Web Syllabus(講義概要)
トップへ戻る 前のページへ戻る
生命工学
英文名Bioengineering
科目概要獣医学科3年後期 [火曜日1時限(週1コマ)]、2群科目、必修、講義、1単位(15時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎佐々木 宣哉久保田 浩司
講義室B21講義室
備考科目ナンバリング:VV201-VB32

授業の目的

生物が持っている巧妙な仕組みの解明が進むとともに、遺伝子工学、発生工学など生命に直接関わる応用技術が飛躍的に発展し、食料生産や医療をはじめとして人類の幸福をもたらすことが期待されている。一方、個人の遺伝情報や生命操作等に関連する倫理問題もある。生命工学では、先端的なバイオテクノロジーを概括し、その科学的な理解を基礎として、社会的な問題も含め総合的に理解することを目的とする。

教育内容

生命現象を理解しそれを応用して、暮らしに役に立つものを生み出す研究や技術について学び、例をあげ説明できるようになる。生命科学に関する
高度な知識を身につけることができる。獣医学・獣医療の専門知識と技能について深い理解ができるようになる。

教育方法

パワポーポイント資料、WebClass、ネット上の資料を参考に講義する。授業終了前の10分間に質問タイムを設ける。質問は常時、メール等で受付ける。良い質問に対する回答はWebClassにアップロードしてクラスに紹介する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

◎ A:獣医学に関連する分野に対する強い関心と意欲的に勉学する意志
◯ B:論理的思考力・理解力・表現力・問題発見能力
  C:環境問題等の社会問題を解決する能力

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1生命工学序論生命工学の学問分野と現状佐々木 宣哉
2生命工学の基礎1遺伝子工学、ゲノム科学佐々木 宣哉
3生命工学の基礎2タンパク質工学、胚発生佐々木 宣哉
4生命工学と獣医学農畜産物と遺伝子組換え佐々木 宣哉
5バイオ医薬品1分子標的薬(低分子化合物)佐々木 宣哉
6バイオ医薬品2分子標的薬(核酸、抗体医薬)佐々木 宣哉
7疾患モデル動物モデル動物の作製と利用佐々木 宣哉
8発生工学1ゲノム編集佐々木 宣哉
9発生工学2臓器再生佐々木 宣哉
10生命工学に関連する規則・規制ヒトゲノム・遺伝子解析に関する規制、遺伝子組換え実験に関する規制、クローン、ヒトES細胞に関する規制久保田 浩司
11組織幹細胞組織ごとに存在する多様な幹細胞について解説する。久保田 浩司
12多能性幹細胞多能性幹細胞の生物学とその特殊性について解説する。久保田 浩司
13生殖系列幹細胞次世代へ遺伝情報を伝えることが可能な幹細胞について解説する。久保田 浩司
14幹細胞の利用再生医療と遺伝子治療について解説する。久保田 浩司
15総括理解度の確認久保田 浩司
No. 1
項目
生命工学序論
内容
生命工学の学問分野と現状
担当者
佐々木 宣哉
No. 2
項目
生命工学の基礎1
内容
遺伝子工学、ゲノム科学
担当者
佐々木 宣哉
No. 3
項目
生命工学の基礎2
内容
タンパク質工学、胚発生
担当者
佐々木 宣哉
No. 4
項目
生命工学と獣医学
内容
農畜産物と遺伝子組換え
担当者
佐々木 宣哉
No. 5
項目
バイオ医薬品1
内容
分子標的薬(低分子化合物)
担当者
佐々木 宣哉
No. 6
項目
バイオ医薬品2
内容
分子標的薬(核酸、抗体医薬)
担当者
佐々木 宣哉
No. 7
項目
疾患モデル動物
内容
モデル動物の作製と利用
担当者
佐々木 宣哉
No. 8
項目
発生工学1
内容
ゲノム編集
担当者
佐々木 宣哉
No. 9
項目
発生工学2
内容
臓器再生
担当者
佐々木 宣哉
No. 10
項目
生命工学に関連する規則・規制
内容
ヒトゲノム・遺伝子解析に関する規制、遺伝子組換え実験に関する規制、クローン、ヒトES細胞に関する規制
担当者
久保田 浩司
No. 11
項目
組織幹細胞
内容
組織ごとに存在する多様な幹細胞について解説する。
担当者
久保田 浩司
No. 12
項目
多能性幹細胞
内容
多能性幹細胞の生物学とその特殊性について解説する。
担当者
久保田 浩司
No. 13
項目
生殖系列幹細胞
内容
次世代へ遺伝情報を伝えることが可能な幹細胞について解説する。
担当者
久保田 浩司
No. 14
項目
幹細胞の利用
内容
再生医療と遺伝子治療について解説する。
担当者
久保田 浩司
No. 15
項目
総括
内容
理解度の確認
担当者
久保田 浩司

到達目標

急激に進展するバイオテクノロジーの基礎と意義を科学的に正しく理解することができ、さらに社会的な合意のもとに進めるべきことを総合的に理解することができる。

評価方法

定期試験で評価する。先端的なバイオテクノロジーを理解し、それがどのように社会に貢献できるかを総合的に理解しているかで判断する。

準備学習(予習・復習等)

授業時間外に必要な学習の時間:25時間
予習:配布資料や、参考図書・文献などを示すので関連箇所を読んでおくこと。
復習:関連する生命工学的事例について調べ整理する。配布する練習問題を解く。

その他注意事等

21世紀は生命科学の世紀と言われ、その応用が期待されている。動物の専門家としての獣医師が生命工学の発展に果たす役割は大きい。生命の不思議や大切さを思いながら、新しいバイオテクノロジーに挑戦して欲しい。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書(なし)
参考書生命工学概論 太田隆久 著コロナ社
参考書動物発生工学 岩倉洋一郎 ほか編朝倉書店
参考書マウス胚の操作マニュアル(第三版) 山内一也 ほか訳近代出版
参考書Manipulating the Mouse Embryo : a laboratory manual 4th Edition
Behringer, R., Gertsenstein, M., Nagy, K.V., Nagy, A.Cold Spring Harbor Laboratory Press
教科書
署名
著者・編者
発行所
参考書
署名
生命工学概論 
著者・編者
太田隆久 著
発行所
コロナ社
参考書
署名
動物発生工学 
著者・編者
岩倉洋一郎 ほか編
発行所
朝倉書店
参考書
署名
マウス胚の操作マニュアル(第三版) 
著者・編者
山内一也 ほか訳
発行所
近代出版
参考書
署名
Manipulating the Mouse Embryo : a laboratory manual 4th Edition
著者・編者
Behringer, R., Gertsenstein, M., Nagy, K.V., Nagy, A.
発行所
Cold Spring Harbor Laboratory Press