英文名 | Clinical Veterinary Medicine for Small Animals Ⅰ | |
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科目概要 | 獣医学科5年前期 [月曜日2・3時限(週2コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎伊藤 直之※、 亀島 聡※、 増田 健一※、 酒居 幸生※ | |
講義室 | A21講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV301-GC56 |
動物の血液、免疫、皮膚、循環器疾患の病態生理、症状、診断と治療法を理解する。
これまでに学習した基本的な臨床的知識から発展した、診療科別のアドバンストな内容として、血液、免疫、皮膚、循環器疾患の病態生理、診断、治療について学ぶ。
メディア資料をまじえたパワーポイントにより、講義形式で進める。
各講義の開始時に習得すべき内容と到達目標を伝え、関連したいくつかの課題を提示し、講義終了時に解説することで理解を深めるようにする。
フィードバックとして、受講者からの質問や、本科目とあわせて行う小動物総合臨床学実習Ⅰで認められた誤解等について、全体に対する解説やコメントも行う。
試験に対するフィードバックは、WebClassを利用して実施する。
◎DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
〇DP1:生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 小動物の血液学1:検査方法 | 血液疾患の診断に必要な検査方法について解説する | 亀島 聡 |
2 | 小動物の血液学2:基本的な治療方法 | 血液疾患に対する基本的な治療法について解説する | 亀島 聡 |
3 | 小動物の血液学3:赤血球減少 | 貧血をもたらす疾患の病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 酒居 幸生 |
4 | 小動物の血液学4:赤血球増多 | 多血をもたらす疾患の病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 酒居 幸生 |
5 | 小動物の血液学5:白血球増多 | 各種白血球の増加をもたらす疾患の病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
6 | 小動物の血液学6:白血球減少 | 各種白血球の減少をもたらす疾患の病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
7 | 小動物の血液学7:凝固異常 | 出血傾向や血栓症について、病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
8 | 小動物の血液学8:腫瘍 | 末梢および骨髄の血液細胞系腫瘍について、病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
9 | 小動物の血液学9:先天性疾患 | 先天性の血液疾患について病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
10 | 小動物の血液学10:免疫疾患 | 免疫介在性の血液疾患について病態生理、症状、診断と治療法を解説する | 亀島 聡 |
11 | 小動物の臨床免疫学1:臨床免疫学の基礎 | 臨床的に必要とされる免疫反応に関する基礎知識について解説する | 増田 健一 |
12 | 小動物の臨床免疫学2:免疫介在性の疾患 | 小動物における免疫介在性疾患の病態生理、診断、治療について解説する | 増田 健一 |
13 | 小動物の皮膚科学1:皮膚の構造とバリア機能 | 皮膚の基本構造とバリア機能について解説すると同時に、皮膚バリア機能の破綻と各種皮膚疾患との関連を解説する | 伊藤 直之 |
14 | 小動物の皮膚科学2:細菌性皮膚疾患 | 犬の皮膚疾患で最も発生が多い細菌性皮膚疾患である表在性膿皮症について、その発症要因、皮膚病変、診断・治療等について解説する | 伊藤 直之 |
15 | 小動物の皮膚科学3:真菌および寄生虫性の皮膚疾患 | 真菌および外部寄生虫に起因する皮膚疾患の病態や診断・治療等について解説する | 伊藤 直之 |
16 | 小動物の皮膚科学4:免疫介在性皮膚疾患 | 皮膚における免疫反応と疾患との関連について解説する | 伊藤 直之 |
17 | 小動物の皮膚科学5:免疫介在性の皮膚疾患の診断と治療 | 免疫介在性皮膚疾患の診断と治療について解説する | 伊藤 直之 |
18 | 小動物の皮膚科学6:アレルギー性皮膚疾患 | アレルギー性の皮膚疾患について、発生機序、病態、症状、診断・治療を解説する | 伊藤 直之 |
19 | 小動物の皮膚科学7:遺伝性およびその他の皮膚疾患 | 遺伝性の皮膚疾患やその他の皮膚疾患の病態と診断について解説する | 伊藤 直之 |
20 | 小動物の皮膚科学8:外耳炎の診断と治療 | 外耳炎の発症要因や病態、診断・治療について解説する | 伊藤 直之 |
21 | 小動物の皮膚科学9:シャンプー療法および外用薬による治療法 | 各種皮膚疾患におけるシャンプー療法や外用薬による治療法について解説する | 伊藤 直之 |
22 | 小動物の循環器学1:循環器の解剖と生理 | 心血管系の構造、機能およびその調節機構について解説する | 亀島 聡 |
23 | 小動物の循環器学2:心不全 | 心不全の病態、分類および臨床徴候について解説する | 亀島 聡 |
24 | 小動物の循環器学3:先天性心疾患 | 先天性心血管疾患の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
25 | 小動物の循環器学4:心膜疾患・心臓腫瘍 | 心膜疾患および心臓腫瘍の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
26 | 小動物の循環器学5:血管疾患 | 全身性高血圧症および肺高血圧症の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
27 | 小動物の循環器学6:後天性弁膜疾患 | 後天性弁膜疾患、特に犬において罹患率の高い変性性僧帽弁疾患の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
28 | 小動物の循環器学7:犬の心筋疾患 | 犬における心筋疾患の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
29 | 小動物の循環器学8:猫の心筋疾患 | 猫における心筋疾患の疫学、病態、診断、治療について解説する | 亀島 聡 |
30 | 総括 | 学習効果を確認する | 伊藤 直之 亀島 聡 |
動物の行動、血液、免疫、皮膚、循環器疾患について、その病態と診断・治療法が説明できる。
定期試験(100%)
【授業時間外に必要な学習の時間:計60時間】
予習:
・教科書の該当範囲(循環器疾患、血液・免疫疾患、皮膚疾患)を読み、また、事前にWebClassに掲示する講義資料をみて、不明な点を明らかにしておくこと(各項目ごとに60分)。
復習:
・配布資料と教科書により講義内容が理解できたか確認し、必要に応じて専門雑誌等の記事を参考にして、より理解を深める(各項目ごとに60分)。
小動物総合臨床学実習Ⅰと時間調整し、まとめて実施する。そのため授業の順序については適宜入れ替わる。
実務経験の授業への活用方法:各教員の動物病院での臨床経験を踏まえ、各種疾患の実症例の紹介をまじえて解説する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医内科学 第3版 小動物編 | 日本獣医内科学アカデミー編 | 文永堂出版 |
参考書 | MANUAL OF CANINE AND FELINE CARDIOLOGY 臨床家のための犬と猫の心臓病マニュアル | Larry P. Tilley, Francis W. Smith, Jr., Mark A. Oyama, Meg M. Sleeper. 金山喜一(監修)、鯉江洋(監訳) | インターズー |
参考書 | 伴侶動物の臨床病理学 | 石田卓夫(著) | 緑書房 |