
項目
生物機能の探索1・ゲノム解読
内容
ゲノムおよびその解読法について学ぶ。
担当者
八木 宏樹
No. 4
項目
生物機能の探索2・遺伝子発現解析
内容
遺伝子の発現を確認する手法について学ぶ。
担当者
八木 宏樹
No. 5
項目
生物機能の探索3・遺伝子情報データベース
内容
遺伝情報データベースを実際に触りながら学ぶ。
担当者
八木 宏樹
No. 6
項目
遺伝子組み換え作物の現状
内容
遺伝子組み換え作物の作出の歴史や,それらが抱える問題点について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 7
項目
育種とゲノム編集
内容
作物の育種法およびゲノム編集技術について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 8
項目
藻類の生物機能開発1・探索と単離
内容
有用藻類を環境から探索・単離する方法について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 9
項目
藻類の生物機能開発2・培養
内容
藻類の培養手法について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 10
項目
藻類の生物機能開発3・有用株の作出
内容
藻類の機能改変技術および、新規有用株のスクリーニング法について学ぶ。
担当者
得津 隆太郎
No. 11
項目
藻類の生物機能開発の実例1・バイオ燃料
内容
藻類を利用したバイオ燃料開発について紹介する。
担当者
得津 隆太郎
No. 12
項目
藻類の生物機能開発の実例2・有用物質
内容
藻類を利用した有用物質開発について紹介する。
担当者
得津 隆太郎
No. 13
項目
植物と藻類を用いた生物機能開発の利点と限界
内容
植物や藻類を利用した新規な生物機能開発の利点および現状の限界について紹介する。
担当者
得津 隆太郎
No. 14
項目
講義内容に関する総括・討論
内容
これまで学んだ植物・藻類による生物機能開発を総括する。
担当者
得津 隆太郎
No. 15
項目
これからの人類社会に求められる藻類の生物機能開発・グループディスカッション
内容
これまで学んだことを基に、これからの生物機能開発技術が担う未来についてグループディスカッションを行う。
担当者
得津 隆太郎
八木 宏樹

到達目標

生物機能開発の現状を理解し、その発展がどのように人類社会に貢献可能かについて自発的に提案、考察できる。

評価方法

毎回の授業内容についてのミニレポート(70%)、グループディスカッションレポート(30%)

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:参考書を随時紹介するので読むこと。講義内容に関わる事項を文献やインターネットなどで調べる。
復習:講義資料の配布と文献検索方法を講義するので、それをもとに自己学習する。勉学は自分で興味を持って自分で調べ発展させ、問題に対して仮説を立て立証できることであることを理解する。

その他注意事等

積極的に講義に参加して下さい。質問などは、講義開始前あるいは講義後に聞いてください。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書(なし)
参考書藻類由来バイオ燃料と有用物質≪普及版≫加藤美砂子, 今村壮輔, 田中寛, 宮下英明, 井村綾子, 荒谷彰吾, 沈元, 石井健一郎, 神川龍馬, 萩原浩, 岩井雅子, 太田啓之, 竹下毅, 河野重行, 松本光史, 野島大佑, 田中剛, 増田篤稔, 金裕史, 木谷径治, 石塚章斤, 岡田茂, 神田英輝, 福永哲也, 冨重圭一, 中川善直, 田村正純, 星野孝仁, 岩田修, 西尾幸郎, 平野篤, 小山内崇, 芝上基成, 竹中裕行, 清水稔仁, 単少傑, 下田博司, 佐藤剛毅, 大木利哉, 林雅弘シーエムシー出版
参考書藻類バイオマス : 新しいエネルギー渡邉信みみずく舎
参考書バイオインフォマティクス入門日本バイオインフォマティクス学会/編慶應義塾大学出版会
参考書Web連携テキスト バイオインフォマティクス門田幸二・清水謙多郎・岸野洋久・寺田 透 共編著培風館
教科書
署名
著者・編者
発行所
参考書
署名
藻類由来バイオ燃料と有用物質≪普及版≫
著者・編者
加藤美砂子, 今村壮輔, 田中寛, 宮下英明, 井村綾子, 荒谷彰吾, 沈元, 石井健一郎, 神川龍馬, 萩原浩, 岩井雅子, 太田啓之, 竹下毅, 河野重行, 松本光史, 野島大佑, 田中剛, 増田篤稔, 金裕史, 木谷径治, 石塚章斤, 岡田茂, 神田英輝, 福永哲也, 冨重圭一, 中川善直, 田村正純, 星野孝仁, 岩田修, 西尾幸郎, 平野篤, 小山内崇, 芝上基成, 竹中裕行, 清水稔仁, 単少傑, 下田博司, 佐藤剛毅, 大木利哉, 林雅弘
発行所
シーエムシー出版
参考書
署名
藻類バイオマス : 新しいエネルギー
著者・編者
渡邉信
発行所
みみずく舎
参考書
署名
バイオインフォマティクス入門
著者・編者
日本バイオインフォマティクス学会/編
発行所
慶應義塾大学出版会
参考書
署名
Web連携テキスト バイオインフォマティクス
著者・編者
門田幸二・清水謙多郎・岸野洋久・寺田 透 共編著
発行所
培風館