英文名 | Animal Hygiene Laboratory | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年前期 [木曜日3時限(週2コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎鈴木 康規、 角田 勤 | |
講義室 | 111講義室、A23実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ304-RS11 |
疾病を予防し、健康な動物を生産・維持していくためには病原体と宿主の両方を知り、その相互作用を熟知する必要がある。本実習では、宿主の免疫応答の観察法、病原体の分離・同定法、疾病の診断法や予防法に関係する技術の背景の理解と習得を目指す。
動物の健康を脅かす様々な病原体や毒素等の病原因子の特徴を解説し、それらの培養や同定のための諸技術を習得する。また、病原体に対する動物の防衛機構を解説し、免疫能に影響を与える飼養環境の改善のための技術や感染症の診断法について学ぶ。
パワーポイントと配布資料を用いて方法を説明したのち、実技を行う。レポートでは実験結果の考察と実習内容に関連する項目の課題を出し、レポート返却時にWebclass経由で問題点や改善点を挙げ、理解が不十分である場合には解説を加える。
〇DP1:生命科学を理解し、豊かな教養と高い倫理観に基づく自立的な思考力と問題解決能力
◎DP2:動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能・能力
◯DP3:動物福祉の重要性を理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 身近な衛生学 | 動物が保有する常在細菌の検出 | 鈴木 康規 角田 勤 |
2 | 細菌分離と培養法 | 選択培地の種類とその使用法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
3 | マウスの取り扱い方 | マウスの取り扱い方、飼育法、採血法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
4 | ワクチネーションと免疫法 | ワクチンの種類、抗原のマウスへの接種法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
5 | 細菌の同定法と染色法 | 生化学的試験を用いた細菌の分類とグラム染色法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
6 | 細菌の薬剤耐性 | 薬剤耐性メカニズムと薬剤感受性試験 | 鈴木 康規 角田 勤 |
7 | 血液細胞の観察 | ギムザ染色と顕微鏡の使い方 | 鈴木 康規 角田 勤 |
8 | 食中毒の種類と病因物質 | 食中毒起因菌の同定方法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
9 | 食中毒起因菌からの毒素遺伝子の検出 | マルチプレックスPCR法を用いた毒素遺伝子の検出 | 鈴木 康規 角田 勤 |
10 | 消毒薬の種類 | 消毒薬の種類と使用法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
11 | 消毒薬の効果測定 | 短時間殺菌効果試験法 | 鈴木 康規 角田 勤 |
12 | 血清学的診断法I | ゲル内沈降反応 | 鈴木 康規 角田 勤 |
13 | 血清学的診断法II | 赤血球凝集反応 | 鈴木 康規 角田 勤 |
14 | 血清学的診断法III | ELISA | 鈴木 康規 角田 勤 |
(1)ウイルス・細菌などの病原体の特徴を説明できる。
(2)細菌の分離・同定ができる。
(3)免疫について理解し、免疫細胞の形態観察や機能分析ができる。
(4)消毒薬の特徴を理解し、適切に使用できる。
(5)血清学的診断法を実施できる。
成績はレポート(50%)と定期試験(50%)を総合して評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:45時間】
予習:WebClassに事前アップした実習書を参考にして、各回の実習内容を調べると共に参考書「動物の衛生」の関連箇所を読んでくる。
復習:実習内容と関連課題事項をレポートにまとめる。レポート返却時に問題点や改善点をWebclass経由で挙げ、理解が不十分である場合にはWebClass及び次回実習時に解説を加える。
本実習は病原体を扱うので、白衣・上履きの着用と実習前後の手指の消毒を徹底し、実習操作には十分注意を払って下さい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 実習資料を配布 | ||
参考書 | 動物の衛生(第2版) | 末吉益雄・髙井伸二 | 文永堂出版 |