英文名 | Molecular Biology | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年前期 [水曜日2時限(週1コマ)]、2群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎向井 孝夫 | |
講義室 | 111講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ201-LS11 |
分子生物学の誕生から最新の遺伝子操作技術まで系統的に理解するとともに、遺伝情報の伝えられ方や発現機構を理解することによって分子生物学的な考え方を身につけることを目標とする。分子生物学は動物生命科学を理解するための基盤となる科目である。
分子生物学は生化学と異なり、生命現象を引き起こす遺伝子の構造や機能やその発現機構を扱い、またそれら分子間相互作用の解明を目指している。生命現象を最も論理的に理解するためには分子生物学の知識が必須であることを解説する。また、遺伝子の物質的な側面をDNAの構造·複製·修復という観点から説明するとともに、遺伝子の様々な発現様式について解説する。
パワーポイントと配布資料を活用しながら、講義形式ですすめる。
レポート課題については、必要に応じてコメントをつけてその都度返却するとともに、模範解答をWebClassに提示する。また、特に理解度の低かった項目を中心に講義で解説を行う。
〇DP 2:動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
〇DP 4:動物性食品の基礎を理解し、機能性向上や安全性確保に対する専門的技能、能力
◎DP 5:生命科学に関する専門知識を生かし、人と動物の健康に寄与する能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | ガイダンス | 分子生物学の歴史 DNAや二重らせん構造の発見 | 向井 孝夫 |
2 | ヌクレオチド・核酸・遺伝情報の概要 | ヌクレオチド・核酸の構造 | 向井 孝夫 |
3 | ゲノム、遺伝子、DNA | 染色体とクロマチン、ゲノム、遺伝子、DNA | 向井 孝夫 |
4 | DNAの複製1 | DNAの複製の全体像と原核細胞におけるDNAの複製 | 向井 孝夫 |
5 | DNAの複製2 | 真核細胞におけるDNAの複製、テロメア | 向井 孝夫 |
6 | 転写1 | 原核生物の転写 | 向井 孝夫 |
7 | 転写2 | 真核生物の転写 | 向井 孝夫 |
8 | 翻訳 | 遺伝暗号、転移RNAとアミノアシル化、リボソーム、翻訳 | 向井 孝夫 |
9 | 転写の調節1 | 原核生物における転写調節機構の基本と具体例 | 向井 孝夫 |
10 | 転写の調節2 | 真核生物における転写調節機構の基本と具体例 | 向井 孝夫 |
11 | エピジェネティクス | DNAメチル化、ヒストン修飾、非翻訳RNAと遺伝子発現調節 | 向井 孝夫 |
12 | ウイルス | ウイルスの分子生物学 (ゲノムの複製を中心に) | 向井 孝夫 |
13 | 遺伝子工学の発展と利用1 | DNA組み換え技術の原理と応用 ゲノム編集の原理と応用 | 向井 孝夫 |
14 | 講義の総括 | 講義を総括するとともに,課題を整理する。 | 向井 孝夫 |
(1)遺伝子の本体であるDNAや染色体について説明できる。
(2)DNAの構造解析方法について説明できる。
(3)真核細胞における転写、翻訳機構を説明できる。
(4)遺伝子の発現制御機構について例を挙げ述べることができる。
(5)遺伝子工学の概要について述べることができる。
達成目標事項についてのレポート課題を課す。課題の提出と出欠確認により出欠状況を把握する。成績評価は、平常点20%(欠席、レポート課題の提出内容)と定期試験(80%)の結果から判断する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:教科書を各自購入して、各回の授業内容に関連する箇所を読んでくること。
復習:配布プリントや教科書を講義後見直し、不明な点があったら、まず自ら調べ、なお、不明な場合は、積極的に質問すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | ヴォート基礎生化学 (第5版) | 田宮信雄 ほか訳 | 東京化学同人 |
参考書 | 理系総合のための生命科学 (第5版) | 東京大学生命科学教科書編集委員会 | 羊土社 |
参考書 | ストライヤー生化学 (第8版) | 入村達郎他監訳 | 東京化学同人 |