Web Syllabus(講義概要)
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獣医倫理・動物福祉学
英文名Veterinary Ethics and Animal Welfare
科目概要獣医学科4年前期 [月曜日1時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、1単位(15時間)
担当者(◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎夏堀 雅宏 (※)伊藤 直之 (※)岡野 昇三 (※)坂口 実 (※)佐々木 宣哉青森県職員
講義室B11講義室
備考科目ナンバリング:VV301-GR42

授業の目的

生命倫理、獣医倫理および動物福祉の現状とその全体像を把握する。また,研究者の倫理や心得,不正行為への対応等について再認識する。

教育内容

動物の福祉,獣医師としての倫理観の変遷と現在の考え方,および研究者の不正について複数の立場からの教員から直接学ぶ。

教育方法

アラカルト形式の講義 
【課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法】それぞれの担当教員より説明されるが総合討論でも行う。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

DP2:生命科学に関する高度な知識
DP3:獣医学・獣医療の専門知識と技能

授業内容(シラバス)

項目内容担当者
1生命倫理学入門Ⅰ生命倫理と獣医倫理、倫理委員会、獣医倫理の問題点と一般的価値観について解説する伊藤 直之
2生命倫理学入門ⅡOIE、実験動物に対する配慮、動物愛護運動と動物福祉について解説する伊藤 直之
3西欧の動物保護法規と日本の動物保護法規海外および日本の動物保護法規、実験動物と科学研究に関するルールについて解説する伊藤 直之
4獣医師に関わる倫理学伴侶動物の疾病構造と獣医療の概要、獣医師の役割岡野 昇三
5伴侶動物の獣医療と獣医倫理Ⅰ獣医師および獣医療関係職域、獣医療サービスの質の保証岡野 昇三
6伴侶動物の獣医療と獣医倫理Ⅱ伴侶動物の獣医療とインフォームドコンセント、ペットロス岡野 昇三
7動物実験に関わる獣医倫理動物実験の種類と必要性、動物実験の基本概念、実験動物倫理、各種関係法規と倫理佐々木 宣哉
8科学実験の遂行と成果の発表に関する倫理研究成果の公表と倫理、国際規定佐々木 宣哉
9産業動物の獣医療と獣医倫理Ⅰ産業動物の福祉とその現状坂口 実
10産業動物の獣医療と獣医倫理Ⅱ飼い主、調教師、獣医師の責任、産業動物の飼養と理想的輸送、と畜法坂口 実
11日本の獣医関連法規と獣医倫理の基本原則日本の獣医関連法規に見られる獣医倫理と動物福祉、防疫の重要性と獣医倫理夏堀 雅宏
12補助犬と獣医倫理および災害時における人間と動物に関わる倫理補助犬および災害時に獣医師が果たす役割、動物シェルターと動物愛護センター青森県職員
13動物介在療法と獣医倫理・野生動物および展示動物と獣医倫理野生動物に関する福祉と倫理、動物園、水族館の使命と展示動物などの福祉と倫理夏堀 雅宏
14研究者・技術者の倫理科学技術活動の社会全体での位置付けと自らの社会や公益に対する責任の認識,および研究活動の不正行為の考え方とその防止について夏堀 雅宏
15医薬品使用と獣医倫理・総合討論獣医師と医薬品、医薬品の使用と規制・総合討論を含む夏堀 雅宏
1
項目
生命倫理学入門Ⅰ
内容
生命倫理と獣医倫理、倫理委員会、獣医倫理の問題点と一般的価値観について解説する
担当者
伊藤 直之
2
項目
生命倫理学入門Ⅱ
内容
OIE、実験動物に対する配慮、動物愛護運動と動物福祉について解説する
担当者
伊藤 直之
3
項目
西欧の動物保護法規と日本の動物保護法規
内容
海外および日本の動物保護法規、実験動物と科学研究に関するルールについて解説する
担当者
伊藤 直之
4
項目
獣医師に関わる倫理学
内容
伴侶動物の疾病構造と獣医療の概要、獣医師の役割
担当者
岡野 昇三
5
項目
伴侶動物の獣医療と獣医倫理Ⅰ
内容
獣医師および獣医療関係職域、獣医療サービスの質の保証
担当者
岡野 昇三
6
項目
伴侶動物の獣医療と獣医倫理Ⅱ
内容
伴侶動物の獣医療とインフォームドコンセント、ペットロス
担当者
岡野 昇三
7
項目
動物実験に関わる獣医倫理
内容
動物実験の種類と必要性、動物実験の基本概念、実験動物倫理、各種関係法規と倫理
担当者
佐々木 宣哉
8
項目
科学実験の遂行と成果の発表に関する倫理
内容
研究成果の公表と倫理、国際規定
担当者
佐々木 宣哉
9
項目
産業動物の獣医療と獣医倫理Ⅰ
内容
産業動物の福祉とその現状
担当者
坂口 実
10
項目
産業動物の獣医療と獣医倫理Ⅱ
内容
飼い主、調教師、獣医師の責任、産業動物の飼養と理想的輸送、と畜法
担当者
坂口 実
11
項目
日本の獣医関連法規と獣医倫理の基本原則
内容
日本の獣医関連法規に見られる獣医倫理と動物福祉、防疫の重要性と獣医倫理
担当者
夏堀 雅宏
12
項目
補助犬と獣医倫理および災害時における人間と動物に関わる倫理
内容
補助犬および災害時に獣医師が果たす役割、動物シェルターと動物愛護センター
担当者
青森県職員
13
項目
動物介在療法と獣医倫理・野生動物および展示動物と獣医倫理
内容
野生動物に関する福祉と倫理、動物園、水族館の使命と展示動物などの福祉と倫理
担当者
夏堀 雅宏
14
項目
研究者・技術者の倫理
内容
科学技術活動の社会全体での位置付けと自らの社会や公益に対する責任の認識,および研究活動の不正行為の考え方とその防止について
担当者
夏堀 雅宏
15
項目
医薬品使用と獣医倫理・総合討論
内容
獣医師と医薬品、医薬品の使用と規制・総合討論を含む
担当者
夏堀 雅宏

