英文名 | Ecology for Satoyama (Village Forest) | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年後期 [金曜日1・2時限(週2コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎馬場 光久 | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリング:VE301-EE27 隔週で開講 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E |
かつて自然と人間との共生的な関係性が完成したモデルに位置づけられる里地里山において,高い生物多様性がなぜ創出されたのか,生態学的概念を用いて説明できるようになることを目指す。
里地里山の景観がどのような地形に基づいて成立しているのか把握した上で,特徴的に生息する動植物種の生態および生態に対応した生息環境について学習する。さらには,高い種多様性がどのように担保されるのか,生態学的概念を用いて説明する。
配布資料について,板書やパワーポイントによる講義形式で進める。試験後のフィードバックとして,試験解説を行う。
〇DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能
◎DP3:生態系機能の解明と理解を基盤に環境保全に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス | 里山とその生態系について概説する。 | 馬場 光久 |
2 | 里山の成り立ち(1) | 落葉広葉樹二次林(雑木林)の利用と管理について講義する。 | 馬場 光久 |
3 | 里山の生物多様性(1) | 雑木林における多様性について説明する。 | 馬場 光久 |
4 | 里山における物質循環(1) | 落葉の分解速度に影響する因子について講義する。 | 馬場 光久 |
5 | 里山における物質循環(2) | 土壌水分条件の相違と落葉の分解速度および土壌肥沃度との関連について講義する。 | 馬場 光久 |
6 | 人工林(1) | 人工林の現状について講義する。 | 馬場 光久 |
7 | 人工林(2) | 人工林の管理について講義する。 | 馬場 光久 |
8 | 中間試験および解説 | 1~7回目までの内容についての試験および解説。 | 馬場 光久 |
9 | 里山における物質循環(3) | 大気沈着の森林生態系に対する影響について講義する。 | 馬場 光久 |
10 | 里山の成り立ち(2) | アカマツ林の消長について講義する。 | 馬場 光久 |
11 | 里山の生物多様性(2) | 草原の減少とその要因について講義する。 | 馬場 光久 |
12 | 里山の生物多様性(3) | 草原の減少と在来草本植物の保全について講義する。 | 馬場 光久 |
13 | 里山の生物多様性(4) | 農耕地の管理と外来植物の繁茂について講義する。 | 馬場 光久 |
14 | 総括 | 里山生態学の総括を行うととに試験対策について説明する。 | 馬場 光久 |
1)里山の生態系の特徴を把握し、その保全の重要性が理解できる。
2)里山生物多様性について理解し、生態学的概念を用いた生物多様性低下の問題点の整理とその対策について説明できる。
小テストの結果も最終成績に反映させる(13点)。講義の中で1回中間試験を実施する(20点)。最終試験においては講義の後半の内容を中心に到達目標を考慮した試験を実施する(67点)。なお、欠席は1回につき3点減点する。また欠席が多い学生については、試験細則第5条を適用する。
【授業時間以外に必要な準備学習時間:60時間】
予習:2回目以降の講義資料を事前に配布します。この資料には引用文献を明記していますので、事前に資料に目を通して質問などを考えておいてください(予習)。このための時間として毎週30分を想定しています。
復習:2回目以降はその前の回の講義内容について小テストを実施しますので、講義内容を整理しておいてください(復習)。このための時間として毎週30分を想定しています。
植物に関する講義だけではなく、土壌や生態に関する講義も受講することが望まれます。
不明な点などあれば、講義中あるいはオフィスアワーを利用して、積極的に質問に来て下さい。
【オフィスアワー】馬場は事前に電話(0176-24-9477またはメール(baba@vmas.kitasato-u.ac.jp)にて連絡してください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 土壌環境学 | 岡崎正規 編 | 朝倉書店 |
参考書 | 生態学からみた里やまの自然と保護 | 日本自然保護協会 編 | 講談社サイエンティフィック |
参考書 | 植生管理学 | 福嶋司 編 | 朝倉書店 |
参考書 | 里山の生態学 | 広木 詔三 編 | 名古屋大学出版会 |
参考書 | 草地と日本人[増補版]―縄文人からつづく草地利用と生態系 | 須賀 丈・岡本 透・丑丸 敦史 | 築地書館 |