Web Syllabus(講義概要)
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気象環境学
英文名Applied Meteorology And Environment Control
科目概要生物環境科学科3年前期 [集中]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎長坂 善禎※石田 祐宣伊藤 大雄鮫島 良次
講義室841講義室
備考科目ナンバリング:VE301-EE30

授業の目的

気象現象、気象観測ならびに気候に関する一般的な知識を身につけ、作物や家畜の生産に大きく影響する気象・微気象について理解するとともに、接地微気象が農作物に及ぼす影響や農業気象災害を理解する。また気象を改良し動植物の生産性を高めた農業生産施設の種類やその環境調節技術を学ぶ。さらに、温暖化等農業生産に重大な影響を及ぼしている地球規模の環境問題について、気象との関わりから理解する。

教育内容

 気象は作物や家畜の生産に大きく影響する。気象を知り、農業や家畜の生産と気象の関係を理解することは農業、畜産業に関わる上で重要である。この授業では気象・微気象の基礎を学ぶとともに,世界及び日本の貴校や局地的な気候、異常気象、気候変動について学ぶ。また農地における温度環境、日射環境、水環境や、これらに対する農作物の反応について学び、近年頻発している農業気象災害について成因とともに事例について学ぶ。このほか農地の気象環境調節技術、農業施設の利用による環境調節について学ぶ。

教育方法

1)「教科書」をもとに、板書やパワーポイント等を活用し、講義形式で進める。試験解説を定期試験後に行う。またいくつかの講義では講義後に復習のためのレポート等を課し、理解度を確認する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

〇:DP1:豊かな人間性と高い倫理観
◎:DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1ガイダンス、本講義の目的、講師の紹介受講のねらいと諸注意、講義の目的、概要説明、講師の紹介長坂 善禎
2地球の熱収支太陽からのエネルギーと地球の大気、温室効果気体、大気の鉛直構造 石田 祐宣
3地球大気の大循環気圧分布、大気の運動石田 祐宣
4気象要素と気象観測気象要素、気象観測(地上気象、高層気象、リモートセンシング)石田 祐宣
5日本および世界の気候と植生ケッペンの気候区分、日本の気候、日本の気候区分、温暖化の現状と将来、異常気象伊藤 大雄
6農地の光・熱環境と光合成農地の熱収支、光合成のしくみ、環境条件と光合成伊藤 大雄
7農地の水環境と蒸発散農地の水収支、水ポテンシャル、土壌水の分類、植生面からの蒸発散、水ストレス
伊藤 大雄
8農業生産と気象資源としての気候、家畜と気象、温暖化と農業生産鮫島 良次
9気象災害(1)冷害、霜害鮫島 良次
10気象災害(2)風害、干害鮫島 良次
11農地の気象環境の調節防風林、防風網、資材
鮫島 良次
12農業施設の環境調節(1)植物の環境調節(温室・植物工場)鮫島 良次
13農業施設の環境調節(2)動物の環境調節(畜舎)鮫島 良次
14講義のとりまとめ講義のまとめ、試験対策
長坂 善禎
No. 1
項目
ガイダンス、本講義の目的、講師の紹介
内容
受講のねらいと諸注意、講義の目的、概要説明、講師の紹介
担当者
長坂 善禎
No. 2
項目
地球の熱収支
内容
太陽からのエネルギーと地球の大気、温室効果気体、大気の鉛直構造
担当者
石田 祐宣
No. 3
項目
地球大気の大循環
内容
気圧分布、大気の運動
担当者
石田 祐宣
No. 4
項目
気象要素と気象観測
内容
気象要素、気象観測(地上気象、高層気象、リモートセンシング)
担当者
石田 祐宣
No. 5
項目
日本および世界の気候と植生
内容
ケッペンの気候区分、日本の気候、日本の気候区分、温暖化の現状と将来、異常気象
担当者
伊藤 大雄
No. 6
項目
農地の光・熱環境と光合成
内容
農地の熱収支、光合成のしくみ、環境条件と光合成
担当者
伊藤 大雄
No. 7
項目
農地の水環境と蒸発散
内容
農地の水収支、水ポテンシャル、土壌水の分類、植生面からの蒸発散、水ストレス
担当者
伊藤 大雄
No. 8
項目
農業生産と気象
内容
資源としての気候、家畜と気象、温暖化と農業生産
担当者
鮫島 良次
No. 9
項目
気象災害(1)
内容
冷害、霜害
担当者
鮫島 良次
No. 10
項目
気象災害(2)
内容
風害、干害
担当者
鮫島 良次
No. 11
項目
農地の気象環境の調節
内容
防風林、防風網、資材
担当者
鮫島 良次
No. 12
項目
農業施設の環境調節(1)
内容
植物の環境調節(温室・植物工場)
担当者
鮫島 良次
No. 13
項目
農業施設の環境調節(2)
内容
動物の環境調節(畜舎)
担当者
鮫島 良次
No. 14
項目
講義のとりまとめ
内容
講義のまとめ、試験対策
担当者
長坂 善禎

到達目標

1)地球規模の環境問題について、気象との関わりから理解できる。
2)接地微気象が農作物に及ぼす影響を理解できる。
3)農業生産施設の環境調節を習得できる。

評価方法

レポート(20%)、本試験(80%)に基づき成績を評価する。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
 「予習」: 準教科書の「農業気象学入門」やインターネット上の関連情報に親しむこと。
 「復習」: 配付したプリントや講義ノートによる復習をすること。

その他注意事等

ガイダンスととりまとめを除き、外部講師3名による全4回の集中講義となるので、講義日に注意すること。準教科書として教材(参考書)に示す「農業気象学入門」・鮫島良次(編)を利用する。
実務経験の授業への活用方法:担当教員の多くが農業に関する試験研究に携わった経験から、農業生産と気象との関わりについて解説する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書(なし)
参考書「農業気象学入門」 鮫島良次(編)文栄堂出版
参考書「一般気象学」(第2版補訂版)小倉義光東京大学出版会
参考書図解・気象学入門古川武彦/大木勇人講談社ブルーバックス
教科書
署名
 
著者・編者
発行所
参考書
署名
「農業気象学入門」 
著者・編者
鮫島良次(編)
発行所
文栄堂出版
参考書
署名
「一般気象学」(第2版補訂版)
著者・編者
小倉義光
発行所
東京大学出版会
参考書
署名
図解・気象学入門
著者・編者
古川武彦/大木勇人
発行所
講談社ブルーバックス