英文名 | Food Hygiene | |
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科目概要 | 動物資源科学科3年後期 [火曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、選択、講義、2単位(30時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎上野 俊治 | |
講義室 | 113講義室 |
ヒトは毎日のエネルギーも、健康な生活を送るための栄養素も、すべて食品から求めている。食品は人の生活を支えているものであるから、第一に安全でなければならない。食品衛生学は、食品による健康障害の防止を中心課題としているが、近接する学問領域の発展とともにその究明すべき課題が増加している。さらに、近年の食形態の多様化や輸入食品の増加といった社会的な食環境の変化も、対象学問領域を拡大する要因になっている。この講義を通して、食品が食べる人にとって安全であるための原理、原則の方法・実際について理解し、食生活上の「安全性確保」のあり方に関心を深めることができる。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 総論 | 食品衛生の目的・対象・範囲、飲食に起因する健康障害 | 上野 俊治 |
2 | 細菌性食中毒(1) | 細菌性食中毒の分類、サルモネラ、病原性大腸菌、腸炎ビブリオ | 上野 俊治 |
3 | 細菌性食中毒(2) | 赤痢菌、腸チフス・パラチフス、リステリア、カンピロバクター | 上野 俊治 |
4 | 細菌性食中毒(3) | エルシニア・エンテロコリティカ、ウエルシュ菌、NAGビブリオ | 上野 俊治 |
5 | 細菌性食中毒(4) | セレウス菌、エロモナス、コレラ菌、プレジオモナス | 上野 俊治 |
6 | 細菌性食中毒(5) | ブドウ球菌、ボツリヌス菌、乳児ボツリヌス症 | 上野 俊治 |
7 | ウイルス性食中毒 | ノロウイルス、肝炎ウイルス、ポリオ | 上野 俊治 |
8 | 寄生虫・植物性自然毒食中毒 | 寄生虫・原虫による食中毒、植物性自然毒(キノコ、有毒植物) | 上野 俊治 |
9 | 動物性自然毒食中毒 | 動物性自然毒(有毒魚、貝毒) | 上野 俊治 |
10 | 有害物質 | 有害化学物質による食品汚染 | 上野 俊治 |
11 | 食品添加物 | 使用目的と法規制、安全性評価、ポジティブリスト | 上野 俊治 |
12 | 生体反応・微生物抑制 | 食物アレルギー、腸内細菌の関与、食品の微生物制御 | 上野 俊治 |
13 | 食品衛生行政・食品衛生管理 | 食品衛生行政と関係法律、衛生管理とリスクアナリシス | 上野 俊治 |
14 | 乳・食肉の衛生 | 乳・乳製品の衛生、食肉・食鳥肉の衛生 | 上野 俊治 |
15 | その他の食品衛生問題 | 食卵、魚介類、野菜・果物の衛生 | 上野 俊治 |
ウイルス性および細菌性食品媒介性感染症とその防止策が理解できる。食品微生物とそれによる腐敗・変敗による食障害とその防止方法が理解できる。食品中の物理化学的危害因子による健康障害とその防止方法が理解できる。乳・乳製品および食肉・食肉製品の安全性確保について理解できる。以上を通して、食品衛生監視員として活動するための基礎的知識を身につけることを到達目標とする。
定期テスト(記述式および選択式)の結果により評価する。なお、欠席は減点する。
教科書等の食品衛生に関する書籍を読んでおくこと。受講後は、日頃から厚生労働省のホームページや新聞等に公表される食品衛生に関する最新情報に目を向けるよう心がけること。
食品衛生監視員や食品衛生管理者として働くための基礎知識を講義するので、食品衛生関係への就職を考えている学生には受講することを勧める。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医公衆衛生学Ⅰ | 獣医公衆衛生学教育研修協議会編 | 文永堂出版¥4,800 |
参考書 | (なし) |