到達目標

コアカリキュラムに定められた内容を正しく理解し、説明できること。

評価方法

定期試験による評価 100%

準備学習(予習・復習等)

【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
予習:講義前に教科書・参考書・配布資料およびインターネット情報等を通じ、動物愛護の考え方を調べておく
復習:機会ある毎に学外実習等で各地域の動物病院、動物愛護センター、動物園・水族館、大学・試験研究施設等の現状と問題点をまとめてみる。

その他注意事等

倫理や福祉は絶対的概念ではなく、その時代や経済的背景、地域の風習を含む雰囲気を反映することが少なくない。しかしながら、倫理的な概念は時代の変化と共に前進しており、歴史を振り返るだけではなく未来の獣医師に課せられる課題も多く含まれる内容である。このために、様々な考えを知った上で最上の判断を下すためにはどうしたらよいか、自分だけではなく、多くの人とのコミュニケーションを通じて理解し、実践につなげてほしい。実務経験の授業への活用方法:オムニバス形式の講義であるため,それぞれの担当者から在職中の経験等を踏まえた講義がおこなわれる。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書獣医倫理・動物福祉学 獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠池本卯典・吉川泰弘・伊藤伸彦 監修緑書房 3,300円
参考書獣医倫理学入門 -理論と実践 バーナード・ローリン白揚社 6,380円
参考書研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて
https://bit.ly/2uzY5f0
文科省研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン
平成26年8月26日 文部科学大臣決定
https://bit.ly/381PGyC
参考書科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得-日本学術振興会 「科学の健全な発展のために」編集委員会https://bit.ly/2us7zJ0
教科書
署名
獣医倫理・動物福祉学 獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠
著者・編者
池本卯典・吉川泰弘・伊藤伸彦 監修
発行所
緑書房 3,300円
参考書
署名
獣医倫理学入門 -理論と実践
著者・編者
バーナード・ローリン
発行所
白揚社 6,380円
参考書
署名
研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて
https://bit.ly/2uzY5f0
著者・編者
文科省
発行所
研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン
平成26年8月26日 文部科学大臣決定
https://bit.ly/381PGyC
参考書
署名
科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得-
著者・編者
日本学術振興会 「科学の健全な発展のために」編集委員会
発行所
https://bit.ly/2us7zJ0