英文名 | Veterinary Biochemistry Ⅱ | |
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科目概要 | 獣医学科2年前期 [水曜日2・3時限(週2コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎折野 宏一 | |
講義室 | B31講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV301-GS23 |
生命活動を維持するための普遍的な物質代謝およびエネルギー代謝並びに動物の臓器特異的な代謝について理解し、生体の精緻な代謝ネットワーク全体を俯瞰することにより生命現象に対する生化学的な考え方を身につけることを目標とする。
生化学とは高等動物、植物、微生物などあらゆる生物に共通な過程を理解する学問であり、その根底にある生体分子の動きを究極的な化学物質の言葉で表現することを目的とする。
獣医学科学生全員を1クラスとして対面授業で行う。授業は教科書並びに自作の資料を使用する。視覚的理解が必要なものに関してはパワーポイントを用いる。授業の理解度を確認するために中間試験と定期試験を2回行う。中間試験後の大事なポイントは随時説明する。
◎DP1:生命科学の理解と高い教養及び倫理観の習得
◎DP2:動物の病気の診断・治療・予防に関する知識を持ち、適切に実践できる能力
◯DP3:食品の安全性の確保と供給に資する能力
◯DP4:医薬品の開発に寄与する能力
DP5:野生動物の保全に寄与する能力
DP6:人獣共通感染症の制圧に寄与する能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 酵素1 | 酵素分子(「酵素」第6章) | 折野 宏一 |
2 | 酵素2 | 酵素の分類と酵素番号、補因子(「酵素」第6章、「水溶性ビタミンの化学と機能性」第17章) | 折野 宏一 |
3 | 酵素3 | ミカエリス・メンテンの酵素反応速度論(「酵素」第6章) | 折野 宏一 |
4 | 酵素4 | 酵素阻害およびアロステリック酵素(「酵素」第6章) | 折野 宏一 |
5 | 消化と吸収1 | 食餌糖質の消化と吸収(1)(「食餌糖質の消化と吸収」第7章) | 折野 宏一 |
6 | 消化と吸収2 | 食餌糖質の消化と吸収(2)(「食餌糖質の消化と吸収」第7章) | 折野 宏一 |
7 | 解糖系1 | 発酵と解糖(「解糖」第7章) | 折野 宏一 |
8 | 解糖系2 | 解糖系の構成と枝反応(「解糖」第7章) | 折野 宏一 |
9 | 解糖系3 | 解糖系の意義と調節(「解糖」「解糖と糖新生の制御」第7章) | 折野 宏一 |
10 | 酸化的リン酸化1 | クエン酸回路の構成と意義(「クエン酸回路」第8章) | 折野 宏一 |
11 | 酸化的リン酸化2 | 呼吸鎖の構成(「酸化的リン酸化」第8章) | 折野 宏一 |
12 | 酸化的リン酸化3 | 酸化的リン酸化によるATP合成(1)(「酸化的リン酸化」第8章) | 折野 宏一 |
13 | 酸化的リン酸化4 | 酸化的リン酸化によるATP合成(2)(「酸化的リン酸化」第8章) | 折野 宏一 |
14 | 酸化的リン酸化5 | 呼吸調節と脱共役(「酸化的リン酸化」第8章) | 折野 宏一 |
15 | 糖質代謝1 | グリコーゲンの合成と分解経路(「グリコーゲン代謝」第7章) | 折野 宏一 |
16 | 糖質代謝2 | グリコーゲン代謝の調節(「グリコーゲン代謝」第7章、「細胞内情報伝達」第15章) | 折野 宏一 |
17 | 糖質代謝3 | 糖新生経路および糖新生の調節(「糖新生」「解糖と糖新生の制御」第7章) | 折野 宏一 |
