Web Syllabus(講義概要)
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獣医解剖学特別講義
英文名Special Studies in Veterinary Anatomy
科目概要獣医学専攻(博士課程)1年次通年、講義、2単位(30時間)
獣医学専攻(博士課程)2年次通年、講義、2単位(30時間)
獣医学専攻(博士課程)3年次前期、講義、1単位(15時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎吉岡 一機
講義室獣医解剖学研究室
備考獣医学専攻(博士課程)主科目

授業の目的

獣医領域での解剖学およびその研究の重要性を認識させることを目的とする。

教育内容

高度な知識と技術、深い学識を備え、国際的に通用する研究者、高度専門職業人、指導者となる能力の育成に関連するために、これまでの形態学的研究方法および最新の形態学的研究方法について解説し、研究に対する考え方や能力の向上に繋げる。

教育方法

教科書・スライドを用いた講義形式。授業範囲に関連する模範解答や間違いやすい部分
の解説について、印刷・配付などでクラスに紹介する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

獣医学専攻の学位授与方針は、基礎獣医学、応用獣医学、あるいは臨床獣医学の研究課題を博士論文にまとめ、高度な知識と技術、深い学識と豊かな人間性を身に付け、問題に即応した課題解決を自ら具現化できる独創的で国際的に通用する研究者、高度専門職業人、あるいは指導者となる能力を持つこととする。

授業内容(シラバス)

