英文名 | Practice in Surveying Ⅱ | |
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科目概要 | 生物環境科学科3年後期 [木曜日1・2時限(週2コマ)]、3群科目、選択、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎柿野 亘※、 樽屋 啓之※、 長坂 善禎※、 戸來 黎至郎※ | |
講義室 | 841講義室、生物環境科学科実験実習棟 | |
備考 | 科目ナンバリング:VE304-RS29 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E、F |
フィールドの地形等環境情報取得のための測量技術とそれらを可視化させる技術は、フィールドサイエンスの種々の環境問題解決に伴う関係者どうしの共有には欠かせない基本的な技術である。一方で、これら環境情報取得技術は年々進展している。これらのことを踏まえ、現場で使用される新しい機器を用いたデータ取得方法と取得データを使った成果品作成としての可視化方法までを習得する。
基準点測量、地形測量、座標測定等の現場実習を通じて、トータルステーション(TS)の操作法と空間データ(角度や勾配といった地形情報に関わるデータ)の取得方法および計算手法を習得する。また、ドローンやM9流況観測システムによって取得された環境情報データをオープンソースソフトウェアのQGISにより、ヒートマップ作成等の可視化技術等を習得する。
野外(大学内グラウンド)でトータルステーションの操作・成果とりまとめに関する学習を行う。具体的には、「測量学実習Ⅰ」で学んできた測量技術を駆使して基準点測量、地形測量、座標測定法等を習得する。また、大学近隣のビオトープため池を活用してM9流況観測システムを用いた水深および流速データの取得を行う。さらにドローンを用いた測量見学を行う。これらのデータをQGISで可視化できるヒートマップを作成する。なお,本実習では班分けし,班ごとでデータ取得に努め、解析等は個々人で行う。なお,フィードバックについては,レポートの返却を通じて行う。
〇 DP1:豊かな人間性と高い倫理観
〇 DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能
◎ DP3:生態系機能の解明と理解を基盤に環境保全に貢献できる能力
◎ DP4:環境資源の維持と修復に寄与する能力
◎ DP5:環境保全に関わる社会の多様な要請に応えられる問題解決能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス トータルステーション(1) | 実習内容全体の概要、諸注意、ソフトウェア導入方法等について説明する。 トータルステーションの実機を使ってしくみと操作方法の概略を学ぶ。 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
2 | TS平板測量(1) | トータルステーションを用いて,野外調査の調査区間と見立てた,仮設置した多角形を対象に平板測量を学習・習得する。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
3 | トータルステーション(2) | トータルステーションによる角測定と座標測定 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
4 | TS平板測量(2) | トータルステーションを用いて,野外調査の調査区間と見立てた,仮設置した多角形を対象に平板測量を学習・習得する。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
5 | トータルステーション(3) | トータルステーションによるトラバース測量 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
6 | TS路面測量(1) | ビオトープ設計を想定した,仮に設定した遊歩道の設計を行う。トータルステーションの「杭打ちプログラム」の使用を習得する。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
7 | トータルステーション(4) | トータルステーションによる地形測量、座標測定 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
8 | TS路面測量(2) | ビオトープ設計を想定した,仮に設定した遊歩道の設計を行う。トータルステーションの「杭打ちプログラム」の使用を習得する。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
9 | トータルステーションの実技試験 | トータルステーション操作習熟度のテスト(評価方法の「実技試験」に該当)。 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
10 | M9流況観測システムおよびドローン測量(1) | 一本木沢ビオトープにおいて,ため池でM9流況観測システムを用いた水深・流速データの取得方法を習得する。また,ドローン測量の実施を見学し,ドローン測量の体系について理解する。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
11 | M9流況観測システムおよびドローン測量(2) | 一本木沢ビオトープにおいて,ため池でM9流況観測システムを用いた水深・流速データの取得方法を習得する。また,ドローン測量の実施を見学し,ドローン測量の体系について理解する。 | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
12 | RTKGNSSの活用とQGISへのプロット | RTKGNSSを使用して取得したデータをQGISで可視化する方法を習得する。 | 長坂 善禎 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
13 | M9流況観測システムデータのQGISへのプロット | 水深データを用いた | 樽屋 啓之 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
14 | QGISの実技試験 | QGISを用いたヒートマップ作成の実技試験を行う(評価方法の「実技試験」に該当)。 | 柿野 亘 戸來 黎至郎 |
測量学の成果として得られる数値データを使ったマッピング技術の基礎として、トータルステーション測量を用いた座標データの取得方法を修得できる。また、QGISを用いた地形データの取得手法、解析手法を修得できる。
成績評価については、レポート(80%)および実技試験(20%)で行う。なお,実技試験は,トータルステーション実技とQGIS実技(ノートPC使用)の2つについて試験する。
予習:配布プリントを参考に、実験内容を必ず事前に理解してから実習に臨む。
復習:レポート課題の提出後、随時質問に対応する。
トータルステーションとGISについては、事前に基礎知識を得ておく。使用するソフトはQGISである。各自のノートPCを準備すること。実際の現場での適用方法についても指導する。
実務経験の授業への活用方法:水路および河川の測量実務経験に基づきトータルステーション、QGISを指導する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布プリント | ||
参考書 | 図説 わかる測量(学芸出版社) | 猪木幹雄、中田勝行、那須充 共著 | 学芸出版社 |
参考書 | 業務で使うQGIS ver.3 完全使いこなしガイド | 喜多耕一 | 全国林業改良普及協会 |