18 | 糖質代謝4 | ペントースリン酸経路の構成と意義(「ペントースリン酸経路」第7章) | 折野 宏一 |
19 | 脂質代謝1 | 食餌脂質の消化吸収と輸送(「食餌性脂質の消化と吸収」「トリアシルグリセロールの合成・輸送・分解」第9章) | 折野 宏一 |
20 | 脂質代謝2 | 脂肪酸の新規合成(「脂肪酸の合成」「トリアシルグリセロールの合成・輸送・分解」第9章) | 折野 宏一 |
21 | 脂質代謝3 | コレステロールの新規合成とリポタンパク質による脂質輸送(「コレステロールの代謝」「トリアシルグリセロールの合成・輸送・分解」第9章) | 折野 宏一 |
22 | 脂質代謝4 | リン脂質およびスフィンゴ脂質の合成ならびにリン脂質の分解と生理活性物質の生成(「脂質の構造」第3章、「細胞内情報伝達」第14章) | 折野 宏一 |
23 | 脂質代謝5 | 脂肪組織からの脂肪酸の動員(「トリアシルグリセロールの合成・輸送・分解」第9章) | 折野 宏一 |
24 | 脂質代謝6 | β酸化による脂肪酸の分解とATP合成(「脂肪酸の分解:β酸化」第9章) | 折野 宏一 |
25 | 脂質代謝7 | 反芻動物における揮発性脂肪酸の生成と代謝(「食餌糖質の消化と吸収」「糖新生」第7章) | 折野 宏一 |
26 | 脂質代謝8 | ケトン体の生成と利用(「ケトン体の生成」第9章) | 折野 宏一 |
27 | アミノ酸・タンパク質の代謝1 | 食餌タンパク質の消化と吸収(「食餌タンパク質の消化と吸収」第10章) | 折野 宏一 |
28 | アミノ酸・タンパク質の代謝2 | 尿素回路の構成と意義(「アミノ酸窒素の利用と処理」第10章) | 折野 宏一 |
29 | まとめ | 講義の理解度および習得度の確認 | 折野 宏一 |
30 | まとめ | 講義の理解度および習得度の確認 | 折野 宏一 |
①酵素、酵素反応、補因子および酵素阻害について説明できる ②糖質代謝について説明できる ③クエン酸回路と酸化的リン酸化について説明できる ④脂質代謝について説明できる ⑤アミノ酸と窒素化合物の代謝について説明できる ⑥代謝の臓器分担と相関について説明できる ⑦細胞内情報伝達について例を挙げて説明できる
試験で評価する(中間試験50%、期末試験50%)。中間テストにおいては次の授業で特徴的な見解や誤解についてコメントする。
【授業時間外に必要な学習 の時間:60時間】
予習:教科書「獣医生化学」を各自購入して、各回の授業内容に関連する箇所を読んでくること。各章の該当箇所は授業内容に記載してある。
復習:わからない点があったら、オフィスアワーやメールを利用して、積極的に質問すること。図書館に「目で見る生化学入門」(全6巻)のビデオがあるので、予習・復習に利用してください。
物質名とその構造を正確に覚え、予習復習をきちんと行うことにより生物が生きている分子的なメカニズムが見えてきますので、焦らず時間をかけてじっくり勉強してください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 改訂 獣医生化学 | 横田 博、木村和弘、志水泰武 編 | 朝倉書店 |
参考書 | ストライヤー生化学 (第8版) | 入村達郎他監訳 | 東京化学同人 |
参考書 | 分子細胞生物学 (第8版) | H. Lodish他著 石浦章一他訳 | 東京化学同人 |
参考書 | キャンベル・ファーレル生化学 (第6版) | 川嵜敏祐監訳 | 廣川書店 |
参考書 | レーニンジャーの新生化学 (第7版, 上・下) | 山科郁男監修 川嵜敏祐編集 | 廣川書店 |
参考書 | 生化学辞典(第4版) | 今堀和友、山川民夫監修 | 東京化学同人 |
参考書 | リッピンコットシリーズイラストレイテッド 生化学(原書7版) | 石崎泰樹 丸山敬 監訳 | 丸善書店 |