英文名 | Clinical Veterinary Medicine for Large Animals Practice Ⅰ | |
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科目概要 | 獣医学科4年後期 [水曜日4・5・6時限(週3コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎三浦 弘 (※)、 菊池 元宏 (※)、 坂口 実 (※)、 日下 裕美 、 担当者全員 | |
講義室 | B11講義室、B13実習室、大動物実習棟 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV304-GC47 |
主に牛の生殖工学に用いられる技術と精液検査法を習得し、繁殖障害、妊娠期の異常および周産期の異常の診断や治療、対処法について理解する。
牛子宮内へ器具を挿入する技術と、これを基本とした繁殖技術および精液検査技術を習得させる。また繁殖障害、妊娠期の異常および周産期の異常の診断や治療、対処法について講義とデモンストレーションを行う。
パワーポイントと配布資料によって説明したのちに実技あるいはデモンストレーションを行う。講義の中で課題を出し、次回の授業で課題の中の特徴的な見解や誤解についてコメントする。
◎DP3:獣医学・獣医療の専門知識と技能、◎DP4:動物の病気の診断・治療・予防等に関連する。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 牛生殖工学の基本に関する講義 | 実習全般の説明および牛の生殖工学の基本について講義する。 | 担当者全員 |
2 | 牛繁殖技術の基本1、人工授精 | 生体(牛)を用いて、経直腸的な子宮頸の保持法および外子宮口の確認方法等を習得させる。また、人工授精について講義する。 | 担当者全員 |
3 | 牛繁殖技術の基本2、定時人工授精 | 牛外子宮口に挿入した器具を子宮頸管を経て子宮内まで進める方法を習得させる。また、定時人工授精について講義する。 | 担当者全員 |
4 | 牛繁殖技術の基本3、胚移植 | 牛外子宮口に挿入した器具を子宮頸管を経て子宮内まで進める方法を習得させる。また、胚移植について講義する。 | 担当者全員 |
5 | 牛の人工授精と凍結精液の取り扱い法 | 主な動物の人工授精法を学ぶとともに、牛の凍結精液を融解して人工授精を実施する方法を習得させる。 | 担当者全員 |
6 | 牛の子宮洗浄法1 | 子宮内膜炎について講義し、牛の診断的子宮洗浄を実施する。 | 担当者全員 |
7 | 牛の子宮洗浄法2 | 胚回収についての講義および牛の診断的子宮洗浄を実施する。 | 担当者全員 |
8 | 過剰排卵誘起・牛の胚移植1 | 過排卵処置プログラムの策定および実施を行う。処置は複数回行わなければならないので、当番制で実習時間外に実施する。 | 担当者全員 |
9 | 精液の検査と処理法1 | 牛、豚の精液採取のデモンストレーションを行う。また、精液検査法を習得させる。 | 担当者全員 |
10 | 精液の検査と処理法2 | 精液採取のデモンストレーションとともに、精液の保存法を講義する。 | 担当者全員 |
11 | 牛の胚回収 | 過剰排卵処置と人工授精を終えた牛を用いて、胚の回収を実施する。また、胚移植および胚の凍結保存についてのデモンストレーションを行う。 | 担当者全員 |
12 | 雌畜の不妊症診断法および治療法 | 産業動物に用いられる不妊症診断法および治療法について講義する。 | 担当者全員 |
13 | 牛の難産救助法1 | 難産の診断方法、胎子の不正胎勢、処置法について講義する。 | 担当者全員 |
14 | 牛の難産救助法2 | 難産救助に用いる器具・機械の使用法についてデモンストレーションを行う。 | 担当者全員 |
15 | まとめ | 前期定期試験およびその解説 | 担当者全員 |
1.牛の定時人工授精、過剰排卵処置が実施できる。
2.牛子宮内に器具を挿入し、操作できる。
3.精液検査を実施できる。
4.繁殖障害、妊娠期の異常および周産期の異常についての診断や治療、対処法について説明できる。
定期試験成績による評価を10割とし、実習の欠席があった場合はその回数に応じて評点を減ずる。
【授業時間外に必要な学習の時間:3時間】
予習:教科書「獣医臨床繁殖学実習マニュアル」を各自購入して、各回の授業・実習内容に関連する箇所を読み基本的知識を得ておくこと。
復習:本実習は臨床科目であるため、低学年で学んだ解剖・生理・薬理などの知識が必要である。講義・実習で触れられた基礎学の知識に不安がる場合は、再度それぞれの教科書を読み直し、理解を深めておくこと。各疾病に関しては参考書「雌牛の繁殖障害カラーアトラス」に写真が多く掲載されているので、参考にして頂きたい。
実務経験の授業への活用方法:全ての担当者が牛における繁殖業務の実務経験者であり、内容に応じて適切に指導を行う。
野外での実習時にはツナギあるいはオーバーオール、長靴を着用すること。
室内で行う実習では白衣を着用し、内履きをはくこと
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医繁殖学マニュアル第2版 | 獣医繁殖学教育協議会編 | 文永堂出版 |
参考書 | 獣医臨床繁殖学実習マニュアル | 大沼秀男ほか | 学窓社 |
参考書 | 雌牛の繁殖障害カラーアトラス | 獣医繁殖学教育協議会編 | チクサン出版社 |