英文名 | Hydraulics | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年前期 [木曜日1時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎樽屋 啓之※ | |
講義室 | 831講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VE301-RS17 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E |
ダム、頭首工、水路、分水工、調整池などの農業水利施設や水環境の計画・設計に必要な水理学の基礎をマスターする。開水路と管水路による水の流れのコントロール手法、流量測定法の基礎原理の修得と理解を通じて、地球環境を視野に入れた動植物資源の利用と環境保全の重要性の理解(カリキュラムポリシー)を達成する。
水理学の基礎原理をできるだけ日常の具体的な現象を題材にして理解できるようにする。直接目で見ることのできないエネルギーが水の流れのコントロールとどのように関係しているのかを体系的に理解できるように配慮し、予習、復習、関連演習を通じ、重要な事項については講義回を越えて反復して説明する。
教科書に沿って進め、講義では予習・復習の予告内容や、水環境学実習ともリンクさせて説明する。講義の冒頭では前回の復習を行い、予告した範囲の解説と補足説明を行う。講義内で予習用の演習問題を解説し、個別に受けた代表的な質問と回答を紹介することでフィードバックさせる。
DP1:豊かな人間性と高い倫理観
〇 DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能
〇 DP3:生態系機能の解明と理解を基盤に環境保全に貢献できる能力
◎ DP4:環境資源の維持と修復に寄与する能力
◎ DP5:環境保全に関わる社会の多様な要請に応えられる問題解決能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | オリエンテーション | 水理学で学ぶ内容を概説し、これから学ぶ事項が、実生活の中でどのように役立てられているのかを説明する。 | 樽屋 啓之 | 4/6① |
2 | 静水圧(1) | 水理学の基礎となる水による圧力の性質と計算法を説明する。水理学で圧力の持つ重要性を説明する。 | 樽屋 啓之 | 4/13① |
3 | 流れの基礎と種類(1) | 水理学の基礎である流量の意味を理解する。さまざまな流れの種類を分類し説明する。 | 樽屋 啓之 | 4/20① |
4 | 流れの基礎と種類(2) | 開水路の水理を理解する上で重要な常流と射流の概念を中心に先行して説明する。 | 樽屋 啓之 | 4/27① |
5 | ベルヌーイの定理(1) | エネルギーと流量の関係を理解するための基礎原理を、演習等を通じて説明する。 | 樽屋 啓之 | 5/11① |
6 | ベルヌーイの定理(2) | エネルギーと流量の関係を理解するための基礎原理を、演習等を通じて説明する。 | 樽屋 啓之 | 5/18① |
7 | 流量測定 | ベルヌーイの定理の応用によって、さまざまな方法の流量コントロールが可能となることを説明する。 | 樽屋 啓之 | 5/25① |
8 | 管水路の水理(1) | 第8回まで学んできた基礎的事項を使って、管水路の水理の基本を説明する。 | 樽屋 啓之 | 6/1① |
9 | 管水路の水理(2) | 第9回まで学んできた基礎的事項を使って、管水路のエネルギー損失の概念を説明する。。 | 樽屋 啓之 | 6/8① |
10 | 開水路の水理(1) | 第10回まで学んできた基礎的事項を使って、開水路の水理の基本を説明する。 | 樽屋 啓之 | 6/15① |
11 | 開水路の水理(2) | 第11回まで学んできた基礎的事項を使って、開水路のエネルギー損失の概念を説明する | 樽屋 啓之 | 6/22① |
12 | 管水路と開水路の水理のまとめ | 水理学の流れの基本となる管水路の流れと開水路の流れを体系的に説明する。 | 樽屋 啓之 | 6/29① |
13 | 静水圧(2) | 平面に作用する静水圧、局面に作用する静水圧を、応用力学的考え方から解説する。 | 樽屋 啓之 | 7/6① |
14 | まとめ | 復習時に理解度が低かった箇所を中心に補足説明するとともに、これまでの講義内容を復習し総括する。 | 樽屋 啓之 | 7/13① |
水理学の基礎をマスターし、水の流れの基本的な現象を見極め、定量的に表現できるようになる。設計に必要となる基本的な水理計算ができるようになる。実際の水路システムで管理されているさまざまな流量制御施設が水のコントロールのために果たしている役割を理解できるようになる。
成績評価は、期間中の期末試験(100%)で行う。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:教科書に沿って進め、講義は教科書の予定範囲の予習がなされていることを前提とする。
講義中にテキストの予習範囲、予習分の演習問題範囲を説明する。学習時間1時間。
復習:講義の冒頭では前回の復習を行い、補足解説と補足演習等を行う。
講義中にテキストの予習・復習範囲、演習問題の予習・復習範囲を説明する。学習時間1時間。
実務経験の授業への活用方法:水路システム工学の実務経験を活かし、水路現場での実例を示しながら、水理量の計算・計測法と水理現象の見極め方等を指導する。
講義内容は、同時期に並行実施している水環境学実習とテーマが近いため、両者の同時受講が望ましい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 水理学概論 | 岡二三生・白土博通・細田尚 | 実教出版 |
参考書 | 農業水利のための水路システム工学 | 中達雄、樽屋啓之共著 | 養賢堂 |