学年回/1h項目内容
1年1回獣医解剖学の歴史解剖学の歴史と発展:総論
2回獣医解剖学の歴史医術の基礎となる解剖学の発展歴史:中近東から地中海社会へ
3回獣医解剖学の歴史人体解剖と獣医解剖の比較
4回獣医解剖学の歴史西洋医学の歴史と中国などアジアの医学の歴史比較
5回獣医解剖学の歴史中獣医学
6回獣医解剖学の歴史ギリシャ語、ラテン語、そして英語:獣医学用語の変遷
7回獣医解剖学の歴史馬の解剖学の変遷
8回獣医解剖学の歴史反芻類家畜の解剖学の変遷
9回獣医解剖学の歴史ペット小動物解剖学の変遷
10回獣医解剖学の歴史家禽の解剖学の変遷
11回獣医解剖学の歴史エキゾチックアニマルの解剖学の変遷
12回獣医解剖学の歴史獣医解剖学の目指す未来
13回マクロからミクロの世界へ肉眼解剖学から組織学および細胞学へ:総論
14回マクロからミクロの世界へ肉眼解剖学の蓄積と将来の展望
15回組織学一般染色
16回組織学ハイデンハインのヘマトキシリンの果たした役割
17回組織学特殊染色の利用(カルミン染色、PAS染色など。炭水化物の検出法)
18回組織学免疫組織化学(ぺプチド、たんぱく質の検出法)の普及
19回組織学酵素組織化学(カップリング・アゾ色素法、金属・金属塩法など)
20回組織学in situ hybridizationの利用(mRNAの局在)
21回組織学TUNEL法:細胞死の検出
22回組織学蛍光染色とConfocal Laser Scanning Microscope
23回細胞学ゴルジ、ラモン・イ・カハール
24回細胞学透過型電子顕微鏡
25回細胞学走査型電子顕微鏡
26回細胞学原子間力顕微鏡
27回細胞学走査型トンネル顕微鏡、走査型トンネル電位差測定法
28回細胞学走査型サーマル・プロファイラー
29回細胞学イオンコンダクタンス顕微鏡、走査型マックスウエル応力顕微鏡
30回細胞学ケルビン・プローブ・フォース顕微鏡、粘弾性力顕微鏡
2年1回発生学各器官の発生学的分化と機能的分化の意義:総論
2回発生学発生学の歴史
3回発生学胚子の発生における細胞と分子メカニズム
4回発生学比較繁殖学と発生学の接点
5回発生学Gametogenesis
6回発生学授精と受精
7回発生学胎子はどのようにして子宮内で位置取りをするか
8回発生学卵割と胞胚の形成
9回発生学胚子体部の屈曲と体腔の形成
10回発生学神経系の形成(神経溝と神経管、脳胞の形成)
11回発生学比較胎盤学
12回発生学中枢神経系と末梢神経系の形成
13回発生学感覚器の形成(視覚器と平衡聴覚器)
14回発生学血液細胞、心臓、および脈管系の形成
15回発生学免疫系の発達
16回発生学消化器系と呼吸器系の発達
17回発生学泌尿生殖器の発達(ウォルフ管とミュラー管)
18回発生学筋・骨格系の発達
19回発生学外皮系の発達
20回発生学継時的発達の諸組織の比較
21回発生学形成異常学:基礎と臨床を結ぶもの
22回発生学家禽の発生学、哺乳類との比較
23回発生学発生学に基づくAssisted Reproductionの技術
24回発生学個体発生は系統発生を繰り返すか
25回生命の歴史太古代と原生代、全球凍結と生物大絶滅
26回生命の歴史古生代(カンブリア紀からペルム紀へ、超大陸バンゲア)
27回生命の歴史中生代(三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と隕石の残したもの)
28回生命の歴史中生代(哺乳類の祖先の誕生)
29回生命の歴史新生代第三紀(暁新世~鮮新世)
30回生命の歴史新生代第四紀(更新世と完新世)
3年1回何がどこまで見えたのか古典的解剖学(アレクマイオンからガレノスまで)
2回何がどこまで見えたのか古典的解剖学(獣医解剖学の祖ヴェゲティウス)
3回何がどこまで見えたのか古典的解剖学(ヴェサリウスからルイーニまで)
4回進化論古典的進化論(ラマルク、キュビエ、ライエル。用不用説の変遷)
5回進化論古典的進化論(ダーウイン、そしてウオレス。自然淘汰説の提唱)
6回進化論DNAからRNAへ、ゲノム解析でわかったこと。
7回進化論進化論の未来
8回進化論生物多様性の進化学的解釈
9回分類学に立脚した解剖学動物分類学(アリストテレス、リンネ、ヘッケル、フュ―ルブリンガー)
10回分類学に立脚した解剖学α分類学、β分類学、そしてガンマ分類学
11回獣医解剖学と周辺科学臨床と基礎医学の接点
12回獣医解剖学と周辺科学実験動物学と獣医解剖学の接点
13回獣医解剖学と周辺科学獣医解剖学と獣医病理学の接点
14回獣医解剖学の未来研究と教育の融合
15回獣医解剖学の未来獣医解剖学の今後の課題
1回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
解剖学の歴史と発展:総論
2回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
医術の基礎となる解剖学の発展歴史:中近東から地中海社会へ
3回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
人体解剖と獣医解剖の比較
4回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
西洋医学の歴史と中国などアジアの医学の歴史比較
5回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
中獣医学
6回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
ギリシャ語、ラテン語、そして英語:獣医学用語の変遷
7回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
馬の解剖学の変遷
8回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
反芻類家畜の解剖学の変遷
9回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
ペット小動物解剖学の変遷
10回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
家禽の解剖学の変遷
11回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
エキゾチックアニマルの解剖学の変遷
12回
学年
1年
項目
獣医解剖学の歴史
内容
獣医解剖学の目指す未来
13回
学年
1年
項目
マクロからミクロの世界へ
内容
肉眼解剖学から組織学および細胞学へ:総論
14回
学年
1年
項目
マクロからミクロの世界へ
内容
肉眼解剖学の蓄積と将来の展望
15回
学年
1年
項目
組織学
内容
一般染色
16回
学年
1年
項目
組織学
内容
ハイデンハインのヘマトキシリンの果たした役割
17回
学年
1年
項目
組織学
内容
特殊染色の利用(カルミン染色、PAS染色など。炭水化物の検出法)
18回
学年
1年
項目
組織学
内容
免疫組織化学(ぺプチド、たんぱく質の検出法)の普及
19回
学年
1年
項目
組織学
内容
酵素組織化学(カップリング・アゾ色素法、金属・金属塩法など)
20回
学年
1年
項目
組織学
内容
in situ hybridizationの利用(mRNAの局在)
21回
学年
1年
項目
組織学
内容
TUNEL法:細胞死の検出
22回
学年
1年
項目
組織学
内容
蛍光染色とConfocal Laser Scanning Microscope
23回
学年
1年
項目
細胞学
内容
ゴルジ、ラモン・イ・カハール
24回
学年
1年
項目
細胞学
内容
透過型電子顕微鏡
25回
学年
1年
項目
細胞学
内容
走査型電子顕微鏡
26回
学年
1年
項目
細胞学
内容
原子間力顕微鏡
27回
学年
1年
項目
細胞学
内容
走査型トンネル顕微鏡、走査型トンネル電位差測定法
28回
学年
1年
項目
細胞学
内容
走査型サーマル・プロファイラー
29回
学年
1年
項目
細胞学
内容
イオンコンダクタンス顕微鏡、走査型マックスウエル応力顕微鏡
30回
学年
1年
項目
細胞学
内容
ケルビン・プローブ・フォース顕微鏡、粘弾性力顕微鏡
1回
学年
2年
項目
発生学
内容
各器官の発生学的分化と機能的分化の意義:総論
2回
学年
2年
項目
発生学
内容
発生学の歴史
3回
学年
2年
項目
発生学
内容
胚子の発生における細胞と分子メカニズム
4回
学年
2年
項目
発生学
内容
比較繁殖学と発生学の接点
5回
学年
2年
項目
発生学
内容
Gametogenesis
6回
学年
2年
項目
発生学
内容
授精と受精
7回
学年
2年
項目
発生学
内容
胎子はどのようにして子宮内で位置取りをするか
8回
学年
2年
項目
発生学
内容
卵割と胞胚の形成
9回
学年
2年
項目
発生学
内容
胚子体部の屈曲と体腔の形成
10回
学年
2年
項目
発生学
内容
神経系の形成(神経溝と神経管、脳胞の形成)
11回
学年
2年
項目
発生学
内容
比較胎盤学
12回
学年
2年
項目
発生学
内容
中枢神経系と末梢神経系の形成
13回
学年
2年
項目
発生学
内容
感覚器の形成(視覚器と平衡聴覚器)
14回
学年
2年
項目
発生学
内容
血液細胞、心臓、および脈管系の形成
15回
学年
2年
項目
発生学
内容
免疫系の発達
16回
学年
2年
項目
発生学
内容
消化器系と呼吸器系の発達
17回
学年
2年
項目
発生学
内容
泌尿生殖器の発達(ウォルフ管とミュラー管)
18回
学年
2年
項目
発生学
内容
筋・骨格系の発達
19回
学年
2年
項目
発生学
内容
外皮系の発達
20回
学年
2年
項目
発生学
内容
継時的発達の諸組織の比較
21回
学年
2年
項目
発生学
内容
形成異常学:基礎と臨床を結ぶもの
22回
学年
2年
項目
発生学
内容
家禽の発生学、哺乳類との比較
23回
学年
2年
項目
発生学
内容
発生学に基づくAssisted Reproductionの技術
24回
学年
2年
項目
発生学
内容
個体発生は系統発生を繰り返すか
25回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
太古代と原生代、全球凍結と生物大絶滅
26回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
古生代(カンブリア紀からペルム紀へ、超大陸バンゲア)
27回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
中生代(三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と隕石の残したもの)
28回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
中生代(哺乳類の祖先の誕生)
29回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
新生代第三紀(暁新世~鮮新世)
30回
学年
2年
項目
生命の歴史
内容
新生代第四紀(更新世と完新世)
1回
学年
3年
項目
何がどこまで見えたのか
内容
古典的解剖学(アレクマイオンからガレノスまで)
2回
学年
3年
項目
何がどこまで見えたのか
内容
古典的解剖学(獣医解剖学の祖ヴェゲティウス)
3回
学年
3年
項目
何がどこまで見えたのか
内容
古典的解剖学(ヴェサリウスからルイーニまで)
4回
学年
3年
項目
進化論
内容
古典的進化論(ラマルク、キュビエ、ライエル。用不用説の変遷)
5回
学年
3年
項目
進化論
内容
古典的進化論(ダーウイン、そしてウオレス。自然淘汰説の提唱)
6回
学年
3年
項目
進化論
内容
DNAからRNAへ、ゲノム解析でわかったこと。
7回
学年
3年
項目
進化論
内容
進化論の未来
8回
学年
3年
項目
進化論
内容
生物多様性の進化学的解釈
9回
学年
3年
項目
分類学に立脚した解剖学
内容
動物分類学(アリストテレス、リンネ、ヘッケル、フュ―ルブリンガー)
10回
学年
3年
項目
分類学に立脚した解剖学
内容
α分類学、β分類学、そしてガンマ分類学
11回
学年
3年
項目
獣医解剖学と周辺科学
内容
臨床と基礎医学の接点
12回
学年
3年
項目
獣医解剖学と周辺科学
内容
実験動物学と獣医解剖学の接点
13回
学年
3年
項目
獣医解剖学と周辺科学
内容
獣医解剖学と獣医病理学の接点
14回
学年
3年
項目
獣医解剖学の未来
内容
研究と教育の融合
15回
学年
3年
項目
獣医解剖学の未来
内容
獣医解剖学の今後の課題

