英文名 | Animal Biochemistry Laboratory | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年前期 [月曜日3時限(週2コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎吉川 泰永、 折野 宏一、 北野 泰佑 | |
講義室 | 111講義室、A33実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ304-BA16 |
科目 | 教科に関する科目(中学校及び高等学校 理科) |
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施行規則に定める科目区分 |
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生化学とは生命現象を理解し、化学の言葉で説明する学問である。全ての生物に共通する生体分子であるタンパク質、糖質、脂質、核酸並びに生体触媒としての酵素を取り扱い、実験を通してそれらの構造と性質を理解する。さらに各生体分子の挙動を分子レベルで表現し、各実験原理を理解した上で実験できることを目標とする。
生命科学の理解のために、基礎的な生化学の実験手法を学習する。
実験前に内容の講義を行い、班ごとに実験、レポート作成する。実験ごとに実験の解説も行う。レポートはコメントを付けて返却するので、不足部分をさらに復習し、理解する。また、評価の高いレポートを作成した班を講義の時に発表するので、他の学生も参考にして欲しい。
◎DP1:生命科学を理解し、豊かな教養と高い倫理観に基づく自立的な思考力と問題解決能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | オリエンテーション | 生化学的用語、試薬調製(pH)、機器の取り扱いの説明 | 吉川 泰永 |
2 | タンパク質定量 | タンパク質定量に関する実習の説明を行う。 | 吉川 泰永 |
3 | タンパク質定量 | 比色定量法(ブラッドフォード法)を用いtてウシ血漿タンパク質濃度を定量する。 | 吉川 泰永 北野 泰佑 折野 宏一 |
4 | タンパク質定量 | タンパク質定量に関する実習のおさらいを行う。 | 吉川 泰永 |
5 | 酵素活性測定法 | 酵素活性測定法に関する実習の説明を行う。 | 吉川 泰永 |
6 | 酵素活性測定法 | アルカリホスファターゼの活性測定 (反応時間と生成物量との関係) | 吉川 泰永 北野 泰佑 折野 宏一 |
7 | 酵素活性測定法 | ラクテートデヒドロゲナーゼ活性測定 (Lineweaver-Burkプロットを用いたミカエリス定数(Km)および最大反応速度測定) | 吉川 泰永 北野 泰佑 折野 宏一 |
8 | 酵素活性測定法 | 酵素活性測定法に関する実習のおさらいを行う。 | 吉川 泰永 |
9 | 各種クロマトグラフィーの原理 | 各種クロマトグラフィーの説明 1.アフィニティークロマトグラフィー 2.イオン交換クロマトグラフィー 3.サイズ排除クロマトグラフィー | 吉川 泰永 |
10 | 糖質、脂質に関する実習 | 糖質、脂質に関する実習の説明を行う。 | 吉川 泰永 |
11 | 糖質、脂質に関する実習 (1)解糖系およびペントースリン酸回路 | ウシ血漿における血糖値を定量する。 この時、使用する酵素が解糖系、ペントースリン酸回路に関わる酵素なので、これらのことも学習する。 | 吉川 泰永 北野 泰佑 折野 宏一 |
12 | 糖質、脂質に関する実習 (2)ケトン体代謝 | ウシ血漿におけるケトン体、特にD-3-ヒドロキシ酪酸を定量する。 | 吉川 泰永 北野 泰佑 折野 宏一 |
13 | 糖質、脂質に関する実習 | 糖質、脂質に関する実習のおさらいを行う。 | 吉川 泰永 |
14 | 総括 | 全ての実習のおさらい | 吉川 泰永 |
(1)各種実験の原理について生化学的な専門用語を用いて説明できるようになり、基礎的な実験手技ができる。
(2)生体内で起こる反応について、生化学的な専門用語を用いて説明できる
(3)班ごとのレポート作成を通して、実験結果の取りまとめ方および考察ができる。
(4)実習の全てを班ごとに行い、グループワークを通じた円滑なコミュニケーションができる。
定期試験において60%以上、正答した者に対して、総合評価を行う。総合評価は、定期試験の点数を70%、レポートの点数を30%とする。
レポートは教員の添削の上、返却されるので、内容の理解に役立ててほしい。
【授業時間外に必要な学習時間:一つの実験系につき1時間】
予習:『生化学実験書』(獣医生化学教室編)を各自購入し、実習前に内容・目的・方法を理解し、レポートに記載する。また、実習の背景や原理の理解には各種参考書が役立つので、活用してほしい。
復習:班のメンバー全員でレポートをまとめることで実習の内容を理解し、どの様な反応が起きているのかその理由共に考察する。もし教科書等で理解できない場合は、メールおよび研究室訪問等を利用して積極的に質問をしてほしい。
実習内容および操作を理解しながら実験を遂行するためには予習が必要とされる。
生体試料を用いる実験が多いので実際に体で起こる反応を分子レベルで想像出来るようにしてほしい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 生化学実習書 | 北里大学獣医生化学教室編 | |
参考書 | 獣医生化学実験 | 獣医生理学生理化学教育懇談会 | チクサン出版 |
参考書 | 改訂獣医生化学 | 横田 博, 木村 和弘, 志水 泰武 | 朝倉書店 |
参考書 | ストライヤー生化学 第9版 | J. M. Berg, J. L. Tymoczko, G.J. Gatto,Jr., L. Stryer | 東京化学同人 |
参考書 | 細胞の分子生物学 第6版 | ALBERTS, JOHNSON, LEWIS, MORGAN, RAFF, ROBERTS, WALTER | ニュートンプレス |
参考書 | レーニンジャー新生化学 第7版 上・下 | デービッド・L.ネルソン, アルバート・L.レーニンジャー | 廣川書店 |
参考書 | 分子細胞生物学 第8版 | Harvey Lodish, Arnold Berk, Chris A. Kaiser, Monty Krieger, Anthony Bretscher, Hidde Ploegh, Angelika Amon, Kelsey C. Martin | 東京化学同人 |