英文名 | Ecological Informatics | |
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科目概要 | グリーン環境創成科学科2年後期 [水曜日2時限]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎岡田 あゆみ | |
講義室 |
生物多様性保全のためには、野外調査を行うだけではなく、調査の結果得られたデータをさまざまな手法で解析することが必要である。この講義を通して、データの取得から分析方法、分析結果の解釈を理解する。生態情報解析学実習と合わせて、各自が調査計画を立案し、必要なデータを取得し分析する技術を修得する。
種同定から被害問題まで、生物多様性保全に必要なさまざまな調査法・解析方法を説明する。
配布資料、パワーポイントによる講義
○DP1:グリーン環境創成科学の理解、豊かな教養と高い倫理観
◎DP2:生物多様性の重要性を理解し、その維持や回復に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス | この講義の進め方についての説明 | 岡田 あゆみ |
2 | 生物相の確認(1) | 種同定や種の在不在の重要性。直接確認のための採取方法、音声や痕跡など間接的な手法による確認。サンプリング計画の設定。 | 岡田 あゆみ |
3 | 生物相の確認(2) | 種を同定する様々な方法。形態、環境DNA,DNAバーコーディングなど間接的な手法による確認 | 岡田 あゆみ |
4 | 生物の位置の確認と解析 | 分布など位置情報の重要性。地図への記入、GPSなどを用いた遠隔による位置情報の取得。 | 岡田 あゆみ |
5 | 個体数の確認と個体数推定 | 個体数の重要性。踏査、痕跡、カメラ、ドローン、DNAを用いた調査と推定 | 岡田 あゆみ |
6 | 環境データの取得 | 生物と非生物環境、生物環境の関わり。物理的、化学的環境の計測方法、公表データの利用 | 岡田 あゆみ |
7 | 多様性の確認 | 多様性の重要性。多様性の調査と評価。種多様性、遺伝的多様性 | 岡田 あゆみ |
8 | 個体データの取得(1) | 体重、妊娠、年齢、繁殖成功など基本的なデータ取得の重要性。体重や妊娠率データの取得方法、年齢査定方法の説明 | 岡田 あゆみ |
9 | 個体データの取得(2) | 季節変動を理解する重要性。個体数、分布、行動の季節変動、年変動 | |
10 | 個体データの取得(3) | 行動圏の推定。位置の調査結果からの行動圏の推定 | 岡田 あゆみ |
11 | 個体データの取得(4) | 食性の確認。食性把握の重要性。食性を知るための様々な手法。観察、自動撮影、DNA分析 | 岡田 あゆみ |
12 | 個体データの取得(5) | 社会行動を分析するための様々な手法。観察や記録の取り方 | 岡田 あゆみ |
13 | 希少種の保全 | 希少種保全に使われる様々な手法。分布推定、食性分析、利用環境の解析 | 岡田 あゆみ |
14 | 被害対策 | 生物被害対策における様々な手法。 | 岡田 あゆみ |
15 | まとめ | これまでの講義のまとめ | 岡田 あゆみ |
1)生物多様性保全のための様々な調査の意義と調査手法を説明できる。
2)調査手法の原理を理解できる。
課題(30%)、試験(70%)で評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:配布資料の該当箇所を事前に熟読しておくこと。
復習:課題のために勉強することで復習とする。
興味を持って授業に参加してください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考書 | カメラトラップによる野生生物調査入門 | AF O'Connellら著 | 東海大学出版会 |
参考書 | シカの顔、わかります | 南著 | 東京大学出版会 |
参考書 | Practical Field Ecology: A Project Guide (English Edition) | CP Wheaterら著 | Wiley-Blackwell |