英文名 | Veterinary Pathology Laboratory Ⅰ | |
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科目概要 | 獣医学科3年前期 [木曜日4・5・6時限、金曜日4・5・6時限(週6コマ)]、3群科目、必修、実習、2単位(90時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎安藤 亮 (※)、 朴 天鎬 (※)、 川口 博明 (※)、 担当者全員 | |
講義室 | B21講義室、B33実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV304-GS34 |
1.獣医病理学に関する技術を習得する。
2.講義内容に併行した顕微鏡実習を通して、疾病時に発現する様々な細胞・組織学的変化を学ぶことにより、動物に発生する疾病の基礎的な病理学について理解を深める。
病理学とは病気を組織、細胞レベルで形態学的に理解する学問である。本実習では、病理解剖および光学顕微鏡観察を用いた実習を通じて、病理学的診断のための基本的な方法論、病気の際に発現する異常な肉眼および組織学的変化について解説する。
配布資料、カラーアトラスおよびパワーポイントスライドなどを用いて、各種肉眼あるいは組織病変の成り立ち、特徴について解説したのち、光学顕微鏡観察および病変のスケッチの実技を行い、病変観察の要点、正常と異常の形態学的違いについて学習する。患畜を用いた病理解剖実習により、各種動物の病理解剖手順、肉眼病変の観察方法、病因の究明、採材方法などについて学習する。
学生へのフィードバック:光学顕微鏡観察の実習では、実習後の出欠・スケッチ確認の際の各課題の理解度の確認および質疑応答により実施する。病理解剖実習では、解剖時および病理検査結果判明後の概要説明および質疑応答により実施する。
◯DP1:生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
◎DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | オリエンテーション(1) | 獣医病理学実習の内容 | 担当者全員 |
2 | オリエンテーション(2) | 顕微鏡のメカニズムと使用法、顕微鏡的なものの大きさ | 担当者全員 |
3 | 病理技術(1) | 病理解剖学の術式 | 担当者全員 |
4 | 病理技術(2) | 外科病理学の術式 | 担当者全員 |
5 | 病理技術(3) | 電子顕微鏡法の術式、細胞病理学 | 担当者全員 |
6 | 病因論 | 各種感染因子の顕微鏡的形態 | 担当者全員 |
7 | 退行性病変(1) | 蛋白変性 | 担当者全員 |
8 | 退行性病変(2) | 脂肪変性 | 担当者全員 |
9 | 退行性病変(3) | 色素変性 | 担当者全員 |
10 | 退行性病変(4) | 鉱物質代謝障害 | 担当者全員 |
11 | 退行性病変(5) | 壊死、萎縮 | 担当者全員 |
12 | 病因論(2)、退行性病変(6) | 病因論、退行性病変に関連する疾病のスライド供覧と解説 | 担当者全員 |
13 | 進行性病変 | 再生、化生、肉芽組織、異物の処理 | 担当者全員 |
14 | 循環障害(1) | 充血、出血、水腫 | 担当者全員 |
15 | 循環障害(2) | 塞栓症 | 担当者全員 |
16 | 循環障害(3) | 梗塞、ショック | 担当者全員 |
17 | 循環障害(4) | 循環障害に関連する疾病のスライド供覧と解説 | 担当者全員 |
18 | 中間試験 | 試験範囲は1-17回 | 担当者全員 |
19 | 炎症(1) | 炎症細胞 | 担当者全員 |
20 | 炎症(2) | 滲出性炎(1) | 担当者全員 |
21 | 炎症(3) | 滲出性炎(2) | 担当者全員 |
22 | 炎症(4) | 肉芽腫性炎 | 担当者全員 |
23 | 炎症(5) | 増殖性炎 | 担当者全員 |
24 | 炎症(6) | 炎症に関連する疾病のスライド供覧と解説 | 担当者全員 |
25 | 腫瘍(1) | 腫瘍細胞の形態学的特徴 | 担当者全員 |
26 | 腫瘍(2) | 上皮性腫瘍 | 担当者全員 |
27 | 腫瘍(3) | 非上皮性腫瘍、白血病 各種腫瘍のスライド供覧と解説 | 担当者全員 |
28 | 先天異常 | 先天異常の病理 | 担当者全員 |
29 | 総括 | 病理学総論に関する解説(1) | 担当者全員 |
30 | 総括 | 病理学総論に関する解説(2) | 担当者全員 |
動物体内に生じる様々な肉眼的病変、顕微鏡的病変を観察することにより疾病を理解し、かつ、その病理学的診断法を習得することができる。
中間及び定期試験の成績で評価し、60点以上を合格とする(100%)。
【授業時間外に必要な学習の時間:-時間】
予習:教科書を中心に、各回の実習内容に関連する箇所を熟読し、分からないことは実習時間中に質問する。
復習:配布資料、教科書、スケッチなどを参考に、実習で観察した組織病変やその関連項目についてイメージし記述出来るようにする。
実務経験の授業への活用方法:企業・研究所の病理部門での職務経験を踏まえ、顕微鏡や病理解剖における病変の見方について概説する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 動物病理カラーアトラス | 日本獣医病理学会編 | 文永堂出版 |
教科書 | 獣医病理学実習マニュアル | 日本獣医病理学会編 | 学窓社 |
参考書 | 動物病理学総論 | 日本獣医病理学会編 | 文永堂出版 |
参考書 | 動物病理学各論 | 日本獣医病理学会編 | 文永堂出版 |