英文名 | Special Topics in Animal Science 2 | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年後期 [集中]、3群科目、選択、講義、1単位(15時間) 動物資源科学科4年後期 [集中]、3群科目、選択、講義、1単位(15時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎小笠原 英毅 (※) | |
講義室 | 111講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ301-RS16 |
畜産学から拡大発展してきた動物資源科学分野の視野を広めるとともに、農業(畜産:肉用牛生産)を取り巻く問題と研究による解決策を紹介し、学生自らが新たな解決策を考案できるように幅広く理解させ、食料生産を担う農業・畜産業の重要性を学ぶ。
日本の畜産(特に牛)を題材に、生産から販売までを幅広く講義する。放牧など自給粗飼料(つまり草のみ)で肉用牛生産(資源循環型畜産)を実践する八雲牧場では生産から販売まで、また生産方式の普及活動を行っており、実体験に基づいた資源循環型畜産の現状をお伝えする。同時にこの過程の研究活動もあわせて紹介する。
パワーポイントによる講義形式で行い、配付資料の記入欄に重要な箇所を記入させながら進める。各講義の最後に講義に関わるレポート課題を提示し、レポートを提出する。レポートへの回答は次回講義で提示する。また、予習レポート課題を提示し、次回講義に提出する。提出されたレポートは添削、評価後、次回講義で返却する。全講義の最終回(第7回)で講義全体のまとめの小テストを行う。
◎DP1:生命科学を理解し、豊かな教養と高い倫理観に基づく自立的な思考力と問題解決能力
〇DP2:動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
〇DP3:動物福祉の重要性を理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 生物資源循環学概論 | 日本の畜産(牛)生産方式とその問題点について説明する | 小笠原 英毅 |
2 | 資源循環型畜産の実態 | 八雲牧場が実践する資源循環型畜産方式とその問題点について説明する | 小笠原 英毅 |
3 | 我が国の牛肉流通 | 日本の牛肉流通の仕組みと問題点について説明する | 小笠原 英毅 |
4 | 有機畜産とは何か | 有機畜産の制度と仕組みについて説明する | 小笠原 英毅 |
5 | アニマルウェルフェアとは何か | 食料生産と動物福祉の矛盾点について家畜のアニマルウェルフェアの観点から考える | 小笠原 英毅 |
6 | 家畜形態学1 | 哺乳期の北里八雲牛の特性と筋組織に関して生理学的、組織学的観点から説明する | 小笠原 英毅 |
7 | 北里八雲牛を題材とした家畜形態学2および資源循環型畜産の発展性 | 放牧牛肉の特性と八雲牧場が実践する資源循環型畜産の最新情報を紹介する | 小笠原 英毅 |
畜産学から拡大発展してきた動物資源科学分野の視野を広めるとともに、農業(畜産:肉用牛生産)を取り巻く問題と研究による解決策を紹介し、学生自らが新たな解決策を考案できるように幅広く理解させ、食料生産を担う農業・畜産業の重要性を学ぶ。
(1)わが国の肉用牛生産形態について知り、説明できる。
(2)資源循環型畜産の実例を知り、その利点を理解、説明できる。
(3)肉用牛生産に関わる問題点を研究的手法で解決できる知識を身につける。
講義ごとに課題を設け、レポートを提出させる(40%)。この内容と、授業態度(10%)、講義内での質疑応答(10%)、まとめテスト(40%)を総合的に評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:次回の講義範囲の重要となるキーワードを提示し、次回講義までに各自調べることで予習となり、専門用語の理解につながる。
復習:7回の講義に対応させた詳細な講義資料を作成するのでこれを元に復習を行い、返却されたレポートを確認し、理解を深める。
実務経験の授業への活用方法:一般的な畜産に関わる作業を概説し、化学肥料や農薬、輸入穀物飼料に依存しない循環型畜産で生産される北里八雲牛(肉用牛)を題材に、生産から販売、家畜福祉に至るまで既存の畜産についても各講義で説明する。畜産動物の生命科学の理解を深めるとともに、未利用資源の活用を基本とする循環型畜産、慣行の畜産方式のそれぞれの課題、解決策を自ら考えられるように講義を行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 毎回、講義資料を配付 | ||
参考書 | 日本と世界のアニマルウェルフェア畜産 上巻 人も動物も満たされて生きる | 小笠原英毅(著者)・松木洋一(編者) | 養賢堂 |