英文名 | Animal Feeding and Management | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年後期 [木曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎山﨑 淳 | |
講義室 | 111講義室、113講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ301-FM30 |
人と関わる動物(広義の家畜)の飼育管理に必要な知識・技術について、それぞれの家畜種・用途に沿って理解させるとともに、生産能力を十分発現させるために必要な管理技術を理解させる。2年次前期に修得した「動物飼育管理学」を発展させ、より具体的な飼育および管理に関する知識と技術を知り、理解すること。
広義の家畜を対象に、総論として、人間の元で飼育管理される動物が健康を維持し、さらに生産(繁殖・成育・泌乳など)を挙げるために必要な要因に関する知識を示し、また、それら要因の相互関係を説明する。各論として、各動物種に特有の生態・生理・生産について、基本的な事項を説明する。
教科書に沿った内容を、スライドを基本とした講義形式でおこなう。合わせて最新の技術や知識を画像および映像として加え説明する。各回講義の最後におこなうミニテストにより講義の重要点の確認をおこなうと共に、次回の授業で、解答の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。
◎動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
◎動物福祉の重要性を理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 総論、環境管理 | 家畜の管理作業の種類と特徴について、畜舎と施設を中心とした環境管理について | 山﨑 淳 |
2 | 動物の行動 | 動物の行動と飼育者の関係、ストレスと異常行動、施設による行動の改善・制御について | 山﨑 淳 |
3 | 動物の福祉 | 福祉向上のための環境エンリッチメントについて | 山﨑 淳 |
4 | 動物の衛生 | 動物の感染症・寄生虫・衛生害虫の特徴とこれらに対する対策について | 山﨑 淳 |
5 | 排泄物処理と環境保全 | 排泄物処理技術の実際および排せつ物の有効利用について | 山﨑 淳 |
6 | 牛の管理(1) | 酪農経営における個体および群管理-飼料給与、繁殖・哺乳期・育成期・泌乳期の飼育管理、搾乳施設について | 山﨑 淳 |
7 | 牛の管理(2) | 肉用牛経営における個体および群管理-飼料給与、繁殖・哺乳期・育成期・肥育期の飼育管理について | 山﨑 淳 |
8 | 豚の管理(1) | 豚の生産性を高めるための各種条件について | 山﨑 淳 |
9 | 豚の管理(2) | 豚における管理作業の種類と特徴-繁殖豚・哺乳期・育成期・肥育期の飼育管理について | 山﨑 淳 |
10 | 鶏の管理(1) | 鶏における管理作業の種類と特徴-採卵鶏・ブロイラーの飼育管理について | 山﨑 淳 |
11 | 鶏の管理(2) | 種鶏・種卵-管理の特徴、孵卵・孵化について | 山﨑 淳 |
12 | 馬・山羊・羊の管理 | 馬・山羊・羊における年間を通じた管理作業の種類と特徴について | 山﨑 淳 |
13 | 伴侶動物の管理 | 伴侶動物における飼育環境の種類(商業施設・シェルターなど)とその特殊性、それらでの管理作業の種類と特徴について | 山﨑 淳 |
14 | 展示動物・実験動物の管理 | 展示動物における飼育環境の配慮と展示の工夫について。実験動物における適正な衛生管理と実験の実施について | 山﨑 淳 |
各家畜種および各用途に必要な飼育管理のための技術・機器・施設を知り、家畜の健康維持・生産能力の発揮とそれらの関係を理解する。
①動物の飼育管理の目的、関連する技術と知識を体系づけて理解する。
②上記を、実際の動物生産・飼育現場に当てはめて考えることができる。
③動物の適切な飼育とは何か、理解できる。
④利用目的の特性にあった飼育管理方法の実践に必要な知識を理解できる。
開講回数の3分の2以上の出席者が評価対象となる。
受講態度および各回におこなうミニテストの提出状況(40%)および定期試験の成績(60%)を総合して評価する。
【授業時間外に必要な学習時間:60時間】
予習:教科書「動物の飼育管理」の該当箇所を事前によく読み、理解しておくこと。講義で用いるスライド(PDF形式)および追加資料は学部ホームページ授業支援(学習支援システム WebClass)で閲覧することができるので、教科書と合わせ毎回の講義内容の予習に利用し予め内容を理解しておくこと。
復習:教科書と合わせ、上記した学部ホームページ授業支援のスライドおよび追加資料を復習し、講義内容のより深い理解に活用すること。
家畜化された動物は野生動物の原種とは異なり、人為的淘汰により特殊化した存在であり、高い生産能力など、特殊な形態や能力を持つ一方で、その生存・健康維持には人間の関与が必要です。また、人工環境下に置かれた展示動物も同様に、その飼育管理には人間の関与が必要です。したがって、これらの動物を健康に維持し、生産(繁殖・育成・肥育)し各種能力(生産・使役・各種の利用など)を発揮させるためには、その特徴を理解した上での適切な飼育管理技術が必要です。そのような視点から興味を持って受講してください。
特定のオフィスアワーは設けていませんが、質問などが有れば研究室までいつでも気軽に来てください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 動物の飼育管理 | 鎌田壽彦ら 編著 | 文永堂出版 |
参考書 | シリーズ<家畜の科学>No.1~6(ウシ・ブタ・ヤギ・ニワトリ・ヒツジ・ウマ) | 広岡博之ら 編集 | 朝倉書店 |
参考書 | 家畜の管理 | 野附 巌・山本禎紀 編 | 文永堂出版 |
参考書 | 反芻動物の栄養生理学 | 佐々木康之監修 小原嘉昭編 | (社)農山漁村文化協会 |
参考書 | 新しい酪農技術の基礎と実際(基礎編・実技編) | (社)中央畜産会・(社)酪農ヘルパー全国協会 | (社)農山漁村文化協会 |
参考書 | ビーフプロダクション | 善林明治著 | 養賢堂 |