Web Syllabus(講義概要)
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畜産学概論
英文名Introduction to Animal Science
科目概要獣医学科2年後期 [火曜日1時限(週1コマ)]、2群科目、必修、講義、1単位(15時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎向井 孝夫有原 圭三 (※)黒瀬 陽平永野 昌志山﨑 淳小笠原 英毅 (※)
講義室B31講義室
備考科目ナンバリング:VV201-AS22

授業の目的

畜産学は畜産業への対応を重視するものであるが、それに止まらず動物生命科学への貢献も求められており、畜産科学、応用動物科学を含めた幅広い畜産学として、家畜生産機能向上分野、飼料・飼養・管理分野および畜産食品科学分野について理解する。

教育内容

畜産とは、農業の一部門であり、家畜とその生産物の利用を目的に家畜を飼養する営みである。近年における我が国の畜産は加工業的畜産として発展してきたことや、これに伴い家畜本来の動物としての姿がややもすると失われがちであり、これを見直すための方策などを説明する。また、家畜の健康と福祉や、環境保全の観点から、経済性のみを追及する畜産には再考が迫られているという問題点を取り上げ講義する。

教育方法

パワーポイントと配布資料を活用しながら講義形式ですすめる。
項目ごとに質問を受ける、あるいはまとめの課題を課し、理解度の低い点を中心に解説する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

◎生命科学に関する高度な知識
◎獣医学・獣医療の専門知識と技能

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1畜産学の現状と展望 畜産業の現状と畜産学を構成する学問体系の展望向井 孝夫
2家畜育種学家畜の産乳・産肉能力など、人々の要求にあわせてより能力の高い動物へと遺伝的に改良する方法と我が国の家畜改良方針について概説する。永野 昌志
3家畜繁殖学家畜の能力を最大限に発揮させるためには、繁殖効率の向上が不可欠である。そのためには各種動物の繁殖生理を理解する必要がある。本講義では、各種家畜の繁殖生理と繁殖技術について概説する永野 昌志
4家畜生産管理学八雲牧場が実践する資源循環型畜産の生産から販売までの実状を概説する小笠原 英毅
5家畜形態学組織学を中心に、特に放牧牛肉の特性を説明する小笠原 英毅
6飼料学飼料の種類、栄養特性、飼料自給率などについて解説する。黒瀬 陽平
7家畜栄養学1栄養の概念、家畜栄養の特徴、栄養素の種類と機能について実例を挙げながら解説する。黒瀬 陽平
8家畜栄養学2各家畜における消化器官の構造と栄養素の消化吸収の特徴について実例を挙げながら解説する。黒瀬 陽平
9家畜飼育管理学1①家畜飼育管理学とは?家畜の一生から見る山﨑 淳
10家畜飼育管理学2 ①反芻家畜の特徴、特に消化機能について、②動物の利用とそれに伴う問題点について山﨑 淳
11食品科学1乳・肉・卵といった畜産食品の特性について、科学的に論じる。有原 圭三
12食品科学2 乳・肉・卵の特性を利用して製造される加工食品について、概説する。有原 圭三
13動物微生物学1動物と共生する微生物の個体の健康への役割について,特にルーメン微生物を例に挙げながら概説する。向井 孝夫
14動物微生物学2動物と共生する微生物の個体の健康への役割について,特に腸内細菌を例に挙げながら概説する。向井 孝夫
15まとめと試験まとめと試験解答について解説する向井 孝夫
No. 1
項目
畜産学の現状と展望 
内容
畜産業の現状と畜産学を構成する学問体系の展望
担当者
向井 孝夫
No. 2
項目
家畜育種学
内容
家畜の産乳・産肉能力など、人々の要求にあわせてより能力の高い動物へと遺伝的に改良する方法と我が国の家畜改良方針について概説する。
担当者
永野 昌志
No. 3
項目
家畜繁殖学
内容
家畜の能力を最大限に発揮させるためには、繁殖効率の向上が不可欠である。そのためには各種動物の繁殖生理を理解する必要がある。本講義では、各種家畜の繁殖生理と繁殖技術について概説する
担当者
永野 昌志
No. 4
項目
家畜生産管理学
内容
八雲牧場が実践する資源循環型畜産の生産から販売までの実状を概説する
担当者
小笠原 英毅
No. 5
項目
家畜形態学
内容
組織学を中心に、特に放牧牛肉の特性を説明する
担当者
小笠原 英毅
No. 6
項目
飼料学
内容
飼料の種類、栄養特性、飼料自給率などについて解説する。
担当者
黒瀬 陽平
No. 7
項目
家畜栄養学1
内容
栄養の概念、家畜栄養の特徴、栄養素の種類と機能について実例を挙げながら解説する。
担当者
黒瀬 陽平
No. 8
項目
家畜栄養学2
内容
各家畜における消化器官の構造と栄養素の消化吸収の特徴について実例を挙げながら解説する。
担当者
黒瀬 陽平
No. 9
項目
家畜飼育管理学1
内容
①家畜飼育管理学とは?家畜の一生から見る
担当者
山﨑 淳
No. 10
項目
家畜飼育管理学2 
内容
①反芻家畜の特徴、特に消化機能について、②動物の利用とそれに伴う問題点について
担当者
山﨑 淳
No. 11
項目
食品科学1
内容
乳・肉・卵といった畜産食品の特性について、科学的に論じる。
担当者
有原 圭三
No. 12
項目
食品科学2 
内容
乳・肉・卵の特性を利用して製造される加工食品について、概説する。
担当者
有原 圭三
No. 13
項目
動物微生物学1
内容
動物と共生する微生物の個体の健康への役割について,特にルーメン微生物を例に挙げながら概説する。
担当者
向井 孝夫
No. 14
項目
動物微生物学2
内容
動物と共生する微生物の個体の健康への役割について,特に腸内細菌を例に挙げながら概説する。
担当者
向井 孝夫
No. 15
項目
まとめと試験
内容
まとめと試験解答について解説する
担当者
向井 孝夫

