英文名 | Veterinary Clinical Radiology | |
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科目概要 | 獣医学科4年後期 [木曜日3時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、1単位(15時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎夏堀 雅宏 (※)、 和田 成一 (※)、 柿崎 竹彦 (※)、 小林 泰彦 | |
講義室 | B11講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV301-GC46 |
この科目では核医学を含む画像診断学を効果的に理解するために、診断機器の原理と特徴を十分に学習する。また、放射線治療の基礎と各論を学ぶ。獣医師は診療での利用以外にも各種検査や研究で放射線や放射性物質(RI)を扱う機会が多い。このため、安全にこれらを扱うための適切な知識を有することが要求される。将来臨床家を目指す学生が、動物の飼い主に対する適切なインフォームド・コンセントが行えることを目標に利便性と危険性のバランスを十分に理解することが求められる。
画像診断学および放射線治療学,および核医学の背景と実際について学ぶ。画像診断学に関する主なモダリティはX線検査と超音波検査であるが,CT/MRIおよび各種シンチグラフィ検査とPET検査の実際,放射線治療学は主にX線,電子線,ガンマ線および粒子線による治療学を紹介する。
主に教科書および事前配布資料等に基づく講義形式
外部施設での研究経験,海外留学や海外でのレジデント経験,国内二次診療施設及び本学附属獣医教育病院での勤務経験も交えて講義を行う。
【課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法】
講義時間が限られているため,主にMoodle等を活用する。
DP3:獣医学・獣医療の専門知識と技能
DP4:動物の病気の診断・治療・予防
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 画像診断装置 | 放射線関連診断機器(X線発生装置, CR, DR, X線CT, MRI, 超音波診断装置)総論 | 夏堀 雅宏 |
2 | X線撮影技術1 | X線発生装置、X線撮影に必要な機器・機材およびフィルム処理法 | 夏堀 雅宏 |
3 | X線撮影技術2 | X線写真の成り立ちと画質に影響する因子および最適なX線の出力調整法 | 夏堀 雅宏 |
4 | X線撮影技術3 | 動物の保定・ポジショニング法概論 | 夏堀 雅宏 |
5 | X線撮影技術4 | 造影剤および造影X線検査法概論 | 夏堀 雅宏 |
6 | 超音波診断技術 | 超音波診断の原理と特徴 ・アーティファクトおよび超音波ガイド生検 | 夏堀 雅宏 |
7 | X線CT検査概論 | X線CT検査の原理 | 夏堀 雅宏 柿崎 竹彦 |
8 | X線CT検査各論1 | X線CTの応用例 | 夏堀 雅宏 柿崎 竹彦 |
9 | X線CT検査各論2 | X線CTの応用2:各種造影検査法 | 夏堀 雅宏 柿崎 竹彦 |
10 | MRI検査概論 | MRI検査の原理と応用例の紹介 | 夏堀 雅宏 柿崎 竹彦 |
11 | MRI検査各論 | 頭部・脊椎・その他のMRI検査 | 夏堀 雅宏 柿崎 竹彦 |
12 | 核医学検査2 | シンチグラフィとPET検査 | 和田 成一 |
13 | 放射線治療学 | 放射線治療の放射線生物学的基礎 、放射線治療機器、放射線照射法(線量集中技術、分割照射法),線量分布計算法、特殊な放射線治療 | 和田 成一 |
14 | 放射線腫瘍学 | 腫瘍の放射線感受性と放射線治療法の選択法,臓器別癌治療法・集学的癌治療(化学療法、物理療法、免疫化学療法との併用) | 和田 成一 |
15 | 総合討論 | 総合討論 | 夏堀 雅宏 和田 成一 柿崎 竹彦 |
まず、画像診断学および画像診断学実習の授業内容が容易に理解できるよう努力することが必要である。X線発生装置や各種モダリティの原理および画像の成り立ちやアーティファクトについて説明できること。また、核医学については、技術のメリットとデメリットを含めて、その原理と診療技術の特徴を理解することが望まれる。放射線治療については、腫瘍疾患の適用範囲の理解とその特長を生かした利用ができることと、飼い主に対するインフォームド・コンセントが行えるだけの知識を持つことが目標である。
定期試験100%×出席率(最低2/3)で評価する。このために満点は出席率100%であることが求められる。
【準備学修(予習・復習等)の具体的な内容及び必要時間】
授業時間外に必要な学習の時間:最低30時間
予習:教科書を各自購入し、配布資料と共に授業前に予め各項目を読み,理解できるところと理解が難しいところについてリストアップしておくことが必要である。
復習:予習や講義で不明の点があったら、担当教員に直接質問するか、メール等を利用して質問することで問題点を解決する。
放射線学を学ぶには、放射線学の知識だけでなく解剖学、生理学、病理学、薬理学、内科学、外科学、腫瘍学に加えて画像工学などの幅広い知識が関連するので予習と復習には、他の科目の教科書も同時に開いて知識を整理することが必要である。実務経験の授業への活用方法:担当者の具体的な経験を交えて講義をおこなう。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | Color Atlas of Veterinary Diagnostic Radiology 夏堀雅宏・伊藤伸彦編 北里大学獣医放射線学研究室 | 夏堀雅宏・伊藤伸彦編 | 北里大学獣医放射線学研究室 |
参考書 | X線読影マニュアル | 伊藤伸彦・夏堀雅宏編 | 北里大学獣医放射線学研究室 |
参考書 | 獣医放射線学教育ソフトウェア | 伊藤伸彦・夏堀雅宏編 | 北里大学獣医放射線学研究室 |
参考書 | Textbook of Veterinary Diagnostic Radiology, 7th ed. | Donald E. Thrall | W B Saunders |
参考書 | 日本獣医師会 放射線診療技術支援 e-learning system http://nichiju.lin.gr.jp/x-ray/ | 日本獣医師会 | 日本獣医師会 |