英文名 | Water Environment Laboratory | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年前期 [月曜日3・4時限(週2コマ)]、3群科目、必修、実験、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎樽屋 啓之※、 眞家 永光 | |
講義室 | 831講義室、水環境学実験棟 | |
備考 | 科目ナンバリング:VE303-RS14 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E、F |
科目 | 教科に関する科目(高等学校 農業) |
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施行規則に定める科目区分 |
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水環境学の基礎である水理学を用いて、水の流れの現象とその計測法を、開水路や管水路を用いたさまざまな水路実験を通じて習得できる。流域や地域の水環境が水理現象を利用してどのように管理され保全されているかについて理解できる。地球環境を視野に入れた動植物資源の利用と環境保全(カリキュラムポリシー)を達成するための基盤技術を習得することができる。
水環境学の基礎となる基本的な流れの性質を知るために、水路実験を通じて、水理現象の計測法、分析法を習得する。流域河川や地域のさまざまな水路に見られる水流の現象を、水理実験棟内に設置されたさまざまな実験水路を使って観察・計測する。
水環境学の基礎である水理学を用いて、水の流れの現象とその計測法を説明し、セキ、オリフィス、跳水現象、ベンチュリメーター、常流・射流、層流・乱流、水質指標に関する実験と演習を通じて理解させる。水理現象の判別法とデータの加工法、分析法を習得させる。第3回~第11回予定の実習回では教員の指導を学生一人一人に十分行き渡らせるために班別の課題ローテーション方式を採用する。すべての課題にレポートの提出を必須とし、実習中の質問を随時受け付けるとともに、学生の向学心に応じてレポートの途中段階で適時添削し、再評価をフィードバックする方式で進める。
DP1:豊かな人間性と高い倫理観
〇 DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能
〇 DP3:生態系機能の解明と理解を基盤に環境保全に貢献できる能力
◎ DP4:環境資源の維持と修復に寄与する能力
◎ DP5:環境保全に関わる社会の多様な要請に応えられる問題解決能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 水環境学実験の概説 | 実験の予定、班構成、実験概要、方法、注意事項の説明、図表作成の留意点とレポート作成のための手引き(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 4/10③④ |
2 | 実験方法の説明 | 開水路流の水理実験方法、管路流の水理実験方法の説明(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 4/17③④ |
3 | 開水路1:四角セキによる流量測定 | セキの構造と流量公式の理解 (配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 4/24③④ |
4 | 開水路2:オリフィスによる流量測定 | 水位の変化にともなうオリフィスの流量変化とエネルギーの変換の理解(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 5/8③④ |
5 | 開水路3:開水路の流速測定 | 電磁流速計等による開水路流の流速測定と流速分布の把握(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 5/15③④ |
6 | 開水路4:常流、射流、支配断面 | 開水路流の支配断面、流速・水面形と流れの性質の変化、ベルヌーイの定理の理解(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 5/22③④ |
7 | 水環境学実験まとめ(1) | 水路の水理は水域環境や人間社会とどのように関わっているか(実験水路によるデモンストレーション) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 5/29③④ |
8 | 開水路5:開水路の流れと土砂の運動 | 直線水路による掃流砂の運動、砂州の形成と変形の観察 (配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 6/5③④ |
9 | 管水路1:ベンチュリメーターの検定 | ベンチュリメーターの検定による管路のベルヌーイ定理の理解(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 6/12③④ |
10 | 管水路2:層流と乱流 | レイノルズの実験装置を用いたレイノルズ数の算出(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 6/19③④ |
11 | 移動床:流砂の運動 | 移動床水路における砂粒子の運動と河床形態の観察(配布プリント) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 6/26③④ |
12 | 水環境学実験まとめ(2) | 流域の地形は水の流れによってどのように形成されるのか(実験水路によるデモンストレーション) | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 7/3③④ |
13 | 現地見学(1) | 水利施設と流域水環境の見学 | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 7/10③④ |
14 | 現地見学(2) | 水利施設と流域水環境の見学 | 樽屋 啓之 眞家 永光 | 7/19③④ |
①水理学的な水の流れと流水の観測、測定ができるようになる。
②開水路における水面形、エネルギーの変化と常流・射流の流れの特徴、遷移などが理解できるようになる。
③管水路における圧力・エネルギーの変化、層流・乱流の特徴、遷移などが理解できるようになる。
④水環境に関する水質指標について理解し測定できるようになる。
⑤自然環境と開水路流、管水路流の関係が理解できるようになる。
成績評価は、各課題別レポート(合計70%)、期末テスト(30%)で行う。到達目標に達していないレポートは再提出を指示する。期末テストで60%以上得点できない場合は不合格(追再試験の対象)とする。
【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:教科書「水理実験解説書」または配布プリントを参考に、実験内容を必ず事前に理解し、実験の目的、使用器具、および方法をレポート用紙にまとめてから実験に臨む。1時間。
復習:レポート課題の提出によって相互学習に活用する。1時間。
実務経験の授業への活用方法:水路システム工学の実務経験を活かし、実験とデモンストレーションを通じて現場における水理計測法と水理現象の見極め方を指導する。
質問は随時受け付けるが、できるだけ事前に予約すること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 水理実験解説書 2015年度版 | 土木学会 | 丸善出版 |
参考書 | 配布プリント | ||
参考書 | 水理学概論 | 岡二三生、白土博通、細田尚(監修) | 実教出版 |
参考書 | 農業水利のための水路システム工学 | 中達雄、樽屋啓之(共著) | 養賢堂 |