Web Syllabus(講義概要)
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家畜品種論
英文名Breeds of Livestock
科目概要動物資源科学科2年後期 [水曜日2時限(週1コマ)]、2群科目、必修、講義、2単位(30時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎鍋西 久 (※)
講義室A31講義室、1061講義室
備考科目ナンバリング:VZ201-PR13

授業の目的

人類の生存にとって家畜としての動物の利用は欠かせないが、現在、人々が利用している動物たちは長い時間をかけて「品種」という形で分類されるまでに人為的に改良を進めてきたものである。家畜品種論ではそのような動物のうち農用動物に的を絞り、家畜としての成り立ち、改良の方法、改良の目標、さらに作り出された品種の特徴を理解させる。そして新しい品種の導入、品種の改良、交雑種の造成を行ううえでの基礎知識を身につけさせる。

教育内容

農用動物に的を絞り、家畜としての成り立ち、改良の方法、改良の目標、さらに作り出された品種の特徴について講義する。

教育方法

配布資料とパワーポイントを活用しながら講義形式で進める。
次回の授業で、レポートの中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

〇動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
〇動物福祉の重要性を理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献できる能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1序論(1) 品種論の概念、(2) 畜産学上の意義、(3) 参考書紹介、(4) 関連用語鍋西 久
2総論:家畜の成立(1) 家畜の成立、(2) 家畜化の要因、(3) 家畜化による動物の変化鍋西 久
3総論:家畜の分類(1) 家畜の分類、(2) 種について、品種について、(3) 品種の分類鍋西 久
4各論:牛(乳用種)③ 品種概論、④ 品種各論-乳用種鍋西 久
5各論:牛(肉用種-1)⑤ 品種各論-肉用種(洋牛)鍋西 久
6各論:牛(乳肉兼用種)⑥ 品種各論-乳肉兼用種鍋西 久
7各論:牛(肉用種-2)⑦ 品種各論-肉用種(和牛)鍋西 久
8各論:豚(総論)① 分類学上の位置、② 豚の特徴、③ 豚の家畜化、④ 日本の養豚鍋西 久
9各論:豚(各論)⑤ 品種各論-日本の登録品種、その他の品種鍋西 久
10各論:羊・山羊(総論)① 分類学上の位置、② 特徴、③ 日本における飼育の歴史鍋西 久
11各論:羊(各論)④ 品種各論-野生種、毛用種、毛肉兼用種、肉用種、乳用種、毛皮用種、三用途兼用種鍋西 久
12各論:山羊(各論)⑤ 品種各論-乳用種、肉用種、毛用種鍋西 久
13各論:鶏① 野鶏、② 鶏の特徴、③ 品種各論-卵用種、卵肉兼用種、肉用種、愛玩用種鍋西 久
14各論:馬① 野生馬、② 馬の特徴、③ 品種各論-軽量馬、重量馬鍋西 久
No. 1
項目
序論
内容
(1) 品種論の概念、(2) 畜産学上の意義、(3) 参考書紹介、(4) 関連用語
担当者
鍋西 久
No. 2
項目
総論:家畜の成立
内容
(1) 家畜の成立、(2) 家畜化の要因、(3) 家畜化による動物の変化
担当者
鍋西 久
No. 3
項目
総論:家畜の分類
内容
(1) 家畜の分類、(2) 種について、品種について、(3) 品種の分類
担当者
鍋西 久
No. 4
項目
各論:牛(乳用種)
内容
③ 品種概論、④ 品種各論-乳用種
担当者
鍋西 久
No. 5
項目
各論:牛(肉用種-1)
内容
⑤ 品種各論-肉用種(洋牛)
担当者
鍋西 久
No. 6
項目
各論:牛(乳肉兼用種)
内容
⑥ 品種各論-乳肉兼用種
担当者
鍋西 久
No. 7
項目
各論:牛(肉用種-2)
内容
⑦ 品種各論-肉用種(和牛)
担当者
鍋西 久
No. 8
項目
各論:豚(総論)
内容
① 分類学上の位置、② 豚の特徴、③ 豚の家畜化、④ 日本の養豚
担当者
鍋西 久
No. 9
項目
各論:豚(各論)
内容
⑤ 品種各論-日本の登録品種、その他の品種
担当者
鍋西 久
No. 10
項目
各論:羊・山羊(総論)
内容
① 分類学上の位置、② 特徴、③ 日本における飼育の歴史
担当者
鍋西 久
No. 11
項目
各論:羊(各論)
内容
④ 品種各論-野生種、毛用種、毛肉兼用種、肉用種、乳用種、毛皮用種、三用途兼用種
担当者
鍋西 久
No. 12
項目
各論:山羊(各論)
内容
⑤ 品種各論-乳用種、肉用種、毛用種
担当者
鍋西 久
No. 13
項目
各論:鶏
内容
① 野鶏、② 鶏の特徴、③ 品種各論-卵用種、卵肉兼用種、肉用種、愛玩用種
担当者
鍋西 久
No. 14
項目
各論:馬
内容
① 野生馬、② 馬の特徴、③ 品種各論-軽量馬、重量馬
担当者
鍋西 久

到達目標

①人類の生活における野生動物家畜化の必然性と重要性について認識できる。
②家畜品種の成立過程における社会的、地理的背景を理解できる。
③家畜品種の名称とその特徴を理解できる。
④利用目的の特性から品種改良の考え方を理解できる。

評価方法

開講回数の3分の2以上の出席者が評価対象となります。
受講態度・小テスト(30点)および定期試験の成績(70点)を総合して評価します。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
予習:配付する教科書「家畜品種論」(動物飼育管理学研究室編)の該当部分を事前によく読み、理解しておくこと。
復習:講義で用いるパワーポイントファイルおよび追加資料は学部ホームページ授業支援で閲覧することができるので、教科書と合わせ毎回の講義内容の理解に利用すること。

その他注意事等

家畜化された動物は野生動物の原種とは異なり、人為的淘汰により特殊化した存在であり、高い生産能力を持つ一方で、その生存には人間の関与が必要です。したがって、家畜が品種として特殊化した背景や理由、そしてその特徴を知ることは、家畜を飼育し、健康維持や能力を発揮させるときの参考となります。そのような視点から興味を持って受講してください。特定のオフィスアワーは設けていませんが、質問などが有れば研究室までいつでも気軽に来てください。

実務経験の授業への活用方法:地方行政機関における農業改良普及員としての経験と公設試験研究機関における業務経験を踏まえ、国内における農業・畜産の現状、生産現場で必要となる動物飼養管理技術とその理論についても概説する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書家畜品種論山﨑 淳動物飼育管理学研究室 無料配布
参考書品種改良の世界史 家畜編正田 陽一 監修悠書館 
参考書世界家畜品種事典正田 陽一 監修東洋書林 
参考書アジアの在来家畜 【家畜の起源と系統史】 在来家畜研究会 編名古屋大学出版会 
教科書
署名
家畜品種論
著者・編者
山﨑 淳
発行所
動物飼育管理学研究室 無料配布
参考書
署名
品種改良の世界史 家畜編
著者・編者
正田 陽一 監修
発行所
悠書館 
参考書
署名
世界家畜品種事典
著者・編者
正田 陽一 監修
発行所
東洋書林 
参考書
署名
アジアの在来家畜 【家畜の起源と系統史】 
著者・編者
在来家畜研究会 編
発行所
名古屋大学出版会