到達目標

獣医解剖学の幅広い守備範囲と活躍を理解することができる。

評価方法

終了時にディスカッション、その後口頭試問およびその内容をまとめたレポートを提出させ評価する。

準備学習(予習・復習等)

<予習>次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
<復習>授業後に、当日の授業で扱ったテーマについて聞き取りを行い、考察をまとめること。

その他注意事等

(なし)

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書カラーアトラス獣医解剖学 増補改訂第2版 上・下巻 
Koenig, Liebich, カラーアトラス獣医解剖f学編集委員会、監訳チクサン出版
教科書カラーアトラス動物発生学 
山本雅子、谷口和美、監訳緑書房
教科書獣医組織学第7版日本獣医解剖学会編学窓社、東京、2017
参考書(なし)
教科書
署名
カラーアトラス獣医解剖学 増補改訂第2版 上・下巻 
著者・編者
Koenig, Liebich, カラーアトラス獣医解剖f学編集委員会、監訳
発行所
チクサン出版
教科書
署名
カラーアトラス動物発生学 
著者・編者
山本雅子、谷口和美、監訳
発行所
緑書房
教科書
署名
獣医組織学第7版
著者・編者
日本獣医解剖学会編
発行所
学窓社、東京、2017
参考書
署名
著者・編者
発行所