Web Syllabus(講義概要)
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プロダクションメディスン
英文名Production Medicine
科目概要獣医学科6年前期 [月曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、1単位(15時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎高橋 史昭※前田 洋佑※菅野 智裕※松田 敬一※菊 佳男※
講義室A31講義室
備考科目ナンバリング:VV301-GC47

授業の目的

我が国においても産業動物臨床は、「個体診療」」を重視するこれまでの獣医学から「健康な動物群から高い生産性を上げる」群管理獣医学に変化してきた。さらにBSE問題発生以来、食の安全、安心が社会的課題となり、良質、安全な食糧生産は産業動物臨床そのものとなった。上述の変化を講述し理解させる。

教育内容

家畜の畜種別および飼養目的別に生産獣医療(プロダクションメディスン)について、その定義、生産性向上のための情報の取得と、その解釈法および農場への指導法などを理解する。

教育方法

パワーポイントおよび配布資料に基づき講義を行い、農場の生産性改善事例等を解り易く説明する。レポート等の課題については添削修正し、次回の授業で、課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

〇DP2:生命科学に関する高度な知識
◎DP3:獣医学・獣医療専門知識と技能の習得。
〇DP4:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識の習得。
〇DP5:食品の安全の確保と医薬品の開発。
〇DP6:野生動物の保全と人獣共通感染症の制圧に寄与する能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1プロダクションメディスンの定義と肉用牛の生産獣医療肉用牛の生産獣医療、肉の評価と栄養管理法等について前田 洋佑
2子牛の疾患と管理子牛の疾患と栄養管理、環境管理など前田 洋佑
3寄生虫性疾患と生産獣医療1子牛と成牛、特に舎飼い牛における寄生虫疾患と生産性に及ぼす影響高橋 史昭
4寄生虫性疾患と生産獣医療2  未経産放牧牛における寄生虫疾患と生産性に及ぼす影響高橋 史昭
5乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療1(集中講義)    正しい搾乳環境と健康な牛群における飼養管理菊 佳男
6乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療2(集中講義) 乳用牛における泌乳生理とそれに則した推奨される搾乳法菊 佳男
7乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療3(集中講義)     乳房炎とそれによる経済被害の実態、乳房炎を制御する管理技術菊 佳男
8乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療4(集中講義) 実際の問題をかかえる酪農場における事故発生低減事例の紹介と問題解決法を考える菊 佳男
9繁殖用和牛における生産獣医療繁殖和牛のMPTと飼料調査、繁殖成績を用いた牛群管理と実際の飼養管理指導    高橋 史昭
10肥育牛における生産獣医療肥育牛におけるMPTと肥育期ごとの牛群管理および実際の飼養管理指導高橋 史昭
11乳牛のプロダクションメディスン1(集中講義)乳牛の生産獣医療、代謝プロファイルテスト(MPT)やボディコンディションスコア(BCS)および給餌飼料の関連(基礎編)松田 敬一
12乳牛のプロダクションメディスン2(集中講義)飼育環境、削蹄、蹄病発生と生産性向上(乳量、乳質、繁殖)の関連松田 敬一
13乳牛のプロダクションメディスン3(集中講義)    脂肪肝-ケトーシス-第四胃変位症候群、乳熱などの周産期疾患と生産獣医療松田 敬一
14乳牛のプロダクションメディスン4(集中講義)
生産獣医療におけるMPT、BCSおよび給餌飼料の関連(応用・実践編)松田 敬一
15総括総括
No. 1
項目
プロダクションメディスンの定義と肉用牛の生産獣医療
内容
肉用牛の生産獣医療、肉の評価と栄養管理法等について
担当者
前田 洋佑
No. 2
項目
子牛の疾患と管理
内容
子牛の疾患と栄養管理、環境管理など
担当者
前田 洋佑
No. 3
項目
寄生虫性疾患と生産獣医療1
内容
子牛と成牛、特に舎飼い牛における寄生虫疾患と生産性に及ぼす影響
担当者
高橋 史昭
No. 4
項目
寄生虫性疾患と生産獣医療2  
内容
未経産放牧牛における寄生虫疾患と生産性に及ぼす影響
担当者
高橋 史昭
No. 5
項目
乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療1(集中講義)    
内容
正しい搾乳環境と健康な牛群における飼養管理
担当者
菊 佳男
No. 6
項目
乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療2(集中講義) 
内容
乳用牛における泌乳生理とそれに則した推奨される搾乳法
担当者
菊 佳男
No. 7
項目
乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療3(集中講義)     
内容
乳房炎とそれによる経済被害の実態、乳房炎を制御する管理技術
担当者
菊 佳男
No. 8
項目
乳牛の搾乳衛生と生産性および泌乳器疾患と生産獣医療4(集中講義) 
内容
実際の問題をかかえる酪農場における事故発生低減事例の紹介と問題解決法を考える
担当者
菊 佳男
No. 9
項目
繁殖用和牛における生産獣医療
内容
繁殖和牛のMPTと飼料調査、繁殖成績を用いた牛群管理と実際の飼養管理指導    
担当者
高橋 史昭
No. 10
項目
肥育牛における生産獣医療
内容
肥育牛におけるMPTと肥育期ごとの牛群管理および実際の飼養管理指導
担当者
高橋 史昭
No. 11
項目
乳牛のプロダクションメディスン1(集中講義)
内容
乳牛の生産獣医療、代謝プロファイルテスト(MPT)やボディコンディションスコア(BCS)および給餌飼料の関連(基礎編)
担当者
松田 敬一
No. 12
項目
乳牛のプロダクションメディスン2(集中講義)
内容
飼育環境、削蹄、蹄病発生と生産性向上(乳量、乳質、繁殖)の関連
担当者
松田 敬一
No. 13
項目
乳牛のプロダクションメディスン3(集中講義)    
内容
脂肪肝-ケトーシス-第四胃変位症候群、乳熱などの周産期疾患と生産獣医療
担当者
松田 敬一
No. 14
項目
乳牛のプロダクションメディスン4(集中講義)
内容
生産獣医療におけるMPT、BCSおよび給餌飼料の関連(応用・実践編)
担当者
松田 敬一
No. 15
項目
総括
内容
総括
担当者

