英文名 | Principles of Ecology | |
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科目概要 | 生物環境科学科2年前期(後半) [水曜日4・5時限(週2コマ)]、2群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎山上 睦 (※) | |
講義室 | 821講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VE201-BS15 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | D |
科目 | 教科に関する科目(高等学校 農業) |
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施行規則に定める科目区分 |
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生態学は生物と環境との関わりに関する学問である。自然現象を理解し、また環境保全を行うためにも、生態学的な視点は不可欠である。本講義では、生態学の基礎概念を理解し、自然を科学的に理解することを目標とする。
最初の授業で学生の興味等をアンケートし、学生の興味に沿った形で、授業内容を少し変えます。生態学の基礎的な事項を前半で習得し、後半で分子生態学的な手法によって新たに開拓された生態学を説明します。
講義はパワーポイントにて行い、各講義に先立って講義で使用する資料の要約版を配布する。最初の講義でのアンケート結果をまとめ2回以降の講義に反映させる。後半においては文献検索方法・情報収集方法を指導し、卒業研究を想定して研究内容を考えていただき、一部の内容についてそれを次の講義で改良点を説明します。
基礎生態学は必須科目であり、卒業論文を進める上で基礎的な知識と教養を提供する。
また、環境科学、生態系機能、環境資源、環境保護に関しても基礎的な知識を提供する。
これらは総じて、卒業・学位授与の基準に最低限必要な学問分野である。
〇豊かな人間性
〇環境科学に関する知識と教養・倫理観
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 生態学序論 | 個体群生態学、シラバスの概要。生態系と生態学の概念について、個体群生態学 | 山上 睦 | 6/3④ |
2 | 個体群生態学 | 個体群についての説明、競争、捕食と生態系保全、縄張り、すみわけ | 山上 睦 | 6/3⑤ |
3 | メタ個体群生態学 | メタ個体群の考えと応用、群れることの意義等 | 山上 睦 | 6/10④ |
4 | 群れ-社会性-遺伝子 | なわばり、環境と種分化との関係、社会性動物、利己的な遺伝子 | 山上 睦 | 6/10⑤ |
5 | 生態学における植物同定の重要性 | 植物同定のしかた、同定のための植物形態学、科の見分け方 | 山上 睦 | 6/17④ |
6 | 植物の生活型 | 植物の生活型、生活スペクトル、生育型 | 山上 睦 | 6/17⑤ |
7 | 植物群集と遷移 | 植物の群落構造、群集/群集動態、遷移、潜在自然植生 | 山上 睦 | 6/24④ |
8 | 里山生態学 | 里山の生態学と環境保護、ビオトープ、草地生態学と火入れ | 山上 睦 | 6/24⑤ |
9 | バイオームと生物多様性 | 世界のバイオーム、途上国援助、有害生物防除、生物多様性 | 山上 睦 | 7/8④ |
10 | 進化生態学 | 進化生態学についてトピックスをあげて理解を深める。 | 山上 睦 | 7/8⑤ |
11 | 分子生態地理学 | 分子生態地理学についてトピックスをあげて理解を深める | 山上 睦 | 7/15④ |
12 | 集団遺伝学、環境生態生理学 | 集団遺伝学、環境生態生理学ついてトピックスをあげて理解を深める | 山上 睦 | 7/15⑤ |
13 | 生物系物質循環、環境浄化、学び方情報収集の仕方 | 物質循環、文献検索方法、研究に対する情報集、生態学を使った環境浄化に可能性について | 山上 睦 | 7/20④ |
14 | 環境保全生態学、まとめ | 生態学的環境浄化、環境の保全に向けて、まとめ | 山上 睦 | 7/20⑤ |
1)生態学の基礎知識と概念を理解することができるようになる。
2)自然を科学的に理解できるようになる。
3)環境問題を生態学的視点から考えられるようになる。
期末試験によって90%評価する。残す10%は授業中の態度および出欠にて評価する。欠席に関しては、進級規定を適用する。
【授業時間外に必要な学習の時間:60時間】
「予習」事業中に紹介した本を読むこと。また、自分で研究内容を考え文献等の収集を行ってみること。フィールドに出て問題意識を養うこと。
「復習」配布した資料をよく読むこと。わからない点があったら、オフィスアワーを利用して、積極的に質問すること。フィールドに出て実際に生態を観察すること。授業中に紹介する本を読むこと。授業中に随時、研究に対する心構えや情報収集方法を教え、13回目までに「あなたならどのような研究をするか」を考えてて小レポートを提出いただく。最後の授業で小レポートの中から代表的なものを紹介しながら評価する。
実務経験の授業への活用方法:環境アセスメント調査、実験研究法、学会活動、海外農業普及活動、大学院進学等について順次紹介し理解を深めていただく。環境科学技術に関連した資格試験についての紹介をします。
積極的に講義に参加し下さい。質問などは、講義開始前あるいは講義後に聞いてください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考書 | 生態学入門 日本生態学会編 | 化学同人 | |
参考書 | 生態学キーノート | A.Campbell他 | シュプリンガー・フェアラーク東京 |
参考書 | カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 全4巻 | ブルーバックス | |
参考書 | 生命とは? 物質か! ― サイエンスを知れば百考して危うからず | 和田 昭允 | オーム社 |