英文名 | Practice in Animal Behavior | |
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科目概要 | 動物資源科学科2年前期 [火曜日3・4時限(週2コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎小倉 匡俊、 松浦 晶央 | |
講義室 | 1061講義室、621実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VZ304-FM20 |
動物を飼育するときに配慮する点を動物福祉に基づいて検討するための知識と経験を習得することを目的とする。動物の個体管理に必要な知識と技術、動物を飼育する上で重要な生体内環境と生体外環境、また、生態と環境の相互関係について測定・実習をおこなう。さらに、動物行動の理解に必要な知識を体系付けながら実習をおこなう。
ウマやヒツジを実際に観察し、行動観察の手法を指導するとともに、各動物における行動の特性を理解させる。ハンドリングやトレーニング、各種刺激に対する動物の反応、環境エンリッチメントについての実習をおこなう他、視聴覚教材などを用いて、動物福祉や獣害対策などに関する教育もおこなう。
パワーポイントと配布資料を用いて実習の説明をしたうえで、実際に動物を活用した実習をおこなう。また、板書と視聴覚メディア(DVD)を活用しながら、実習内容をさらに深く考察できるよう各種作業も課す。レポートのフィードバックとして模範解答などの紹介もおこなう。
〇動物資源の開発・利用を発展させるための専門的技能、能力
◎動物福祉の重要性を理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献できる能力
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | オリエンテーション | 実習概要の説明 | 小倉 匡俊 松浦 晶央 |
2 | 行動観察 ウマ | ウマを実際に観察することにより行動の特性を知る | 松浦 晶央 |
3 | 行動観察への最新技術の応用 | ドローンを用いたヒツジの個体間距離測定により最新技術の行動観察への応用を知る | 小倉 匡俊 |
4 | 動物園の4つの目的と高齢個体 | 視聴覚教材を用いて、動物園における「4つの目的」について高齢個体の飼育を題材に考える | 小倉 匡俊 |
5 | トレーニング ウマ | ウマのハンドリングとトレーニング | 松浦 晶央 |
6 | 外部刺激に対するウマの反応 | 心拍数測定と行動観察により、各種刺激に対するウマの反応を把握する | 松浦 晶央 |
7 | ハズバンダリートレーニング | 動物の健康管理のためのトレーニングを知り体験する | 小倉 匡俊 |
8 | 環境エンリッチメント1 | 動物福祉に配慮して飼育するための様々な工夫を理解し、環境エンリッチメント作りを体験する | 小倉 匡俊 |
9 | 動物園動物の行動解析 | 展示動物の行動を動画解析し、行動観察の手法について理解する | 小倉 匡俊 |
10 | 環境エンリッチメント2 | 自分たちで作成した環境エンリッチメントを評価し、改善点などを考察する | 小倉 匡俊 |
11 | 脊椎動物の歩法と進化 | 脊椎動物の進化と歩法の関係を知り、特にスポーツや福祉分野での利用効果と密接に関連するウマの歩法について知る | 松浦 晶央 |
12 | イノシシ獣害対策 | 視聴覚教材を用いてイノシシの獣害対策に対する現状と問題点を把握する | 松浦 晶央 |
13 | 動物行動と進化 | 視聴覚教材を用いて動物の行動と進化について理解を深める | 松浦 晶央 |
14 | 補助犬 | 視聴覚教材を用いて盲導犬・介助犬・聴導犬に関する理解を深める | 松浦 晶央 |
(1)動物資源の開発、利用を発展させるための専門的技能・能力を身につけるため、動物のハンドリングを通して正しい取り扱いに習熟できる。
(2)動物福祉への配慮について理解し、人と動物の関係や周辺環境の向上に貢献するため、環境に対する動物の行動・生理的反応について理解できる。
(3)動物の様々な役割について理解できる。
レポート(90%)および受講態度(10%、その他注意等を参照)により評価する。
前半が終了した時点で前半のレポートを課すが、優れたレポートや模範解答を紹介し、フィードバックする。
【授業時間外に必要な学習の時間:15時間】
予習:実習テキストをよく読み、関連のテーマを自分自身で調べて事前に予習する。
復習:実習後はレポート作成を通じて内容をより深く理解する。
到達目標達成のために以下の点を考えながら実習を受講すること。
1.動きやすく汚れを気にしない服装(帽子の着用と髪型を含む)・履物を着用する。
2.動物舎に入るときには、必要に応じて履物・身体・手指の消毒を行う。
3.動物を扱うときには声をかけながら近づき、相手と十分コミュニケーションをして、また接するときには恐がらず、かつ恐がらせない。
4.自分自身と扱う動物に怪我や事故のないようにすること。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 動物行動学実習テキスト | 動物行動学研究室 | |
参考書 | 家畜行動図説 | 佐藤衆介、近藤誠司、田中智夫、楠瀬 良 | 朝倉書店 |
参考書 | 家畜生理学 | 津田、小原、加藤 | 養賢堂 |
参考書 | なるほど!犬の心理と行動 | 水越美奈 | 西東社 |
参考書 | 家畜行動学 | 三村 耕 | 養賢堂 |
参考書 | インコのしつけ教室 - 応用行動分析学でインコと仲良く暮らす | 青木愛弓 | 誠文堂新光社 |
参考書 | 野生動物の行動観察法 | 井上英治、中川尚史、南正人 | 東京大学出版会 |
参考書 | 動物園学入門 | 村田浩一、成島悦雄、原久美子 | 朝倉書店 |