到達目標

肉用牛と乳用牛といった異なった飼養用途の家畜におけるプロダクションメディスンの概念をよく理解し、実践できること。

評価方法

1)提出されたレポートで評価する。(80~90%)
2)一部担当教員により課題提出が行われた場合その分を考慮する。(10%程度)
3)講義の出席を10%程度評価する。
提出されたレポートは、講義日より2週間以内に提出することとし、それぞれの担当教員が確認・添削等を行う。また、次回の授業で課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:品種や飼育目的で生産獣医療の実施方法や達成目標が異なる。生産獣医療の参考書を事前に読んでおく。特に専門用語が多いので確認しておく。
復習:講義後は牛の各種生産目的ごとに生産過程における到達目標や注意すべき疾患、などを整理して牛の生産獣医療の概要を復習する。

その他注意事等

実務経験の授業への活用法:大規模に乳牛に対してプロダクションメディスンを実施している臨床獣医師を講師に迎え、飼料給与、代謝、疾病、泌乳に焦点を当てて、問題となっている点やその管理・対処法を講義する。また、肉用牛に関する獣医療については本学臨床教員が臨床経験に基づき講義する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書各教員ごとに講義日の内容の資料を配布する。その資料に基づいて講義を行う。
参考書生産獣医療システム3.肉牛編 畜産技術協会編 渡辺大作ほか農文協
参考書生産獣医療システム3.乳牛編 畜産技術協会編 阿部 享ほか農文協
参考書獣医内科学(第3版)獣医内科学アカデミー編文永堂出版
参考書獣医寄生虫学・寄生虫病学1・2石井俊雄著、今井壮一編講談社
参考書子牛の医学家畜感染症学会編緑書房
参考書家畜衛生学菅野茂 鎌田信一、酒井健夫、押田敏雄編文永堂出版
参考書主要症状を基礎にした牛の臨床3小岩政照、田島譽士監修デーリィマン社
教科書
署名
各教員ごとに講義日の内容の資料を配布する。その資料に基づいて講義を行う。
著者・編者
発行所
参考書
署名
生産獣医療システム3.肉牛編 
著者・編者
畜産技術協会編 渡辺大作ほか
発行所
農文協
参考書
署名
生産獣医療システム3.乳牛編 
著者・編者
畜産技術協会編 阿部 享ほか
発行所
農文協
参考書
署名
獣医内科学(第3版)
著者・編者
獣医内科学アカデミー編
発行所
文永堂出版
参考書
署名
獣医寄生虫学・寄生虫病学1・2
著者・編者
石井俊雄著、今井壮一編
発行所
講談社
参考書
署名
子牛の医学
著者・編者
家畜感染症学会編
発行所
緑書房
参考書
署名
家畜衛生学
著者・編者
菅野茂 鎌田信一、酒井健夫、押田敏雄編
発行所
文永堂出版
参考書
署名
主要症状を基礎にした牛の臨床3
著者・編者
小岩政照、田島譽士監修
発行所
デーリィマン社