英文名 | Environmental Microbiology | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年後期 [水曜日4時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎多胡 香奈子、 Aoyagi Luciano Nobuhiro | |
講義室 | ||
備考 | 科目ナンバリング:VE301-EE18 |
地球環境において微生物は多様に存在し、高等生物の健康に影響を与えたり、炭素や窒素の循環を駆動するといった重要な機能を担っている。本講義ではまず、微生物学の科学史と、微生物の理解に必要な細胞の特徴やエネルギー代謝、遺伝子などの基本的知識を習得する。次にさまざまな環境に存在する微生物の機能やそれらが地球環境へ与える影響などを説明し、微生物に関する包括的な理解を目指す。
はじめに微生物学の科学史と微生物の基本的な特徴について講義を行う。次いで微生物の多様性や、食糧生産および物質循環に対する微生物の作用を説明する。また動植物とのかかわりや環境浄化への寄与について説明し、様々な環境に生息して機能する微生物への幅広い理解につなげる。
教科書を中心にパワーポイントや配布資料も活用しながら、講義形式ですすめる。小テストにより講義内容の理解度を確認し、理解度の低かった項目については次回以降の講義のなかで解説を行う。フィードバックとして、小テストの回答用紙に質問事項の記入欄を作り、随時講義内で質問に対する回答・解説の時間を設ける。
◎DP3:生態系機能の解明と理解を基盤に環境保全に貢献できる能力
〇DP4:環境資源の維持と修復に寄与する能力
〇DP5:環境保全に関わる社会の多様な要請に応えられる問題解決能
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 微生物学の科学史 | 微生物学の科学史 | 多胡 香奈子 |
2 | 地球の歴史と微生物 | 地球環境の変遷と微生物の進化 | 多胡 香奈子 |
3 | 微生物学の基礎I | 微生物の細胞構造 | 多胡 香奈子 |
4 | 微生物学の基礎II | 微生物の生理と代謝 | 多胡 香奈子 |
5 | 微生物学の基礎III | 微生物の生化学 | 多胡 香奈子 |
6 | 微生物学の基礎IV | 微生物のゲノム科学 | 多胡 香奈子 |
7 | 微生物の多様性I、小テスト | 細菌と古細菌の分類と特徴、小テスト | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
8 | 微生物の多様性II | 糸状菌とウイルスの分類と特徴 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
9 | 地球環境と微生物I | 微生物と動植物との相互作用 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
10 | 地球環境と微生物II | 環境における微生物の生存戦略 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
11 | 地球環境と微生物III | 微生物による環境浄化 | Aoyagi Luciano Nobuhiro |
12 | 地球環境と微生物IV、小テスト | 微生物による物質循環、小テスト | 多胡 香奈子 |
13 | 食糧生産と微生物I | 食糧生産と地球温暖化 | 多胡 香奈子 |
14 | 食糧生産と微生物II | 食糧生産への微生物利用 | 多胡 香奈子 |
微生物について一般的な知識を説明することができる。また微生物の動植物とのかかわりや、土壌の物質循環機能への関与を理解し、温室効果ガスの発生や環境浄化に関わる微生物の作用機序について説明できる。
定期試験(80%)と2回の小テスト(各10%、合計20%)により評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:教科書を各自購入して、各回の講義内容に関連する箇所を読み、自分の意見・考えをまとめてくること。
復習:講義で配付した資料などを見直し、ノートにまとめるなどして内容を振り返ること。
積極的な姿勢で講義に参加してほしい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 環境微生物学 | 久保幹、森﨑久雄、久保田謙三、今中忠行著 | 化学同人 |
参考書 | 土壌学(朝倉農学大系 9) | 妹尾 啓史・早津 雅仁・平舘 俊太郎・和穎 朗太編 | 朝倉書店 |
参考書 | 新・微生物学 | 別府輝彦著 | 講談社 |