到達目標

1.動物生命科学への貢献をも包含する幅を広めた畜産学とは何かを理解できる。
2.家畜生産機能向上分野としての家畜育種学、家畜繁殖学、家畜生産生理学、飼料・飼養・管理分野としての家畜飼料学、家畜管理学、環境保全学、動物微生物学、畜産食品科学分野としての畜産食品原料学と食品科学について理解できる。

評価方法

定期試験で畜産学に関する基礎知識の習得状況を判定し、総合的に評価する(100%)。欠席は減点する。

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:配布される資料の各回の授業内容に関連する箇所を読んでくること。わからない点があったら、講義時間終了後やメールを利用して、積極的に質問すること。
復習:毎回配布されるプリントを用いて不明の点があれば、まず調べる。なお不明な場合は、先生に積極的に質問する。

その他注意事等

実務経験の授業への活用方法:実務家教員(有原)は、大学発ベンチャー企業での13年間における経営経験を踏まえ、食品領域における科学技術と産業との関連について解説し、学生諸君に応用性の高い知識を修得してもらう。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書畜産学概論小林 泰男 編集朝倉書店
参考書食べ物としての動物たち  伊藤 宏講談社
参考書品種改良の世界史 家畜編正田 陽一 監修悠書館
参考書動物の飼育管理鎌田壽彦ら 編著文永堂出版
参考書おもしろい!日本の畜産はいま広岡博之ら 著ミネルヴァ書房
教科書
署名
畜産学概論
著者・編者
小林 泰男 編集
発行所
朝倉書店
参考書
署名
食べ物としての動物たち  
著者・編者
伊藤 宏
発行所
講談社
参考書
署名
品種改良の世界史 家畜編
著者・編者
正田 陽一 監修
発行所
悠書館
参考書
署名
動物の飼育管理
著者・編者
鎌田壽彦ら 編著
発行所
文永堂出版
参考書
署名
おもしろい!日本の畜産はいま
著者・編者
広岡博之ら 著
発行所
ミネルヴァ書房