英文名 | Clinical Veterinary Medicine for Small Animals Practice Ⅰ | |
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科目概要 | 獣医学科5年前期 [月曜日4・5・6時限(週3コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎亀島 聡※、 酒居 幸生※、 増田 健一※ | |
講義室 | A21講義室、B13実習室、小動物臨床実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV304-GC56 |
小動物の血液疾患、免疫疾患、消化器内科および循環器疾患に対する診断、治療法を理解する。
これまでに学習した基本的な臨床的技能から発展した、診療科別のアドバンストな内容として、血液、免疫、消化器内科および循環器の各疾患の診断、治療について学ぶ。小動物総合臨床学Ⅰは特に知識面について扱うのに対し、本講義では技能面について学び、また実技を行う。
各種診断・治療法について解説し、心臓超音波検査及び糞便検査などの各種手技については、ビーグル犬およびその糞便を用いて実技を行う。
診断に向けた臨床推論や治療法の考察についてレポート提出を求める。またフィードバックとして全体に向けた解説を行うことで知識の再確認を図る。
◎DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
〇DP1:生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 血液疾患1:赤血球 | 貧血および赤血球増加症の診断・治療法を学ぶ | 酒居 幸生 |
2 | 血液疾患2:白血球 | 各種白血球の増加症および減少症の診断・治療法を学ぶ | 酒居 幸生 |
3 | 血液疾患3:凝固系・骨髄系 | 凝固系および骨髄系疾患の診断・治療法を学ぶ | 酒居 幸生 |
4 | 血液疾患4:総合診断 | 血液疾患に罹患した動物の検査所見等から診断・治療の過程を考察する | 酒居 幸生 |
5 | 消化器疾患(内科)1:糞便検査の総論 | 糞便検査の目的や長所・短所などを理解するとともに、正確に検査を行うためのサンプリング方法を学ぶ | 酒居 幸生 |
6 | 消化器疾患(内科)2:性状検査 | 糞便の色調や臭気、付着物について、その診断的意義および得られた所見の解釈法を学ぶ | 酒居 幸生 |
7 | 消化器疾患(内科)3:顕微鏡的検査 | 糞便中の寄生虫や細菌、真菌、未消化物、細胞成分に対する顕微鏡的検査について、その診断的意義および得られた所見の解釈法を学ぶ | 酒居 幸生 |
8 | 消化器疾患(内科)4:特殊検査 | 糞便を用いた抗原検査やPCR検査、培養検査について、その診断的意義および得られた所見の解釈法を学ぶ | 酒居 幸生 |
9 | 免疫疾患 | アレルギー性・免疫介在性疾患の診断・治療法を学ぶ | 増田 健一 |
10 | 循環器疾患1:問診および身体検査 | 循環器疾患を診断する上で必要な問診、および視診・聴診・触診を含む身体検査のポイントとその結果の解釈法について学ぶ | 亀島 聡 |
11 | 循環器疾患2:画像検査 | 循環器疾患を診断する上で必要な画像検査、特に胸部レントゲン検査および心臓超音波検査について、その診断的意義および得られた所見の解釈法を学ぶ | 亀島 聡 |
12 | 循環器疾患3:その他の検査 | 循環器疾患を診断する上で必要な心電図検査、血圧測定、血液生化学検査について、その診断的意義および得られた所見の解釈法を学ぶ | 亀島 聡 |
13 | 循環器疾患4:総合診断 | 循環器疾患に罹患した動物の検査所見等から診断・治療の過程を考察する | 亀島 聡 |
14 | 医療面接 | ロールプレーなどを交え、診療の手順やクライアントとのコミュニケーションの方法を確認する | 亀島 聡 |
15 | まとめ | これまでの学習をふりかえり、教育効果を確認する。 | 亀島 聡 |
1)小動物の血液疾患における検査法とその解釈、治療法について説明できる。
2)小動物の免疫疾患における検査法とその解釈、治療法について説明できる。
3)小動物の消化器疾患における検査法、特に糞便検査についてその解釈、治療法について説明できる。
4)小動物の循環器疾患における検査法とその解釈、治療法について説明できる。
定期試験(70%)、課題レポート(30%)
レポートの評価基準は、各科の病態から診断・治療を適切に述べていることとする。
【授業時間外に必要な学習の時間:計30時間】
予習:
・ビーグル犬に対して適切なハンドリングができるように、獣医内科学実習(4V)の内容を振り返っておくこと。
・教科書の該当範囲(循環器疾患、血液疾患、免疫疾患、消化器疾患)を読み、またWebClass上の関連動画をみることで実施する手技の手順や意義について確認しておくこと。
復習:
・病態から診断・治療を考えるレポートを課すので、教科書や参考書、配布資料等を参考にしながらまとめること。
実習には比較的長い時間が必要なため、小動物総合臨床学Ⅰと時間調整し、まとめて実施する。そのため授業の順序については適宜入れ替わる。
実務経験の授業への活用方法:各教員の動物病院での臨床経験を基に、各種の検査手技を概説し、実習で実技指導する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医内科学 第3版(小動物編) | 日本獣医内科学アカデミー編 | 文永堂出版 |
参考書 | 犬と猫の心臓超音波検査 | Eric de Madron, Valerie Chetboul, Claudio Bussadori 著 (上地正実 監訳) | 緑書房 |
参考書 | 犬と猫のECGトレーニングブック | Mark A. Oyama, Marc S. Kraus, Anna R. Gelzer 著 (青木卓磨 監訳) | インターズー |
参考書 | 基礎と臨床のための動物の心電図・心エコー・血圧・病理学検査 | 菅野 茂、局 博一、桑原正貴、中田義禮 編 | 株式会社アドスリー |
参考書 | 伴侶動物の臨床病理学 | 石田卓夫 著 | 緑書房 |