英文名 | Introduction to Soil Science | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年後期 [月曜日3・4時限(週2コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎髙松 利恵子、 武田 晃※ | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリング:VE301-RS42 隔週で開講 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E |
土壌がもつ多くの機能を他のものでは代替できない。それら機能に関する知識(土壌科学)の概要を学ぶと共に、土壌がどのように地球規模の環境問題に関わっているかを論文紹介の過程で理解する。
土壌の機能について、土壌化学、土壌生物と土壌物理の基礎を学ぶ。その後、土壌が関わる環境問題について、文献とオムニバス講義により理解する。文献は精読し、グループワークとして研究紹介をまとめ、発表する過程の中で理解を深める。
【キーワード】 土壌学、土壌物理、土壌化学、土壌生物、土壌汚染、温暖化、酸性雨、土壌劣化
【関連科目】 土壌環境学、土壌環境学実験、土壌物理学、土質工学、環境分析学
講義スタイルではPPTを板書の代わりに用いてすすめる。教科書以外にも必要なグラフなどは別途プリントで配布する。
研究トピックに関わるオムニバスの授業では教員により形式は異なる。
授業の最後に小テストを行う。その用紙に質問があれば書いてもらい、次回以降に回答する。
○ DP4: 環境資源の維持と修復に寄与する能力
◎DP5: 環境保全に関わる社会の多様な要請に応えられる問題解決能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス、土壌科学概論とは | ①ガイダンス(講義方法、内容、評価)、②土壌科学概論とは | 髙松 利恵子 |
2 | 土壌とは何か 1 | ①土壌の生成、②土壌の分類、③土壌の機能 | 髙松 利恵子 |
3 | 土壌とは何か 2 | ①粘土鉱物、②団粒構造 | 髙松 利恵子 |
4 | 土壌の化学性 1 | ①土壌溶液、②陽イオンの吸着・交換、③陰イオンの吸着・交換、④陽イオン交換容量・陰イオン交換容量 | 髙松 利恵子 |
5 | 土壌の化学性 2 | ①土壌の酸性・アルカリ性、②酸緩衝能、③畑土壌 | 髙松 利恵子 |
6 | 土壌の化学性 3 | ②土壌の酸化と還元、③水田土壌 | 髙松 利恵子 |
7 | 環境問題と土壌 1 | ①土壌劣化(土壌侵食、砂漠化、塩類集積)②地球温暖化 | 髙松 利恵子 |
8 | 環境問題と土壌 2 | ①土壌有機物、②堆肥の腐熟過程における有機物組成の変化 | 髙松 利恵子 |
9 | 環境問題と土壌 3 | 土壌中の放射性セシウムの挙動 | 武田 晃 |
10 | 環境問題と土壌 4 | 放射性セシウムの作物への移行抑制対策 | 武田 晃 |
11 | 予備発表会 | テーマ別の予備発表会 | 髙松 利恵子 |
12 | 発表の修正 | グループ別で発表内容の修正 | 髙松 利恵子 |
13 | 論文紹介発表会1 | グループごとに論文紹介発表を行う | 髙松 利恵子 |
14 | 論文紹介発表会2 | グループごとに論文紹介発表を行う | 髙松 利恵子 |
人間環境としての土壌は、植物の培地としての機能だけでなく、他のものでは代替えできない多様な環境保全機能をもっている。こうした機能について理解できるようになる。
評価方法は、論文紹介の資料作成 と発表会 60%、予備発表会と資料の指摘・修正 15%、小レポート・小テスト 25%で評価する。欠席に関しては、進級規定を適用する。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:教科書の講義内容に関連する箇所を読んでくること。
復習:講義終了時の小テストで理解度を確認する。
わからない点があったら、講義終了時に実施する小テストに質問事項を記載する。
※後半には、発表会に向け提示された論文を精読し、それらをレジュメ・パワーポイントにまとめる。
3年生で学ぶ土壌物理学はこの科目の応用としての位置づけである。
実務経験の授業への活用方法:研究機関における放射性同位体を利用した研究の経験を踏まえ、計測の実習や研究紹介を行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 土壌サイエンス入門 第2版 | 木村眞人・南條正巳 | 文永同出版 |
参考書 | 土とは何だろうか? | 久馬一剛 | 京都大学学術出版会 |
参考書 | 最新土壌学 | 久馬一剛 | 朝倉書店 |
参考書 | 土壌環境学 | 岡崎正規 | 朝倉書店 |
参考書 | 改訂 土壌学概論 | 犬伏和之、白鳥豊 | 朝倉書店 |