英文名 | Veterinary Bacteriology Laboratory | |
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科目概要 | 獣医学科2年後期 [月曜日4・5・6時限(週3コマ)]、3群科目、必修、実習、1単位(45時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎田邊 太志、 山本 聡美、 髙野 友美、 土岐 朋義、 担当者全員 | |
講義室 | B31講義室、A23実習室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VV304-GH24 |
感染症は微生物の侵入・増殖によって宿主の生理機能が傷害される疾病であり、その診断・治療・予防には病原微生物の特性や宿主と微生物の相互作用を理解しなければならない。本実習では無菌操作、病原細菌の取扱い方法を修得し、また基礎的な免疫学的手法を用いた診断方法を実地する能力を身につける。
実際に病原微生物を使い、安全な取り扱い方、菌の性状確認のための試験、様々な免疫学的反応を実習する。
実習講義は、e-learningシステムにより実習書を配布しスライドを使った講義形式ですすめる。実習は、班ごとに分かれ、各班に1台配布するタブレット端末を利用し実験手技の確認、結果の記録などを行いながら実習を行う。
実習講義の最初に前回の実習に関した小テストを行い、実習講義時にその解答と解説を行う。
◎獣医学・獣医医療の専門知識と技能(DP3)
◯動物の病気の診断・治療・予防(DP4)
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 無菌操作法 | 無菌操作法の修得 実際に細菌を塗抹し培養を行う | 担当者全員 |
2 | 培地作製法、消毒・滅菌法 | 細菌分離培地の作製 消毒薬の有効性試験 滅菌法の比較 | 担当者全員 |
3 | 細菌の染色と形態観察 | 各種染色法(単染色、グラム染色、芽胞染色、抗酸菌染色)を行い観察 莢膜染色および鞭毛染色菌の顕微鏡観察 | 担当者全員 |
4 | 生菌数測定・ファージテスト | 菌の定量法 ファージテスト | 担当者全員 |
5 | 薬剤感受性試験・薬剤耐性プラスミド伝達試験 | 薬剤感受性試験 薬剤耐性プラスミド伝達試験 | 担当者全員 |
6 | グラム陰性桿菌の分離培養 | 腸内細菌および緑膿菌の分離培養 | 担当者全員 |
7 | グラム陰性桿菌の同定 | 腸内細菌および緑膿菌の菌種同定 | 担当者全員 |
8 | グラム陽性球菌の分離培養 | ブドウ球菌およびレンサ球菌の分離培養 | 担当者全員 |
9 | グラム陽性球菌の同定 | ブドウ球菌およびレンサ球菌の菌種同定 | 担当者全員 |
10 | 特殊細菌・真菌の分離培養 | 嫌気性菌、マイコプラズマ、真菌の分離培養 | 担当者全員 |
11 | 特殊細菌・真菌の同定 | 嫌気性菌、マイコプラズマ、真菌の同定 | 担当者全員 |
12 | 抗原抗体反応1 | 凝集反応 沈降反応 溶血反応 | 担当者全員 |
13 | 抗原抗体反応2 | 酵素抗体法 | 担当者全員 |
14 | 抗原抗体反応3 | 蛍光抗体法 | 担当者全員 |
15 | 実習の総括と学力の確認 | 実習のまとめ 理解度の確認 | 担当者全員 |
1. 細菌の培地を作製し、無菌操作法により細菌の培養を実施できる。
2. 病原細菌を分離同定するための各種試験を理解し、実施することができる。
3. 病原細菌にあった消毒・滅菌法を理解し、どの消毒または滅菌法を使うべきか判断ができる。
4. 抗原抗体反応を理解し、免疫学的手法を用いた検査法を実施できる。
実習内容の理解と実践能力を確かめるため、定期試験は実地試験(筆記80%、実技20%)により評価する。
授業時間外に必要な学習の時間:15時間
予習:次回の実習項目について、教科書・資料・参考図書等を利用して基本的知識を得ておく。
復習:先週の実習結果について、資料・教科書・参考書を熟読してよく理解しておく。
獣医細菌学実習はヒトおよび動物に重篤な感染を引き起こす病原菌を短期間に多数取り扱うので、実験室内感染を起こさないよう注意してほしい。科目の理解のため、率先して実習に参加することを期待する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医細菌学実習書(e-learningシステムにより配布) | 佐藤久聡・田邊太志 編 | 北里大学獣医学部 |
参考書 | 獣医微生物学実験マニュアル | 原澤亮・本多英一 編 | チクサン出版社 |
参考書 | 獣医微生物学 第4版 | 見上彪 編 | 文永堂出版 |
参考書 | 動物微生物検査学 | 福所秋雄ら 編 | 近代出版 |