Web Syllabus(講義概要)
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環境情報学実験
英文名Practice in Environment Informatics
科目概要生物環境科学科3年前期 [火曜日3・4時限(週2コマ)]、3群科目、必修、実験、1単位(45時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎長坂 善禎 (※)大出 亜矢子 (※)
講義室841講義室、環境情報学実験実習室
備考科目ナンバリング:VE303-RS23
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連E

教員免許取得のための必修科目

科目教科に関する科目(高等学校 農業)
施行規則に定める科目区分
  • 農業

授業の目的

自然生態系や農業生態系に係る環境情報のセンシングを念頭に、植物栽培を通して生育量や分光反射特性、GNSSを利用した位置情報の取り扱い、IoTを利用したデータサンプリングについて理解する。また、得られた情報を可視化する場合のサンプリング法について土壌の特性値を例に空間データモデリングの手法を理解する。

教育内容

自然生態系や農業生態系に係る環境情報のセンシング技術について、植物や土壌を対象として自ら試験材料の準備、計測、解析を行うことで、リモートセンシング技術の基礎、空間モデリング法を習得する。

教育方法

講義、フィールドワーク、実験・実習・グループワーク、課題レポート
授業の初めに課題ごとに提出されたレポートの評価について説明する。また、課題ごとの到達目標に達していない場合、レポートを返却し再レポートの提出を求める。最後の実習時間を使い、提出されたレポートや測定されたデータを元に本実習の内容をまとめて説明する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

環境資源の維持と修復、生態系機能の解明と理解に関わる技術として、土壌や植物のリモートセンシングの基礎実験を通してその手法を修得する。また、草地やトウモロコシ畑を対象に空間データモデリングを実施し現場感覚を養う。このほか社会で環境保全に関わる分野においてもICT化、DX化が推進されているため、それらに対応した技術に触れるとともに基本技術を修得する。
〇DP1:豊かな人間性と高い倫理観
◎DP2:環境科学に関する理解と高度の知識・技能

授業内容(シラバス)

