英文名 | Veterinary Immunology Ⅱ | |
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科目概要 | 獣医学科2年後期 [月曜日2時限(週1コマ)]、3群科目、必修、講義、1単位(15時間) | |
担当者 | (◎は科目責任者,※は実務経験のある教員) ◎胡 東良 | |
講義室 | B31講義室 |
獣医免疫学Ⅱでは、感染免疫、粘膜免疫、免疫応答の異常および免疫疾患とそのメカニズムを学習する。さらに、各種動物の免疫系の進化、環境適応、免疫システム構成の特殊性、免疫応答と感染防御の多様性を理解し、獣医師が活躍する多様な分野と現場において柔軟な思考と臨機対応ができることを目標とする。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
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1 | 感染免疫(1)-自然免疫 | ウイルス、細菌、真菌、寄生虫感染に対する自然免疫の防御機構 | 胡 東良 |
2 | 感染免疫(2)-獲得免疫 | 各種感染に対する適応免疫応答とその防御機序 | 胡 東良 |
3 | 粘膜免疫 | 粘膜免疫の特徴、パイエル板、IgA、粘膜ワクチン | 胡 東良 |
4 | 生殖免疫 | 胎児と母体の免疫応答、母体と胎児間の交通 | 胡 東良 |
5 | 自己免疫 | 自己免疫の仕組み、臓器特異的自己免疫、全身性自己免疫 | 胡 東良 |
6 | 免疫不全 | 原発性免疫不全、続発性免疫不全、感染と免疫不全 | 胡 東良 |
7 | 腫瘍免疫 | 腫瘍免疫監視機構、腫瘍抗原、腫瘍免疫誘導、腫瘍の免疫治療 | 胡 東良 |
8 | 輸血反応、移植免疫 | 移植の種類、組織適合抗原と移植免疫反応、移植拒絶反応 | 胡 東良 |
9 | 昆虫類の免疫 | 昆虫免疫の系統発生、昆虫の免疫細胞、防御レクチン、TLR、抗菌ペプチドなど | 胡 東良 |
10 | 魚類の免疫 | 魚類の免疫器官・組織・細胞、魚類の自然免疫、魚類の獲得免疫、変温動物としての魚類免疫応答、魚類ワクチン接種の特徴 | 胡 東良 |
11 | 鳥類の免疫 | 鳥類免疫系の位置、鳥類免疫器官・細胞、鳥類の免疫グロプリン(IgY)、卵と移行抗体 | 胡 東良 |
12 | 哺乳類動物の免疫ー犬・猫・牛・羊・豚など | 犬・猫の免疫学的特性;反芻動物のパイエル板、反芻動物の胎盤特異性、初乳と新生子牛の免疫 | 胡 東良 |
13 | ワクチンとワクチン接種 | ワクチンの種類、ワクチン免疫機序、アジュバントの種類と意義、新型ワクチンの開発 | 胡 東良 |
14 | 免疫治療法 | 抗体を用いる治療、免疫細胞を用いる治療 | 胡 東良 |
15 | 総括 | 総合復習 | 胡 東良 |
感染免疫、免疫異常および免疫疾病とそのメカニズムを理解できる。各種動物の免疫系の進化、環境適応、系統発生上獲得した免疫機構を理解し、昆虫、魚類、鳥類、哺乳類の異なる免疫学特性を説明できる。免疫学原理と免疫学検査・診断法を他の教科と関連付けができる。ワクチンによる感染予防機序を理解できる。
成績は、 学期末の定期試験を含めて総合的に評価し、判定する。
各回の授業内容に関連する箇所を予習する。前回の授業で習った部分を次回の授業までに復習する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 獣医免疫学 | 池田輝雄ら監修 | 緑書房 |
参考書 | イラストで見る 獣医免疫学 | 古澤修一ら監訳 | インタズー |
参考書 | 免疫学コア講義(改訂3版) | 熊ノ郷 淳ら編 | 南山堂 |