英文名 | Veterinary Clinical Radiology Practice | |
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科目概要 | 獣医学科4年後期 [木曜日4・5・6時限(週3コマ)]、3群科目、必修、実習、1.5単位(67.5時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎夏堀 雅宏※、 和田 成一※、 柿崎 竹彦※、 担当者全員 | |
講義室 | B11講義室、A33実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV304-GC46 |
核医学の基礎である放射線同位元素(RI)や各種放射線の安全取り扱いと管理のために、放射線の性質と測定法を学ぶ。また、動物診療上避けることのできないX線診断画像の基礎的な読影技術を習得することを目標とする。X線撮影技術では、医療現場における放射線防護も考慮したうえで、動物の取り扱い、保定・鎮静、最適なポジショニングと撮影条件の決定の過程とその実際を学ぶ。
放射性物質(密封)を用いた放射線の測定,霧箱での観察を通じて放射線の物理学的性質を知る。また,実際の診療画像を用いた画像診断学を学ぶ。
実習室での実験,およびPC等を用いた観察とディスカッション
・課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
必要に応じて実習中に例示やディスカッションを行う。その他,Moodle等を活用する。
○DP1:生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
◎DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 測定の基礎1 | オリエンテーション、GM計数装置の特性と放射線の測定、放射性壊変の統計変動の理解 | 担当者全員 |
2 | 測定の基礎2 | 霧箱とサーベイメータによる放射線(α線、β線、γ線)の検出 | 担当者全員 |
3 | 測定の基礎3 | 放射線の幾何学的特性と統計解析 | 担当者全員 |
4 | 測定の基礎4 | β線の弁別測定とエネルギー分析 | 担当者全員 |
5 | X線撮影技術1 | X線発生装置の原理と特徴 撮影に伴う様々な現象の理解および撮影条件の設定と放射線防護法 | 担当者全員 |
6 | X線撮影技術2 | X線検出器の原理と特徴 | 担当者全員 |
7 | X線撮影技術3 | 動物の単純X線撮影(動物の保定・ポジショニング法も含む) | 担当者全員 |
8 | 超音波撮影技術 | 超音波装置の原理と特徴、撮影に伴う様々な現象の理解および撮像条件の設定 | 担当者全員 |
9 | X線解剖学1 | 正常動物のX線解剖学 頭頚部・四肢・骨盤・脊椎 | 担当者全員 |
10 | X線解剖学2 | 正常動物のX線解剖学 胸部・腹部 | 担当者全員 |
11 | 超音波解剖学 | 正常動物の超音波解剖学 と典型的異常例 | 担当者全員 |
12 | CT・MRI解剖学 | 正常動物のCT・MRI解剖学と典型的異常例 | 担当者全員 |
13 | 典型的疾患のX線診断1 | 正常像と異常所見の読影法と典型的疾患の特徴および類症鑑別法 | 担当者全員 |
14 | 典型的疾患のX線診断2 | 正常像と異常所見の読影法と典型的疾患の特徴および類症鑑別法 | 担当者全員 |
15 | ケーススタディ1 | 未知症例についての読影の実際1 | 担当者全員 |
16 | ケーススタディ1 | 未知症例についての読影の実際1 | 担当者全員 |
17 | ケーススタディ2 | 未知症例についての読影の実際2 | 担当者全員 |
18 | ケーススタディ3 | 未知症例についての読影の実際3 | 担当者全員 |
19 | ケーススタディ4 | 未知症例についての読影の実際4 | 担当者全員 |
20 | ケーススタディ5 | 未知症例についての読影の実際5 | 担当者全員 |
21 | 補講① | 実習等で解説不十分な項目についての講義① | 担当者全員 |
22 | 補講② | 実習等で解説不十分な項目についての講義② | 担当者全員 |
23 | 総括および総合討論 | これまでの実習全般についての質疑応答およびオールラウンドディスカッション | 担当者全員 |
放射性同位元素(RI)を実際に用いて、その放射線量や環境中の放射線量を測定し、核医学検査や放射線治療の基礎となるRIから放出される放射線の基本的性質を理解すること、ならびに得られたデータの統計的取り扱い、および放射線防護の実際について学ぶことを目標とする。また、実際に動物のX線撮影および超音波診断画像の作成を通じて、診断に値する高品質な画像を得るための技術について実習する。 最適な診断画像を得るための技術として重要な動物の取り扱い、保定法、放射線防護の実際を併せて体験することを目的とする。
定期試験・レポート・提出物(スケッチ)、症例報告(ケースリーディング)、定期試験による総合評価。提出物と試験は50:50の百点満点として評価する。
これらの評価点数に出席率(最低2/3)をかけて総合評価する。
【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:授業項目を確認し、授業の前に予め教科書や参考書の各項目を読んでおくことが望まれる。
復習:予習や講義で不明の点があったら、担当教員に直接質問するか、あるいはメール等を利用して、質問すること。
WebClassを活用するので、受講者は教務課を通じてIDとパスワードを取得しておくこと。
放射線同位元素(RI)や各種放射線を安全に取り扱うためにはそれに対する十分な知識と経験が要求される。 この実習では、実際に動物を取り扱う実習となる。そのために、動物の基本的習性や行動特性を理解したうえで、実際に撮影の際にはあらかじめ動物に負担のかからない方法を理解し、最適な保定法が実践できるようにすること。実務経験の実習への活用方法:実務経験のある教員よりRIの安全取扱,放射線防護,動物の最適な保定法,読影技術について解説するとともにデモやビデオ等を通じて学習する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 犬と猫のベーシック画像診断学 腹部編 | 獣医基礎放射線学教育研究会 編 | 緑書房 11,000円 |
教科書 | 犬と猫のベーシック画像診断学 胸部編 | 獣医基礎放射線学教育研究会 編 | 緑書房 11,000円 |
教科書 | 犬と猫のベーシック画像診断学 骨と関節/頭部/脊柱/内分泌器官編 | 獣医基礎放射線学教育研究会 編 | 緑書房 11,000円 |
参考書 | Textbook of Veterinary Diagnostic Radiology, 7th ed. | Donald E. Thrall | W B Saunders |