項目内容担当者日時
1ガイダンス実験の概要を説明し、実験に必要な知識と技術について講義内容を再確認する。また、実験に際しての注意事項を指示する。大出 亜矢子
長坂 善禎
4/11③④
2レポートの書き方とほ場でのSPAD値の測定、耕うんした畑、牧草地の分光反射の記録牧草地において植物生産に係るSPAD値の測定法について学ぶ。また、後日の衛星リモートセンシングのための畑と牧草地の分光反射データを記録する。大出 亜矢子
長坂 善禎
4/18③④
3GNSSによる位置情報の計測方法及びカメラによる2点間の距離計測方法の実習
GNSS受信機の利用方法とデータ記録方法、カメラを利用した2点間の距離計測方法を学ぶ大出 亜矢子
長坂 善禎
4/25③④
4土壌の分光反射特性
土壌の水分変化と分光反射特性との関係を把握する。大出 亜矢子
長坂 善禎
5/9③④
51番草収穫前のギシギシの位置、SPAD値、生育量を測定第3回までに身に着けた技術を利用し、ギシギシの直径・高さを実測し、位置情報(X, Y, Z)をGPSで測定カメラを使用して直径と高さを記録。実測値との精度を比較し、計測手段ごとの誤差について理解する。大出 亜矢子
長坂 善禎
5/16③④
6衛星リモートセンシング
ブラウザ版の地球観測衛星データの表示システムを利用し、第2回実験時に計測板データと、衛星リモートセンシングによって得られたデータを比較する。大出 亜矢子
長坂 善禎
5/23③④
7ダイズ播種及びIoT利用(播種位置の記録)施肥設計を含めて植物栽培について学び、生育量を測定するためのダイズ播種作業を行う。また播種場所をGNSSで記録して地図ソフト上にプロットできるようにする。大出 亜矢子
長坂 善禎
5/30③④
8ダイズ生育調査法及IoT利用(土壌水分計の利用)
ダイズの生育調査法を学ぶ。またネットワーク経由でダイズ周辺の土壌水分や温度を得るIoTについて学ぶ。また第8回以降、定期的にダイズの生育及び環境計測を実施する。大出 亜矢子
長坂 善禎
6/6③④
9ダイズ生育調査法及IoT利用(簡易分光センサの利用)ダイズ生育の定期計測
簡易分光センサを利用して、生育と分光反射の関係を解析する。
大出 亜矢子
長坂 善禎
6/13③④
10ダイズ生育調査及び植物体の水分計測方法と乾燥特性ダイズ生育の定期計測
生育中のダイズをサンプリングし、水分計測方法及び乾燥特性について学ぶ。
大出 亜矢子
長坂 善禎
6/20③④
11ダイズ生育調査
UAVによるセンシングとデータ処理
ダイズ生育の定期計測
マルチバンドセンサを装着したUAVを用いて草地やダイズ畑をセンシングし、得られた情報の整理と活用法について学ぶ。
大出 亜矢子
長坂 善禎
6/27③④
12トウモロコシ生育調査及び環境計測
2番草収穫前のギシギシの位置を測定
ダイズ生育調査及び環境の定期計測
ギシギシの位置探索を行う場合の、事前マップ利用と未利用の場合の所要時間を比較する。GPSを利用して探索時の歩行軌跡を記録し、距離や所要時間を比較する。
大出 亜矢子
長坂 善禎
7/4③④
13ダイズ生育計測と、これまでの計測データ整理及び可視化
ダイズ生育調査及び環境の定期計測(最終)及びダイズの分光反射センサ値のQGIS上でのマップ表示およびこれまでの計測データを可視化し、植物体の定期計測の重要性を理解する。
大出 亜矢子
長坂 善禎
7/11③④
14まとめ実験レポートを元に実験についてまとめる。大出 亜矢子
長坂 善禎
7/18③④
No. 1
項目
ガイダンス
内容
実験の概要を説明し、実験に必要な知識と技術について講義内容を再確認する。また、実験に際しての注意事項を指示する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
4/11③④
No. 2
項目
レポートの書き方とほ場でのSPAD値の測定、耕うんした畑、牧草地の分光反射の記録
内容
牧草地において植物生産に係るSPAD値の測定法について学ぶ。また、後日の衛星リモートセンシングのための畑と牧草地の分光反射データを記録する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
4/18③④
No. 3
項目
GNSSによる位置情報の計測方法及びカメラによる2点間の距離計測方法の実習
内容
GNSS受信機の利用方法とデータ記録方法、カメラを利用した2点間の距離計測方法を学ぶ
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
4/25③④
No. 4
項目
土壌の分光反射特性
内容
土壌の水分変化と分光反射特性との関係を把握する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
5/9③④
No. 5
項目
1番草収穫前のギシギシの位置、SPAD値、生育量を測定
内容
第3回までに身に着けた技術を利用し、ギシギシの直径・高さを実測し、位置情報(X, Y, Z)をGPSで測定カメラを使用して直径と高さを記録。実測値との精度を比較し、計測手段ごとの誤差について理解する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
5/16③④
No. 6
項目
衛星リモートセンシング
内容
ブラウザ版の地球観測衛星データの表示システムを利用し、第2回実験時に計測板データと、衛星リモートセンシングによって得られたデータを比較する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
5/23③④
No. 7
項目
ダイズ播種及びIoT利用(播種位置の記録)
内容
施肥設計を含めて植物栽培について学び、生育量を測定するためのダイズ播種作業を行う。また播種場所をGNSSで記録して地図ソフト上にプロットできるようにする。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
5/30③④
No. 8
項目
ダイズ生育調査法及IoT利用(土壌水分計の利用)
内容
ダイズの生育調査法を学ぶ。またネットワーク経由でダイズ周辺の土壌水分や温度を得るIoTについて学ぶ。また第8回以降、定期的にダイズの生育及び環境計測を実施する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
6/6③④
No. 9
項目
ダイズ生育調査法及IoT利用(簡易分光センサの利用)
内容
ダイズ生育の定期計測
簡易分光センサを利用して、生育と分光反射の関係を解析する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
6/13③④
No. 10
項目
ダイズ生育調査及び植物体の水分計測方法と乾燥特性
内容
ダイズ生育の定期計測
生育中のダイズをサンプリングし、水分計測方法及び乾燥特性について学ぶ。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
6/20③④
No. 11
項目
ダイズ生育調査
UAVによるセンシングとデータ処理
内容
ダイズ生育の定期計測
マルチバンドセンサを装着したUAVを用いて草地やダイズ畑をセンシングし、得られた情報の整理と活用法について学ぶ。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
6/27③④
No. 12
項目
トウモロコシ生育調査及び環境計測
2番草収穫前のギシギシの位置を測定
内容
ダイズ生育調査及び環境の定期計測
ギシギシの位置探索を行う場合の、事前マップ利用と未利用の場合の所要時間を比較する。GPSを利用して探索時の歩行軌跡を記録し、距離や所要時間を比較する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
7/4③④
No. 13
項目
ダイズ生育計測と、これまでの計測データ整理及び可視化
内容
ダイズ生育調査及び環境の定期計測(最終)及びダイズの分光反射センサ値のQGIS上でのマップ表示およびこれまでの計測データを可視化し、植物体の定期計測の重要性を理解する。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
7/11③④
No. 14
項目
まとめ
内容
実験レポートを元に実験についてまとめる。
担当者
大出 亜矢子
長坂 善禎
日時
7/18③④

