英文名 | Theory of Biotope | |
---|---|---|
科目概要 | 生物環境科学科3年前期 [木曜日1時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎柿野 亘 (※) | |
講義室 | 841講義室 | |
備考 | 科目ナンバリング:VE301-EE22 | |
JABEE認定プログラム履修の手引き(表3・14)との関連 | E |
最初に,環境保全や生物多様性に関連する法律を理解する。次に,ビオトープのみならず治山砂防緑化やのり面緑化,都市緑化などを紹介する。そして,緑化の手順から生物群集の生息環境ごとの植物の導入方法や維持管理方法など、より技術的な事柄を理解する。さらに、それを維持するための組織づくりについて理解する。
環境関連の法律,生物群集ごとのビオトープづくりの具体的な技術および維持管理のための組織づくりを講義する。
配布資料と板書を中心に講義を行うが,必要に応じてパワーポイントなどを活用して理解が進むようにする。講義の最後に,内容の理解度を図るための小試験を行うとともに,学生からの質問を受付ける。中間試験は採点結果の概要を報告することで,期末試験は終了後の「解説」の時間に成績評価と解答を説明することで,フィードバックする。
環境科学に関する知識と教養・倫理観を養い,さらに生態系機能の解明と理解に資する。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
---|---|---|---|---|
1 | 環境とビオトープ関連法規(1) | 環境基本法、生物多様性基本法、外来生物法について紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
2 | 環境とビオトープ関連法規(2) | 自然公園法、アセスメント法、鳥獣保護法について紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
3 | 緑化工(1) | 緑化工の種類と体系について具体例を示しながら紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
4 | 緑化工(2) | 導入植物の種類と選定および植物の移動可能範囲について,生態系被害防止外来種リストと関連付けて紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
5 | 緑化工(3) | 植生の維持管理の技術を目標植生までのプロセスと関連付けて紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
6 | 中間試験 | これまでの学習内容について理解度を確かめるために中間試験を行う。 | 柿野 亘 | ① |
7 | 国土保全緑化 | 治山砂防緑化及び法面緑化について具体的な工法を紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
8 | 生活環境保全緑化 | 生活環境を保全するための建物緑化(屋上緑化,壁面緑化)及び室内緑化の種類と施工方法及び機能について紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
9 | 生息環境づくり(1) | 水生昆虫(ホタルとトンボ)の生息環境の特徴と必要な環境条件の整備方法を紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
10 | 生息環境づくり(2) | 鳥類の生息環境の特徴として,鳥類の行動を干渉,警戒及び逃避に分けて,それを考慮した生息環境づくりを紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
11 | 生息環境づくり(3) | 森林性小型哺乳類(リス)を対象に,生息環境の特徴とその造成法について紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
12 | ビオトープの維持管理と利活用(1) | ビオトープの維持管理に必要な地域住民を含めた組織づくりや環境教育に果たすビオトープの役割について具体例を示しながら紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
13 | ビオトープの維持管理と利活用(2) | リーダーの重要性とその育成方法および自然観察会の運営方法について,具体例を示しながら紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
14 | 研究倫理 | 研究活動における不正行為とは何か?について紹介する。 | 柿野 亘 | ① |
1.環境保全に関連する法律が理解できるようになる。
2.植物の有する生物相保全機能を理解させ、生態系保全緑化の中でのビオトープの位置づけが理解できるようになる。
2.水辺、湿地、草地および林地におけるビオトープの特徴と、その創出や保全方法について理解できるようになる。
3.ビオトープの維持管理や利活用に対する地域住民の組織づくりや関わり方が理解できるようになる。
中間試験(20点)と期末試験(80点)によって評価する。中間試験では,ノートや資料の持ち込みを認めることで,それまでに学習した内容がどこまで整理・復習できているかを評価する。期末試験では,中間試験以降の講義内容を中心に出題して,継続的な学習ができているかを評価する。毎講義終了時の小テスト(リアクションペーパー)に,講義に関する疑問や意見などを書かせ,次回の講義にそれに対する返答を行っている。また,定期試験終了後に「解説」の時間を設け,採点結果の点数分布の紹介や模範解答及び評価基準について説明することでフィードバックしている。
【授業時間以外に必要な準備学習時間:60時間】
予習:講義内容を事前に確認して、それに関わる事項を図書やインターネットなどで調べる。
復習:講義終了時に小テストを行うことで講義内容の理解度を図り,復習の一環とする。さらに,中間試験ではノートや資料の持ち込みを認めるので,その準備も復習とする。
不明な点などあれば、講義中あるいはオフィスアワー(講義が始まる午前9時以前)を利用して、積極的に質問に来て下さい。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | (なし) | ||
参考書 | 「外来種ハンドブック」 | 日本生態学会編 | 地人書館 |
参考書 | 「環境緑化の事典」 | 日本緑化工学会編 | 朝倉書店 |