英文名 | Brain Science of Animals | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年後期 [金曜日1時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎黒瀬 陽平 | |
講義室 | 111講義室、113講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ301-BA30 |
脳の機能を理解することにより、生体の情報処理を理解することができる。
脳の構造と機能の基礎を解説する。
神経伝達物質とホルモンを介した脳による代謝調節を解説する。
認識や行動の調節といった脳の高次機能について解説する。
講義はパワーポイントによって行う。講義内容に関係する映像資料(TED)を観てもらい、その内容に関係する課題を課す。毎回、課題に対する回答をWebClassで提出してもらい、次回の講義において、課題の解答に対するコメントあるいはディスカッションを行う。
◎生命科学に関する専門知識を生かし、人と動物の健康に寄与する能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 生体情報の概念 | 生体情報とは何か?脳情報で機械を制御(BMIとは?) | 黒瀬 陽平 |
2 | 情報伝達のメカニズム | 神経系及び神経伝達の基礎知識 | 黒瀬 陽平 |
3 | 脳の構造と機能(その1) | 脳の進化、脳の区分と機能(大脳皮質、連合野) | 黒瀬 陽平 |
4 | 脳の構造と機能(その2) | 右脳と左脳、大脳辺縁系、海馬の機能(記憶)、間脳(視床下部と情動)脳幹、小脳 | 黒瀬 陽平 |
5 | 神経と代謝調節(その1) | 胃腸の情報伝達(腸管の神経、消化管ホルモン) | 黒瀬 陽平 |
6 | 神経と代謝調節(その2) | 自律神経、脳腸相関、オキシトシン | 黒瀬 陽平 |
7 | 物質で調節される脳(その1) | 神経系のネットワーク、神経伝達物質(アセチルコリン、アミノ酸誘導体など) | 黒瀬 陽平 |
8 | 物質で調節される脳(その2) | 神経伝達物質(アミノ酸、アミノ酸誘導体、プリン) | 黒瀬 陽平 |
9 | 物質で調節される脳(その3) | 神経伝達物質(ペプチド) | 黒瀬 陽平 |
10 | 脳の高次機能(その1) | 非侵襲的な方法による脳機能検査、身体イメージの再構成 | 黒瀬 陽平 |
11 | 脳の高次機能(その2) | 認知記憶のニューロン機構、クオリア、意識 | 黒瀬 陽平 |
12 | 脳の高次機能(その3) | 動物の自己認知、社会的な脳(心の理論、ミラーニューロン、脳の道徳領域) | 黒瀬 陽平 |
13 | 味覚の生理学 | 味覚とは、味覚受容体とGPCR、味覚のシグナル伝達、味覚調節因子 | 黒瀬 陽平 |
14 | 光遺伝学による行動制御 | 光遺伝学とは、記憶痕跡、記憶に残す・理解してもらう | 黒瀬 陽平 |
脳の様々な働きを知ることによって、神経系による情報処理を理解できる。
出席については学生便覧を参照のこと。
定期試験の成績(100%)で評価するが、課題の提出状況を評価の参考にすることがある。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:脳に関する書籍は多いので、興味のある本を少なくとも月に1冊は読むことを勧める。
復習:配布資料の重要事項を確認する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は指定しない。 毎回、資料を配布する。 | ||
参考書 | 脳とホルモン | 松尾壽之 | 共立出版 |
参考書 | 奇跡の脳 | JB テイラー | 新潮文庫 |
参考書 | 脳のなかの幽霊 | VS ラマチャンドラン | 角川文庫 |
参考書 | 意識の探求(上・下) | クリストフ・コッホ | 岩波書店 |
参考書 | 脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説 | 前野隆司 | ちくま文庫 |
参考書 | 脳とクオリア | 茂木健一郎 | 講談社学術文庫 |
参考書 | ぼくたちはこうして学者になった:脳・チンパンジー・人間 | 松本元・松沢哲郎 | 岩波現代文庫 |