Web Syllabus(講義概要)
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細胞工学
英文名Animal Cell Biotechnology
科目概要動物資源科学科3年前期 [火曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎久保田 浩司
講義室111講義室、113講義室
備考科目ナンバリング:VZ301-LS13

授業の目的

細胞工学の目指すところは、細胞に人為的操作を加え、細胞が持つ有用な機能を有効に利用する技術を確立することにある。動物細胞の基本的性状と機能を理解したうえで、基本的な細胞工学技術を学ぶ。生体内に存在する分化細胞や幹細胞の体外培養、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマや人工多能性幹細胞の作出など、典型的な細胞工学の成果についてその革新性及び有用性を理解する。また、細胞生物学と細胞工学の補完的関係を理解する。

教育内容

教科書は細胞生物学の教科書であるが、細胞生物学の知見のほとんどは細胞工学の技術を土台として得られたものである。特に最終章は組織における細胞生物学であり、組織工学、幹細胞生物学、がんの細胞生物学が含まれる。個々の細胞の性質を理解しつつ、その統合された機能単位である組織を細胞生物学的に理解することがこれからの細胞工学には必須であり、授業では教科書の各章の順序に関係なく最終的に組織の細胞工学につながる講義を行う。

教育方法

教科書の内容に基づいたパワーポイントと配布資料、映像資料を用いた講義形式で行う。WebClassの掲示板機能を用いて学生からの質問を常時受け付け、その回答をクラスで共有する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

〇生命科学に関する専門知識を生かし、人と動物の健康に寄与する能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1細胞工学とは細胞工学で学ぶ内容について久保田 浩司
2細胞外マトリックス細胞外マトリックスの種類と生物学的機能について久保田 浩司
3細胞骨格細胞骨格の種類と生物学的機能について久保田 浩司
4固定結合細胞骨格に連結した細胞結合の構成と生物学的機能について久保田 浩司
5密着結合・ギャップ結合密着結合とギャップ結合の構造と生物学的機能について久保田 浩司
6細胞間シグナル伝達細胞間のシグナル伝達方法とその機能について久保田 浩司
7細胞内シグナル伝達Gタンパク共役型受容体と酵素共役型受容体を介したシグナル伝達について久保田 浩司
8中間試験第1~7回の確認試験とその解説久保田 浩司
9細胞周期細胞増殖の仕組みについて久保田 浩司
10細胞死の制御・細胞老化生理的な細胞死の機序と細胞の老化現象について久保田 浩司
11がん細胞の増殖・細胞死・細胞老化の機序とがんの関係について久保田 浩司
12遺伝子導入細胞の遺伝情報の操作について久保田 浩司
13細胞融合・抗体医薬細胞融合によるモノクローナル抗体の作出と医療への応用について久保田 浩司
14幹細胞と再生医療幹細胞を利用した組織工学と再生医療について久保田 浩司
No. 1
項目
細胞工学とは
内容
細胞工学で学ぶ内容について
担当者
久保田 浩司
No. 2
項目
細胞外マトリックス
内容
細胞外マトリックスの種類と生物学的機能について
担当者
久保田 浩司
No. 3
項目
細胞骨格
内容
細胞骨格の種類と生物学的機能について
担当者
久保田 浩司
No. 4
項目
固定結合
内容
細胞骨格に連結した細胞結合の構成と生物学的機能について
担当者
久保田 浩司
No. 5
項目
密着結合・ギャップ結合
内容
密着結合とギャップ結合の構造と生物学的機能について
担当者
久保田 浩司
No. 6
項目
細胞間シグナル伝達
内容
細胞間のシグナル伝達方法とその機能について
担当者
久保田 浩司
No. 7
項目
細胞内シグナル伝達
内容
Gタンパク共役型受容体と酵素共役型受容体を介したシグナル伝達について
担当者
久保田 浩司
No. 8
項目
中間試験
内容
第1~7回の確認試験とその解説
担当者
久保田 浩司
No. 9
項目
細胞周期
内容
細胞増殖の仕組みについて
担当者
久保田 浩司
No. 10
項目
細胞死の制御・細胞老化
内容
生理的な細胞死の機序と細胞の老化現象について
担当者
久保田 浩司
No. 11
項目
がん
内容
細胞の増殖・細胞死・細胞老化の機序とがんの関係について
担当者
久保田 浩司
No. 12
項目
遺伝子導入
内容
細胞の遺伝情報の操作について
担当者
久保田 浩司
No. 13
項目
細胞融合・抗体医薬
内容
細胞融合によるモノクローナル抗体の作出と医療への応用について
担当者
久保田 浩司
No. 14
項目
幹細胞と再生医療
内容
幹細胞を利用した組織工学と再生医療について
担当者
久保田 浩司

到達目標

(1)細胞工学に必要な細胞の基本的性状を説明することができる。
(2)細胞工学の基本的手技および応用技術について説明することができる。
(3)細胞工学技術が実生活や社会に与える影響を説明することができる。

評価方法

中間試験(40%)と定期試験(60%)の成績により評価する。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:教科書を用いて授業内容に関連する領域を予習しておくこと。
復習:講義毎に配布する資料、ノート、教科書、参考書にて学習した内容を復習すること。教科書の各章中及び章末には練習問題があるので、授業と関係する章の練習問題に取り組み理解を深めることが望ましい。

その他注意事等

教科書には英語のナレーション付きの映像資料がある。授業でも紹介するが時間が限られているため、すべてを扱うことはできない。各自興味を持った内容については復習時間に映像資料にアクセスし理解を深めてほしい。ナレーションのキャプションも配布するので英語学習にも役立ててほしい。
オフィスアワーは平日12:20-13:10とする。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書Essential細胞生物学 原書第4版中村桂子/松原謙一[監訳]南江堂
参考書細胞の分子生物学 (第6版)B. Alberts, 他6名ニュートンプレス
参考書改訂 細胞工学永井和夫、他3名講談社
参考書Essential Cell Biology 5th EditionB. Alberts, 他7名W. W. Norton
教科書
署名
Essential細胞生物学 原書第4版
著者・編者
中村桂子/松原謙一[監訳]
発行所
南江堂
参考書
署名
細胞の分子生物学 (第6版)
著者・編者
B. Alberts, 他6名
発行所
ニュートンプレス
参考書
署名
改訂 細胞工学
著者・編者
永井和夫、他3名
発行所
講談社
参考書
署名
Essential Cell Biology 5th Edition
著者・編者
B. Alberts, 他7名
発行所
W. W. Norton