英文名 | Biogeochemistry Laboratory | |
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科目概要 | グリーン環境創成科学科2年後期 [火曜日3・4時限]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎馬場 光久、 落合 博之 | |
講義室 |
科目 | 教科に関する科目(中学校及び高等学校 理科) |
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施行規則に定める科目区分 |
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物質循環学実験では、植物栄養・肥料学や物質循環学で学んだ内容に基づいて物質循環を評価する手法について学ぶ。
異なる土壌の種類を充填したワグネルポットを用いた植物の栽培試験を実施する際の施肥設計を行い、実際に栽培試験を行う。試験期間中は生育調査を定期的に行い、試験終了後には植物体や土壌試料を採取する。採取した試料について植物体は乾物重を測定し、土壌は透水性試験を行う。自分たちの施肥設計が植物の生育にどのように影響したのか考察する。また、栽培試験と並行してリターバッグ法により草本植物、木本植物の分解試験を行い、植物の種類による分解速度の相違について考察して理解する。
1班3名から4名で実験実習に取り組む。実験実習により得られた結果について翌週までにレポートとしてまとめて提出する。
フィードバックとして提出されたレポートを返却するので、修正すべき点を理解した上で、レポートの修正を行い、必要に応じて再提出する。
1. グリーン創成科学の理解、豊かな教養と高い倫理観の修得
〇 2. 生物多様性の重要性を理解し、その維持や回復に貢献できる能力
◎ 3. 食料生産が生態系に与える影響を理解し、生産力の向上と持続性の両立に貢献できる能力
◎ 4. 地球環境における物質循環を理解し、環境汚染の修復に貢献できる能力
5. 植物や微生物の生物機能の開発に関する技術を理解し、カーボンニュートラルと環境負荷低減の技術開発に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス | 実習日程やレポート作成、および成績評価について概説する | 馬場 光久 落合 博之 |
2 | 栽培作物の選定と施肥設計 | グループで栽培する作物を選定するとともに、それに適した施肥設計を立案する | 馬場 光久 落合 博之 |
3 | 発芽試験 | 栽培試験に用いる作物の種子の発芽率を評価する | 馬場 光久 落合 博之 |
4 | ワグネルポットへの土壌の充填と播種 | ワグネルポットに土壌を充填するとともに、選定した作物の種を播く(場合によっては苗を定植する) | 馬場 光久 落合 博之 |
5 | リターバッグの作成と設置 | 落葉の分解速度を評価するためのリターバッグを作成し、植物の葉を充填して設置する | 馬場 光久 落合 博之 |
6 | 土壌断面調査 | 土壌断面調査を行い、土壌型を判別する | 馬場 光久 落合 博之 |
7 | 生育調査 | 栽培試験中の作物の生育調査を行い、調査手法を学ぶ | 馬場 光久 落合 博之 |
8 | 試料調製・強熱減量 | 土壌試料を風乾細土に調製し、その試料の強熱減量を測定する | 馬場 光久 落合 博之 |
9 | 植物の種類と見分け方 | 図鑑を用いてキャンパス内の木本植物を同定する | 馬場 光久 落合 博之 |
10 | 土壌の酸緩衝作用 | 調製した風乾細土の酸緩衝能を評価する | 馬場 光久 落合 博之 |
11 | レポート解説 | 提出されたレポートについて評価したものを返却して解説する | 馬場 光久 落合 博之 |
12 | 栽培作物の採取・部位分けおよび土壌の採取 | 栽培期間の生育量を調査した後で作物を採取して部位分けを行い、部位ごとの重量を測定するともに、ワグネルポットの土壌を採取する | 馬場 光久 落合 博之 |
13 | 土壌透水性試験・リターバッグの回収 | 物質循環に影響する土壌の透水性を評価する実験を行うとともに、リターバッグを回収する | 馬場 光久 落合 博之 |
14 | リターを含めた植物体試料の重量 | 採取して部位分けした植物試料および回収したリターの試料の乾燥重を測定する | 馬場 光久 落合 博之 |
15 | まとめ | 栽培試験の結果やリターの分解速度について他の班と比較して相違の要因について考察する | 馬場 光久 落合 博之 |
1.作物に適した施肥設計を理解して自ら設定した条件において栽培試験を行い、その結果について解析できるようになる
2.植物の生育調査ができるようになる
3.落葉の分解速度を評価できるようになる
4.土壌試料の採取および調製ができるようになる
5.土壌の基礎的な分析ができるようになる
欠席には、試験細則第5条を適用する。提出されたレポートの内容で評価(50点)し、原則として再レポートは課さない。また、学生本人からの申し出があった場合には再提出を受け付ける。レポートの評価はレポート課題の検討とこれに基づく考察を重視して行う。
期末試験では、レポートで到達目標に達しなかった項目を再度評価し(50点)、達成度をみる。
「予習」:1)各実習項目の実験の目的および方法について、配布資料を読んで事前によく理解しておく。その際、目的および実験方法をレポート用紙にまとめる。2)課題を指定するので、実習前に調べてまとめる。1)および2)について実習時に教員またはTAに確認してもらい、実習後に提出するレポートに添付する。
「復習」:レポート課題で収集・整理した情報を用いて実習結果を考察する(レポート作成⇒復習)。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | (なし) | ||
参考書 | 土壌環境学 | 岡崎正規 | 朝倉書店 |
参考書 | 森のバランス | 森林立地学会 | 東海大学 |