英文名 | Zoonosis | |
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科目概要 | 獣医学科4年後期 [火曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、1単位(15時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎胡 東良 | |
講義室 | B11講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV301-GH45 |
近年、人獣共通感染症、特に新興感染症がヒトと動物の健康と福祉に多大な損害・損失を与え、社会に大きなインパクトを与えている。人獣共通感染症の疫学的特徴、リスク分類、法的基盤、総合制御戦略、獣医師の役割を理解し、各感染症の病原体、疫学、伝播、症状、診断、治療と予防の基礎および応用を修得する。さらに、これらの感染症に対する制御方策を考えられ、公衆衛生および関連分野に応用できることを目標とする。
人獣共通感染症学の教育内容としては,総論では人と動物が共通感染する疾病の疫学的特徴、リスク分類、法的基盤、総合制御戦略などを講義する。各論では,ウイルス性人獣共通感染症,リケッチアおよびクラミジア人獣共通感染症,細菌性人獣共通感染症,寄生虫性人獣共通感染症など,各感染症の病原体、疫学、伝播、症状、診断、治療と予防の知識を講義する。
講義形式,討論式。パワーポイントと配布資料を用いて説明する。フィードバックとして、討論や学生の質問に対し口頭解答や参考資料などを提示する。
◎ DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
◎ DP6:人獣共通感染症の制圧に寄与する能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 人獣共通感染症定義と概要 | 定義、種類、伝播様式、地理的分布、疫学的特徴、社会的影響 | 胡 東良 |
2 | 人獣共通感染症の現状と対策 | 病原体のリスク分類、新興・再興感染症、人獣共通感染症の現状と法的基盤 | 胡 東良 |
3 | ウイルス性人獣共通感染症: モノネガウイルス感染症 | 狂犬病、リッサウイルス感染症、マールブルグ病、エボラ出血熱、ニパウイルス感染症、ヘンドラウイルス感染症 | 胡 東良 |
4 | ブニヤウイルス感染症;アレナウイルス感染症 | クリミア・コンゴ出血熱、ハンタウイルス感染症、リフトバレー熱; ラッサ熱、リンパ性脈絡髄膜炎、南米出血熱 | 胡 東良 |
5 | オルソミクソウイルス感染症 | インフルエンザ(人、豚、鳥のインフルエンザ) | 胡 東良 |
6 | フラビウイルス感染症;ヘルペスウイルス感染症 | 黄熱、日本脳炎、ウエストナイル熱、ダニ媒介性脳炎、デング熱、チクングニア熱; Bウイルス感染症 | 胡 東良 |
7 | その他ウイルス感染症;プリオン病 | サル痘、重症急性呼吸器症候群(SARS)、E型肝炎、牛丘疹性口炎; プリオン病 | 胡 東良 |
8 | リケッチアおよびクラミジア人獣共通感染症 | 発疹チフス群、紅斑熱群、ツツガムシ病、エールリヒア症、オウム病 | 胡 東良 |
9 | 細菌性人獣共通感染症: グラム陰性菌による感染症(1) | ペスト、エルシニア症、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌症 | 胡 東良 |
10 | グラム陰性菌による感染症(2) | サルモネラ症、レプトスピラ症、カンピロバクター症、ブルセラ症 | 胡 東良 |
11 | グラム陰性菌による感染症(3) | 鼻疽、類鼻疽、野兎病、パスツレラ症、Q熱、ライム病、猫ひっかき病、カプノサイトファーガ感染症 | 胡 東良 |
12 | グラム陽性菌による感染症 | 炭疽、リステリア症、破傷風、ガス壊疽、ボツリヌス症、ブドウ球菌感染症,豚レンサ球菌感染症、豚丹毒 | 胡 東良 |
13 | 抗酸菌および真菌による感染症 | 結核、非結核性抗酸菌症、ヒストプラスマ症、カンジダ症、アスペルギルス症、クリプトコックス症、皮膚糸状菌症 | 胡 東良 |
14 | 原虫性・寄生虫性人獣共通感染症 | トキソプラズマ症、アメーバ赤痢、クリプトスポリジウム症、 線虫、吸虫、条虫を原因とする感染症 | 胡 東良 |
15 | 総括 | 総合復習・解説 | 胡 東良 |
人獣共通感染症の疫学的特徴、リスク分析、法的基盤、総合制御戦略と獣医師の役割を理解し、各感染症の病原体、疫学、伝播、症状、診断、治療と予防の基礎および応用を修得できる。また、これらの感染症に対する防御対策を考えることができ、公衆衛生および関連分野に応用できる。
成績は、授業態度と学期末の定期試験を含めて総合的に評価し、判定する。(授業態度10%、定期試験90%)
授業時間外に必要な学習の時間:30時間
予習:次回の授業内容に関連する教科書とプリント箇所を予習する。
復習:前回の授業で習った部分を次回の授業までに復習する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医公衆衛生学Ⅱ 「人獣共通感染症学」、獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準処 | 獣医公衆衛生学教育研修協議会 編 | 文永堂出版 |
教科書 | 動物の感染症(第4版) | 明石博臣ら編 | 近代出版 |
参考書 | 改訂3版 人獣共通感染症 | 木村哲ら編 | 医薬ジャーナル社 |