到達目標

1. 植物栽培に関る基礎事項を説明できる。
2. マルチバンドセンサの情報から正規化植生指数の計算と評価ができる。
3. ドローンを用いたリモートセンシングについて説明ができる。
4. 衛星リモートセンシングについて説明ができる。
5. GNSS受信機やIoT機器の利用法を理解できる。

評価方法

期末試験(55点)およびレポート(45点)の合計で評価する。また、欠席は-5点、遅刻は-2点として評価点に換算する。とくに、欠席が多い場合は試験細則第5条を適用する。再試験は、学習時の記録を参考に一度認めることがある。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:-時間】
予習:毎回の実習終了時に、次回の実習内容を連絡するので、配布資料や参考書などを利用して予習する。
復習:各回の実習内容についてレポート作成のために復習する。

その他注意事等

実務経験の授業への活用方法:生産現場での実務経験を活かし、最先端のセンシング技術について解説する。
実習に相応しい服装や履き物で臨むこと。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書なし(必要に応じて資料配付)
参考書植生のリモートセンシングH.G.Jones・R.V.Vaughon(著)久米 篤・大政 謙次(監訳)森北出版
参考書リモートセンシングの応用・解析技術
農林水産・環境・防災から建築・土木、高精度マッピングまで
中村裕則・杉浦俊郎(監修)NTS
参考書光合成の光化学 山崎 巌 講談社
参考書農業・環境における先端的画像情報利用大政 謙次 (社)農業電化協会
参考書農業リモートセンシング・ハンドブック増補版 秋山侃他10名(編著)システム農学会
教科書
署名
なし(必要に応じて資料配付)
著者・編者
発行所
参考書
署名
植生のリモートセンシング
著者・編者
H.G.Jones・R.V.Vaughon(著)久米 篤・大政 謙次(監訳)
発行所
森北出版
参考書
署名
リモートセンシングの応用・解析技術
農林水産・環境・防災から建築・土木、高精度マッピングまで
著者・編者
中村裕則・杉浦俊郎(監修)
発行所
NTS
参考書
署名
光合成の光化学 
著者・編者
山崎 巌 
発行所
講談社
参考書
署名
農業・環境における先端的画像情報利用
著者・編者
大政 謙次 
発行所
(社)農業電化協会
参考書
署名
農業リモートセンシング・ハンドブック増補版 
著者・編者
秋山侃他10名(編著)
発行所
システム農学会