英文名 | FoodScience | |
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科目概要 | 動物資源科学科2年後期 [火曜日1時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎濱野 美夫、 有原 圭三※ | |
講義室 | 1061講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ301-FS10 |
科目 | 教科に関する科目(中学校及び高等学校 理科) |
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施行規則に定める科目区分 |
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食品科学は、人間にとって重要な食生活の核をなす食品を科学的に理解する領域である。講義では、食品全般を視野に入れるが、動物資源科学科の学生に対する講義であることを重視し、動物性食品(畜産食品)にウエイトを置いた解説を行う。牛乳・乳製品、食肉・食肉製品、卵・卵製品についての科学的および産業的な情報を理解する。さらに、これらの食品を摂取した場合の意義を栄養化学的な観点から理解する。これらを踏まえ、食生活を支えている畜産物や食品に対するさらなる可能性や応用性を考察できる能力を養う。
動物性食品に主眼をおいて授業を進める。授業では主に乳・肉・卵の分類ごとにそれぞれの特性を構造や化学的・栄養学的視点から解説するとともに、各畜産物の特性を生かした加工食品の製造法や特徴を分類し説明する。また、これら動物性食品を安全に消費者へ提供するために必要な品質管理上の指標や技術、規格等についても法令・規則を取り上げながら説明する。
(1)指定教科書に加えて、パワーポイントのスライドと配付資料を活用しながら講義形式で授業を進める。
(2)自身の食生活から食品科学の意義や食品加工等の将来性を考え、関心を高めるために課題を提示する(レポート)。レポートは回収し内容を確認する。後日、授業時間にレポートを返却し授業中に解答・意見や解説について受講者全員にコメントする。
◯DP 2:動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
◎DP 4:動物性食品の基礎を理解し、機能性向上や安全性確保に対する専門的技能、能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 食品科学の概要 | 乳・肉・卵を中心とする食品科学の概要 | 濱野 美夫 |
2 | 牛乳・乳製品の科学(1) | 牛乳の食品としての基本的特性 | 有原 圭三 |
3 | 牛乳・乳製品の科学(2) | 牛乳成分の特性 / 乳製品の種類と製造原理 | 有原 圭三 |
4 | 食品科学のトピックス | 食品科学領域の最新情報を紹介 | 有原 圭三 |
5 | 食肉・食肉製品の科学(1) | 食肉の食品としての基本的特性 | 有原 圭三 |
6 | 食肉・食肉製品の科学(2) | 食肉成分の特性 / 食肉製品の種類と製造原理 | 有原 圭三 |
7 | 鶏卵ができるまで | 卵用鶏の産卵生理と卵形成 / 鶏卵の構造 | 濱野 美夫 |
8 | 鶏卵成分の構成と特徴 | 卵黄・卵白のタンパク質、脂質、その他成分の構成と特徴 | 濱野 美夫 |
9 | 鶏卵の栄養価 | アミノ酸スコア / 脂質の構成 / 脂肪酸組成 | 濱野 美夫 |
10 | 鶏卵の付加価値付け | 卵殻色・卵黄色 / 栄養強化卵 / 公正競争規約 | 濱野 美夫 |
11 | 鶏卵の鮮度と品質管理 | 鮮度低下の原因 / 保存方法 / 品質評価項目 / 食中毒の予防 /賞味期限表示 | 濱野 美夫 |
12 | 鶏卵の加工特性と製造法 | 鶏卵の特性 / 加工卵 / 鶏卵使用の加工調理品 | 濱野 美夫 |
13 | 鶏肉の特性と付加価値付け | 食鳥の定義・分類 / 特定JAS / 鶏肉の需要動向 / 食鶏の可食部位とその特徴 | 濱野 美夫 |
14 | 鶏肉の加工と付加価値付け / 授業のまとめ | 鶏肉の加工品 / 鶏肉品質の改良技術 / 授業全体のまとめ | 濱野 美夫 |
(1)動物性食品を中心とする食品の化学的性質について理解できる。(※ 知識・技能)
(2)栄養化学的な観点から食品の意義を正しく理解できる。(※ 知識・技能)
(3)動物性食品の品質管理における概念や技術的手法が説明できる(※ 思考・判断・表現)
(4)動物性食品を製造し取り扱うにあたっての留意事項を法令・規則や公定規格などの面から説明できる(※ 思考・判断・表現)
(5)上記の目標を踏まえて、消費者の食生活が豊かになる動物性食品の在り方について科学的見知から提案し討議できる。(※ 関心・意欲・態度)
1)定期試験:到達目標が達成できているかどうかを基準とする。(70%)
2)小テスト(有原):小テストの範囲の専門用語とその内容を理解しているかどうかを基準とする(3点×5回)(15%)
3) レポート課題(濱野):自身の食生活で摂取している食品のうちでどの程度、動物性の食品や原料が使用されているか等に関して課題を提示する。様々な加工・調理法に類別するなどして分析し、自身の考えを盛り込んだ論述を要求する。(15%)
【授業時間外に必要な学習の時間:60 時間】
予習:教科書として指定している「畜産物利用学」および配付資料に予め目を通しておくこと。さらに食について興味を持つこと。
復習:配付資料と教科書を講義後に見直し、ノート等にまとめることで、理解している点と不明な点を整理して把握すること。不明な点がある場合は、参考書等を使って自ら調べ、さらにわからなければ積極的に質問すること。
普段の生活で食している食品がどのような原料から加工され、保存され、流通して消費者に運ばれるのか興味を持って勉強して下さい。
実務経験の授業への活用方法:大学発ベンチャー企業での16年間における経営経験を踏まえ、食品領域における科学技術と産業との関連について解説し、学生諸君に応用性の高い知識を修得してもらう。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 畜産物利用学 | 齋藤忠夫・根岸晴夫・八田 八 (編) | 文永堂出版 |
教科書 | 配付プリント | ||
参考書 | (なし) |